ご隠居さん:自我や世間の枠にとらわれず、社会の潤滑油となりたいものです。 AI時代は 人間らしい自由な発想がカッコいい

年を重ね、経験を積むにつれ、その時々の思いも変わっていく。その足跡を残しておくために

歴史探訪

2014年02月15日 | 旅 行事
大雪の前日の一昨日、友人と今年3回目の都内Walking
上野で待ち合わせ
不忍池ー岩崎邸ー谷中の下町ー大名時計博物館ーそして横山大観記念館をぶらついた。

旧岩崎邸庭園(重要文化財:)
入り口でシニア割\300を済ませると、丁度ボランティアの女性が女性グループ数人の案内を始めたところに加わる。
この案内の女性は、調度品とか建築の構造だけでなく、現在に至る岩崎家の閨閥やイギリスの食器ブランド(ミルトン社ほか)との関わりなど縦横無尽の解説をしてくれ、とてもわかりやすかった。
三菱の創始者岩崎弥太郎は商売人だったが、弟と息子の久弥氏が組織的な大三菱の基礎を築いたとのこと。
しかし、敗戦に続く、財産税と財閥解体、レッドパージで岩崎家はオミットされていった。
現在の敷地は、当時の3分の1になり、周りにはマンションが景観を台無しにしてしまっている。高台にあるこの邸宅からは遠く太平洋が望めたという。
岩崎家の家系に触れるにつけ、明治人の出処進退、国家観、文化財を始めとする成功者の社会活動に敬服!
          
戦後、
岩崎邸など目ぼしい建造物はGHQが接収、米将校の住居となり、貴重な重文級も、靴ばき・ペンキ塗りと言った感じで、荒廃の限り・・・やはり敗戦国の悲哀は如何ともしがたいと思い知る。勝てば官軍なんですね!
今頃、侵略に非ずとか東京裁判は違法などと、居直っても負け犬の遠吠えだろう。
街角に、「東京世界一」というポスターを見かけるが、2020年オリンピックと都知事選の候補者向けとはいえ、どこかずれている感じがする。容積率を緩和して、高層ビルや乱立するマンション群ではなく、文化面でこそ世界一を目指すべきだろう。

不忍池通りを5分ほど行き、三浦坂にかかると、一風変わった猫カフェがあった。
暖簾から道端の置物、メニューなど、すべて猫づくめ、趣味人の道楽といった佇まいでほほえましい。
大名時計(和時計)博物館:(陶芸ほかの趣味人のコレクションです)
勝山藩下屋敷跡の碑が建っている。美作勝山藩の三浦家の屋敷跡という。
重り式などのからくりと、江戸時代の時刻の考え方はやはり日本独自のものがあるようです。
一刻とは2時間、子は午前零時、午の刻は正午→だから午前・午後という(納得!)
夏と冬など季節にかかわらず、昼と夜を6刻(12時間)として、昼夜の針の速度を調節するからくり。(不定時法というらしい)
江戸時代にも、歩時計(今でいう万歩計)があったようで感心する。
何事も自然との関わりを基準に考えるという”和の心”、西洋の論理的、原理主義的な思考とは全く違う「時間」とその中での和の生活習慣があったことに改めて感動を覚える。
            
横山大観記念館(M42から居住、創作した旧居):
朦朧体など新手法では悪評を受けたが、「生々流転」はじめ日本画の大家として第1回文化勲章受章。
西洋画に対抗する日本画復権の偉業を為した横山大観らのエネルギーにも圧倒される。
2階建て、四季折々の花が楽しめる庭があり、2階からは不忍池が望め、創作には落ち着いた住まいだったろう。
静岡の住まいでは、富士山を好んで描いたそうで、作品も多いとか。
岩崎邸の説明で、壁の復元も手掛けた橋本雅邦氏は、芸術学校での大観の師でもあったようで、岡倉天心らと写った写真が展示してあった。
         


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