港の船上げ場に放置されている船の操船席をのぞいたら、
昔の羅針盤があった。
干支で方位を示す昔のコンパス、羅針盤。
干支を意識する機会は、今では年末、年始くらいである。
しかし沖縄では、今でも生活の至るところで干支が活用されている。
家を建てるときにユタに見てもらうことがあるが、そのときに
ユタが使うのも干支でかかれた羅針盤で家相を見る。
また、沖縄の厄年は本土と違い、自分の当たり年が厄年となる。
さすがに時間に干支は使わないが方位には今でも
干支を使うことが多い。
沖縄ではよく「鬼門」という言葉を聞く。
鬼門とは北東の方角で、干支では丑寅の方角を指す。
干支の根底にある陰陽五行説では鬼が入ってくるので、
よくない方位とされている。
沖縄では鬼門の方位には台所やトイレといった水を使う場所は
置かないという風習が根強く残っている。
他にも北東の反対側を裏鬼門といい、こちらにも水場を避けるようにしている。
オバァは相手の歳を聞くときに「干支は何か?」とよく聞いていた。
何年生まれではなく干支で年齢を知る。
昔は時間も干支が使われていた。
怪談話しによく出てくる「丑三時」は夜中の2時。
今で12時のことを「正午」ということがあるが、
これは「午の刻」からきている。
船の舵を右にきることを「面舵」左にきることを「取舵」という。
面舵は卯の方向、つまり卯の舵が訛って面舵になった。
取舵は酉の方位で酉舵である。
コメント一覧
きじむな
ダイバー
最新の画像もっと見る
最近の「日記」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事