ご隠居さん:自我や世間の枠にとらわれず、社会の潤滑油となりたいものです。 AI時代は 人間らしい自由な発想がカッコいい

年を重ね、経験を積むにつれ、その時々の思いも変わっていく。その足跡を残しておくために

こどもの日

2015年05月05日 | 私生活 雑感
ぼくは 昔から子供が大好き
疲れるけど 一緒に遊んでいると 尽きせぬ好奇心とその発想に驚く
一人ひとり 持っているものが違う、表現も実に個性的!
自分の性格上、大人に対しては厳しい見方をする割りに 子どもには鷹揚な面があると思う。
そのせいか 孫はもちろん 隣の2歳半の子どもも 「マチュラさん あそんで!」とカタコトの言葉で甘えてくれるのがうれしい。
去年から、犬が縁で、近くの3年生の女の子が出入りするようになり、親御さんとも付き合うようになった。
デッキから入り、我がもの顔で家の中で過ごし 一緒に遊んだり、犬を連れて公園に行ったりして、結構楽しい。
自分の友達を連れてきて 「さあ上がって」と家族のよう!
ちょっとズーズーシイところもあるが、自由奔放というのが とてもいい。
二階の僕の部屋のロフトを 「ひみつのきち」としてやったので、デッキから直行することもある。
あと2,3年もすれば たぶん来てくれなくなるので いい思い出を作ってくれたら と思う。

おとといから、小3と小1の孫が泊りにきた。
工作好きの小3に Netでゴムヒコーキを取り寄せ、取説で昔のことを思い出しながら
一緒に組立てることができた。 寝る前に、二人は 枕元に出来上がったヒコーキを置き 飛ばすときのことを楽しそうにヒソヒソ話・・・
きっと夢の中で 青空に舞い立つゴムヒコーキの勇姿に心を躍らせたことだろう。
    

次の朝早く、近くの用水を散歩、春はコイの恋の季節?
パンくずに 20匹くらいの大きなコイが集まってきた。バシャバシャと重なって踊りまくっている。すごいエネルギー。
まさに、コイは川を上る、こどもも大きく上っていけ! コイノボリにはそんな大人の思いが詰まっている。
隣のコイノボリ(今は名前入りのようだ)がさわやかな風に揺れている。 

鉄腕アトム、戦艦ヤマトなど 日本マンガ界に旋風を巻き起こし続けた手塚治虫さんの「明日を切り拓く201」という本を思い出し、そのメッセージを読み直した。
彼のエッセイ、講演、インタビューなどから探し出し、格言・提言としてまとめたもので、示唆に富む発想に感動すら覚える。
僕はマンガは読まないが、彼の時代を超えた宇宙観・人間追及の感性が 今でも こどもたちだけでなく、大人にも訴えてくるものがある、と言われていることがよくわかる。
その中から、子どもの教育に関するものを抜粋★マーク:  
★「好きなことをやる」というのは それを”子ども時代にやる”ということが大切なのです★
  ・・・子ども時代の父親は 怖い存在だったけどマンガ、演劇、音楽、昆虫採集など大抵やらせてくれたという思い出を語ったときの一言。
     「想像力は 子ども時代に様々な影響を受けて培われる」とも。

★子どもと対話するときは 親子という関係より、社会人としての先輩、後輩という立場で 社会一般の知識を教えることを大事にしています。★
  ・・・普遍的、客観的な接し方(自分の子のことしか眼中にない親が増えている現実!)

★現代の教育は どこか衰弱しているというか 勘違いでもしているよう。
  ・・・80年代、偏差値重視で”心”を育てられない 当時の教育形態に疑問を投げかけた言葉(その反省として”ゆとり教育” その失敗ということで知識偏重の教育に向かっている。地方都市の駅前は 小・中・高の塾でいっぱい!何たる浪費か!)

★子どもは大人の真剣なメッセージを待っているし また、十分に受け止めるだけの感受性もあります★
  ・・・現在の規格化、パターン化された「家庭」内における、子どもたちの立場を憂えた言葉
    (トルストイ「アンアカレーニナ」の冒頭の「幸せな家庭はワンパターンだが、貧しい家庭はさまざまで意外性に富む」といった意味の言葉を思い出す)

僕の時代、熊本の田舎で 自分勝手な子供時代を送ることができたので 今の都会の子供たちがかわいそうとさえ思えてくる。
昔の子どもは 自分たちでいろんな遊びをアレンジして 仲間を作り、好奇心を刺激し、たっぷりと満たすことができた。
今は 親の監視とあてがいぶちの遊び道具が 発達しすぎて 好奇心の芽を摘んでいるのではないだろうか。
こどもの感性は 大人以上の部分が たしかにある。これは自分を振り返っても断言できる。
小さな町だったが、一つの経験、かいまみる大人世界の断片から、とてつもない大きな広い世界が拡がっていた。大人になってからは、そのことを忘れてしまっている。

僕は こどもたちの将来のことを考えるとき 訳もなくもの哀しい気分になることがある。
自分の感覚を頼りに 直観で行動するこどもたち、君たちもすぐに管理社会のオリの中で飼い慣らされて行くしかないのだろうか、と。

 



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