気の広場

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外鈍内鋭 ・・・ 「鋭さ」を「純」の外皮で包みこむ 

2010-08-21 15:08:30 | Weblog
「よき細工は少し鈍き刀を使うといふ」

  と 吉田兼好の『徒然草』にあります。

刀が切れすぎると かえって使いにくくて

  いい細工ができない というのです。


人間もまた そのとおりであると思われます。


鋭すぎる人を上司や部下をもつと やりにくい

  とは どなたも 体験をもって悟っておられるところでしょう。


亭主や女房にもっても同様で

  夫婦間の安らかな平和が保ちにくくなります。


「鋭い」ことは カドが立ちやすいことであり

  「鈍い」は「円い」にも通じる徳でもあるからです。



「結婚したら(配偶者に対して)片目をつむれ」というのも

「鈍になれ こまかくみるな。でないと 仲が長続きしない」

  という教訓にほかなるまい ・・・ と思います。


鋭いことは才能ですから

  鋭さがあっていけない ということはありません。

鋭くありうるなら これに越したことはないのです。


しかし その鋭さを ムキ出しにしてはいけないでしょう。


鋭さを 「鈍」の外皮でもって包みこむ必要があります。

「外柔内剛」という言い方を真似れば

「外鈍内鋭」 ・・・ です。

あるいはこれが 人間の理想像であるのかもしれません。


内も外も鋭く センシィティヴというのでは

  その鋭さに自分が疲れて 忍や根気や寛容から縁遠くなるために

    ・・・ 自分も 周囲の人も 生きづらいにちがいないからです。


いちばんいけないのが 「外鋭内鈍」という人物です。

こういう人は ・・・ 扱いようがありませんね。






年齢感覚 ・・・ 気力 

2010-08-21 08:23:31 | Weblog
昨夜 ある青年が身上相談のため 訪れてきました。


大学を出 会社勤めをしているその青年いわく

  叔父が工場を経営している。

  子がないので その跡つぎになってくれと言われているが

  自信がないので断わっている。


「じゃ いまのサラリーマンの生活は?」と聞いたら

  つまらない 不満だらけ 上役とも同僚ともあわない

  ・・・ という。



(こういうワガマ野郎は救いようがない。

    よほど甘やかして育てられたにちがいない)


そのかれが タメ息まじりにこう言った。

  ボクも29。人生の三分の一すぎてしまったし ・・・


(よくもぬかしたもんだネ。小便小僧の癖して何を言いやがる。

  29で人生の ・・・ なら この私なんぞ どうなるんだ?)


(そんなことは言わなかったが ・・・)

ともかく 年齢感覚を大きくもつべきことを言って どやしてやりました。



だいたい年齢感覚の大小というものは

  気力の充実と欠如 その差から生まれるものと思われます。

気力が満ちていれば
 
  いくつの年においても「これから ・・・」の姿勢がとれるが

気が萎えていると 小便小僧の年齢においてさえ

  「終わった」という意識にとりつかれます。

要は ・・・ 「気」ひとつです。



この青年は このケチくさい年齢感覚のカベを破らないかぎり

  ・・・ どうにもならないでしょうね。

決定的な「開きなおり」をせぬかぎり 救われようがありません。

だれも救ってはくれません。


自分がつくったカベを自分で破るほかに

              ・・・ 活路はひとつもないはずです。