春夏クールのドラマはちょっと不作だった。
いまさら朝ドラの残念さを嘆きたくもないが、「ちむどん」はあもりにもひどい脚本だった。映画もドラマも豪華俳優をキャスティングしても本が駄作だと救いようがない。俳優たちの熱演さえも脚本が台無しにしてしまう。
同じNHKの連ドラでも夜ドラの「あなたのブツが、ここに」は、製作費は朝ドラに較べれば破格の低予算なのだろうけど、オモシロかった。コロナ禍やイジメなどの社会問題をサラッと軽妙にこなした脚本は絶妙だった。エンディングのダンスシーンにほっこりさせられた。
民法のドラマも総崩れみたいな感じで、ドラマ・映画好きには物足りないクールに。海外のヒット作品をリメークしたものには、日本的には馴染まない無理がありイタいものも。
オワコンとされるTV業界。お笑い芸人を多用したバラエティーだけでは苦戦の先は拓けない。
秋クールのドラマがスタートしている。「ファーストペンギン」や「アトムの童」は対照的なテーマを扱いながら本はオモロそうだ。
時代の先が見えず混沌ばかりが増幅するなかにある。それだけに見終えた後、ひと時の爽やかさを少しでも与えてくれればいい。