うんたま森のキジムナー

モズク

モズクは11月頃~12月に、モズクの種となる(母草ボソウ)
を海から採ってきて子供用プールのような水槽に
網を入れ菌付けをする。あるていど菌が網に付着したら、
その網を数枚ずつ重ねて海に張る。
そして成長するのを待って収穫する。

こうして書けば単純な作業だが、海の中の畑と言われるように、
モズク以外の付着物が網に付くのでそれを手で取り除いたり
網の張り具合の調整や本張りという作業など冷たい海に
入っての作業はやさしくない。

今年は海水温が高くモズクが成長せず、この状態のままなら
おそらく全滅に近い年になるだろう。つまり網の準備を始めた
9月から今までの作業は無駄になってしまう。
数年に一度不作の年もあるが、このような全滅に近い年は珍しい。

収穫の値段を当てにして借金での網の購入している人も
少なくはないので、頭を抱えている人もいるだろう。

もともと沖縄ではモズクを今ほど食べていなかった。
モズク酢よりもワカメ酢の方が多かった。さかんに養殖される
ようになったのはこの十数年のあいだで、私は養殖のモズクより
自然に生えているモズクを収穫していた。
当時は養殖モズクの水揚げより自然モズクの収穫量の方が
多かったときもある。
いつのまにか自然モズクはほとんど採れなくなった。
今まで時期がくると自然と生えていたのに、今ではまったく
生えなくなってしまった。

いつもならダイビング中の昼休みに素潜りでチョット潜れば、
本土の知り合いに送る分くらいは採れたが、
今年はどうやら無理みたい。


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