平成22年3月のFMICSに書きました。
今読んでもなかなかいいじゃんって感じで自画自賛できるかな~
学生さんたちに自信を持ってもらいたいと思って書いたものです。
自信の源流
最近は、100社を超える採用試験に挑戦する学生さんもいると聞きます。30~40社の採用試験を受けるのは、当たり前になってきています。学生さんの中には、多くの採用試験を受けても内定をいただけないので、自信喪失したという話しも聞こえてきます。
この頃は、本来日本人が持っている優しさや思いやりの気遣いができる精神は、すっかりその価値をひそめ、自分さえよければいいんだと思っている人が多くなってきているように感じます。人と競い差をつけて、強者のみが生き残れるというアメリカ流の考えに、日本の社会が飲み込まれてしまっているようです。しかし、結果を出せる強者は限られています。結果が出せず負け組みといわれ、多くの人が自信喪失しているのが現状です。
企業の採用担当の方から話を聞くと、とにかく学生の「個性が見えない」とあります。多くの学生から、どこかで仕入れた模範解答を繰り返し聞かされるというものでした。学生たちの模範解答のキーワード「海外、ボランティア、アルバイト、サークル等」を交えた話は、聞き飽きたといっていました。採用されるために、暗中模索して必死にかき集めた情報が、実は同じような話だということです。人と同じような答を用意した挙句、採用されなくて自信が無くなったと嘆く学生さんもいます。
それじゃ、学生さんの何を見るのでしょうかと質問すると、答えは、部屋に入ってきたときに感じる“前向きな気”のようなものだといっていました。長年、採用担当をしていると、それが見えるらしいです。
それを聞いてから、私が就職活動している学生さんに贈る言葉は、「一緒に仕事をしたいと思われる人になれ」です。この人となら、「一緒に仕事が出来るか」と考えながら人に接してみると、誰にでも理解できるはずです。
わかりやすく一言で説明すると、「ハイ、ニコ、ポン」です。ハイという、気持ちよい返事が大切です。うつむき加減で嫌々返事をすると、相手は不快になります。目線を上げてニコと笑顔で、ハイです。ポンは、すぐに行動に移せるタイプのことです。こんな人に仕事は集中しますが、忙しいはずなのに、平気な顔で仕事をこなす人たちがいることを理解してもらいたいものです。
とにかく、学生さんたちに言いたいことは、「自分を信じること」です。子供のとき、自転車を乗るために練習したことを思い出してください。自転車に乗れるまで練習するから乗れるようになったでしょ。最初はなかなか乗れないけれど、どこかで“出来る”と自分を信じたから、乗れるようになったはずです。飛行機だって船だって、最初は誰もが鉄が空を飛んだり、海に浮かんだりできないと思っていたはずです。その中で、自分を信じて創った人々がいた。結局、自信とは自分を信じる度合いだと思います。
自信がないなんていわないで、「ハイ、ニコ、ポン」を続けましょう。
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