オリオン座は冬の星座として知られているが、一年を通して、もっとも形の
整った美しい星座といわれている。巨人の狩人オリオンの姿を表したオリオン座。
冬の南の中天高く、斜め一列にに並んだ三つ星をはさんで、
左上に赤く輝く一等星がペテルギウス。その対象の右上の一等星がリゲル。
オリオンはギリシャ神話に出てくる。プレアデスの7人姉妹を
追いかけまわす乱暴者で、最後はサソリに刺されて死んでしまう。
日本ではオリオン座のことを、和楽器の鼓に似ていることから
「鼓星」と呼んでいる。
そしてペテルギウスの赤い星を、源平合戦の平家にたとえて平家星、
白いリゲルを源氏の白い旗にたとえて源氏星と呼んだ。
日本流の星の呼び方もなかなか楽しい。
ペテルギウスまでの距離は540光年といわれている。
つまり赤く輝いて見えているのは540年前の光ということになる。
オリオン座を追いかけるようにしてサソリ座が現れる。
オリオンがサソリから逃げているようだ。サソリ座のアンタレスも赤く輝く一等星、
ペテルギウスとほぼ同じく地球から500光年以上離れている。
赤い星は今正に寿命を終えようとしている星であると教えてもらった。
もしかすると2〜300年前に寿命が尽きて、もう消えてしまっているのかも知れない。