気の広場

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通信簿 ・・・ 3.本音

2010-08-16 13:20:00 | Weblog
あまり父親の悪いところばかりでは どうかと思いますので・・・

よいお父さんを紹介します。



おとうさんは だまって見ていられましたが

「うん まあ これならよかろう。

    お父さんの四年のときより上等じゃ」 といわれました。

ぼくはほっとして これからは

  毎日べんきょうをわすれないようにしようと けっしんしました。


                  (「まみず新書」より)



元来親の子なのですから 親と子はそう変わりある筈はありません。


ところが 親はどうかすると 子どもに対して

さも自分が優等生であったようなことをいうものですから

  子どもは 大変な重圧を受けているわけです。


この作文のお父さんのように 正直に本音をいえば

  子どもはほっとして

「ようし 僕もお父さんに負けないように頑張ってやるぞ」

  ・・・ ということになるのではないでしょうか。

子どもは子どもなりに 一所懸命やっているのですから。


ところが 相対評価するための基準で

いわゆる 100点だとか 5だとかを以って見られるのですから

いくら頑張っても ・・・ これでは たまったものではありません。



どうかすると わが子をよくしたいと思うあまりでしょうが

子どもの悪いところを直せば よくなるものと早合点して

さきほどのお父さんのように

「3が四つもあるじゃないか」

      ・・・ というようなことをやってしまうのです。



 

通信簿 ・・・ 2.子ども心

2010-08-16 08:01:22 | Weblog
五年生ともなりますと

  もっと厳しい眼をもって 親子の関わりを書いています。



僕は通信簿をもらってみたら4が二つもついていた。

大急ぎで家へ帰ってみたらお父ちゃんは 庭先で牛のせなかをかいていた。

「お父ちゃん これみい つうしんぼもらってきたぜ」

というと お父ちゃんは牛のせなかをかきながら

「あっちにおいとけ あとでみる」

といった。

ぼくはつまらんので 「ふうん」といって家の中へはいっていった。

夕飯のとき お父ちゃんのおぜんの上へおいといた。

お父ちゃんは見ていたが

「なんじゃあ 3が四つもあるじゃないか」

といった。ぼくは4が二つもあるのにと思ってがっかりした。


                     (「まみず新書」より)



全く子ども心が少しも解らぬお父さんです。

親は わが子をよくしたいと思うあまりなのでしょうが

子どもの悪いところを指摘すれば

  それで子どもはよくなると思っている。

そのような単純なことでは

  ・・・ 親を生きているとはいえない と思います。


このような親では

却って 子は勉強する意欲を失い

  やがては 勉強嫌いの方向へ流れていく ・・・ と思うのです。






通信簿 ・・・ 1.言葉

2010-08-16 07:01:56 | Weblog
子供心の実録といいますか

親の生きざまをそのまま書いている「通信簿」という題の作文です。



お母ちゃんは

「もっと(成績)あがらんと 中学へ行ってもはずかしいで」

といわれました。わたしは

「それでも そうかんたんにあがれへんで」

といいますと

「りくつばかりいわんと はようおとうさんに見せてきな」

といわれました。おとうさんがとなりのへやから

「はようもってこい。

    どうせ ろくなつうしんぼはもらってきとらんじゃろ」


               四年生・女(「まみず新書」より)



親は何気なく言ってしまうのかもしれませんが

その心は 頭から何かきめてかかったものを

  もっているのではないでしょうか。

それは 子どもの人格よりも成績をを重視するものでありましょうが

子どもの人格を無視して

  どうして子どもが勉強する意欲をもつでしょうか。


「お父さんはお前のためなら」と口先でいくらいっても

  かんじんの子どもには通じないばかりか

  ・・・ 空言として 素通りしてしまうのが落ちでしょう。


その人格を否定するような言葉はないようにしたい

  ・・・ ものです。





親の道 ・・・ 7.子どもの目から (3)

2010-08-16 06:01:27 | Weblog
中学生になりますと もっと厳しい批判の眼をもっています。



  成績がよくて 健康でやさしくて すなおになれと 父は欲ばかり


  資本主義わが家をみればすぐわかる 親爺は哀れ 母より月給下で


  悪いこと すべて父になすりつけ その厚顔無恥 近頃わかりけり


             『おやじ たまにはおれの話聞けよ』より



「うちのお父さんが もう少し甲斐性があれば

  お前のこともいろいろしてあげるのにねえ」などといって

自分の子どもにかける思いが実現できない責めを 父親にもっていく。


また

「お父さんが もっと積極的な生活をしたり

  厳しい躾をしていてくれたら

    あなたたちも もっとよくなっていたのにねえ」

  などと つい愚痴るそのさまを 子はするどく指摘しています。



  できもせず やりもしないで ママ威張る


  あれこれと ママ批評だけ 何もせず



実に厳しい眼をしています。


昨今は時間と経済に余裕ができましたから 奥様方は楽になりましたが

母としての実働に欠けるきらいもあり 中身のない生きざまは

  ・・・ 子に このように映るのではないでしょうか。