平成20年7月24日にFMICSに書いたモノです。
まさに、この頃から入学してくる学生に大きな変化が起きていました。
この時には誰も変化に気づかず、毎年のように今年の学生は出来が悪いといっていました。
でしょ
加筆は赤で入れています。
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「幼稚園のお弁当にコーンフレークを持たせています」というお母さん宛に幼稚園の先生から手紙が届きました。
「ご家庭の事情もあるでしょうが、少しお弁当に配慮していただけますか」それを読んだ母親はすごくムカついたという。それでも注意を無視するわけにはいかないので、バナナやヨーグルトなどをもう一品持たせることがこの母親の「配慮」だという。なんだか不思議な母親が出てきたと思って「モンスターマザー」石川結貴さんの本を読んでいると、「小学校の運動会にピザの出前を取った母親がいるという。彼女は注文したラージサイズ10枚を自分の子供と同級生に配りはじめた。10数年前の小学校の運動会でピザの出前を取った母親がいたとしたら、おそらく周囲の母親から総スカンを食らっただろう。」
たぶん今では普通のことなんだと思います。怖くて確認する気も起きない。
こんな環境で育った子供たちは、きっと自己中心的で思いやりなし、言いたいことは本当のことなのでズバズバ発言してしまう高校生になる可能性が高いと思います。
そうでもなかった。引っ込みがちな子が多く。自信がない子が目立ちます。
一方、7月23日の日経新聞に気になるアンケート結果が載っていました。私立大学の教員の二人に一人が「学生に基礎学力がない」と悩み「学習意欲がない」と感じている教員は4割近いという実態が明らかになりました。(社団法人私立大学情報教育協会が実施したアンケート)
この時は、毎年思っていることと同じだと思っていたはずです。
ところがこの時期から大きく変化していたのですね~数値では表せませんが実感としてあります。
この結果を基に学生や生徒の問題を教員から聞くと大学は高校へ、高校は中学校へ、中学校は小学校へと簡単に原因が遡っていく感が強いです。話の先の最後は「ゆとり教育」が悪かった、原因は文部科学省だとなってしまいます。
その矛先を変える動きが今回の新学習指導要領ではないでしょうか。特徴は約60年ぶりの教育基本法改正後初めての改訂、「読み書き算だけ」と「子ども中心」、習得と探求の二元論から脱却する。知・徳・体のバランス、知識・技能、思考力・判断力・表現力等及び学習意欲の重視、発達の段階の重視、これらの基盤としての言語と体験の重視が肝になります。
これが現在のアクティブラーニングへとつながったのですね。
しかし、冒頭のような母親に育てられた子ども達が大学に入学することを考えると文部科学省の60年ぶりの対策も霞んでしまいます。
現実に子ども達の学習意欲を喚起する対策などまでは考慮していないはずです。まして、現在の家庭環境が急速に変化していることなど知る由もないことでしょう。
大学が「学生に基礎学力がない」と悩み「学習意欲がない」と嘆いている間に、学生の質がみるみる変わる現実問題をいかに理解して対応策をヒネリ出せるかがポイントです。きっと訪れるはずのその時期が、FMICS人の本来の役割を発揮できる場になるはずです。
この対策をまだしていないのが現状です。
もっと早くに対応策を考えればよかったと思うより、これから対応策を考えてもちっとも遅くありません。
だって、未だに気づいていない大学さんの多いこと。
今まで様々な場面で活躍されている諸先輩方も、これからの変化を迎える若者も互いに切磋琢磨して当初の心を忘れずに「まずは始めよう」を根幹にして、学生とともにあったかさの伝導を創るトレーニングの場がFMICSだと思っています。学生たちの可能性を拡げるために、私たちは今まで以上にトレーニングが必要です。
できていないな~
まだまだ修行が足りません!!
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