気の広場

気の世界あれこれ・・・
  日常雑感あれこれ・・・

寛大 ・・・ 3.カミナリ上役

2010-08-23 21:42:07 | Weblog
部下によくカミナリを落とす上役がいます。


筋のとおった叱責ならまだしも

感情的な爆発であったり

  とるにもたらぬほどの過ちに目クジラ立てるというふうでは

部下はたまったものではなく これでは 彼らは萎縮してしまい

  ・・・ のびのびと力を伸ばしてゆくことができにくいでしょうね。


才気にあふれた「鋭い」上役が

  ・・・ その鋭さゆえに こういう傾向になやすいのです。

部下のアラや未熟がみえすぎて ・・・ 寛(寛大)になれないのです。



こんな話が残されています ・・・

関ヶ原の戦いのあと2年間 京都所司代を務めた板倉勝重。
その長男の重宗があとをついで これがその職35年間。
ともに清廉な人格をもって知られ 父子で55年間にわたってその施政の大要が『板倉政要』として記録に残されて 長くのちの世の範とされた。

この板倉勝重に
これも名君として名の高かった備前(岡山)藩主の池田光政が
  「おおぜいの者を治めてゆくコツ」についてたずねたことがあった。

「そうですな。四角い箱に味噌を入れまして

  これを丸い杓子(しゃくし)で取るようにはからいますと

    まず うまくゆくかと存じます」

丸い杓子では 四角い箱のスミズミまではとりきれない。どうしても残る。

それがいいのだという。



部下のささいなアラをまでほじくるようでは

  ・・・ 彼らはとてもついてこれません。


いい意味で 適当にボンヤリした上役のほうが

  ・・・ 部下は仕えやすい というのです。


さて 如何なものでしょうか ・・・ 。





寛大 ・・・ 2.自分への戒め

2010-08-23 10:09:44 | Weblog
宝井馬琴(江戸時代後期の作家 代表作『南総里見八犬伝』)は

  ある著書で


「怒る者は内むなし」 といっています。


「人間的な内容の貧しい者が 腹をたてるのだ」

  ・・・ というような意味でしょうか。

つまり 容れる力の乏しい 心の小さい人間がよく怒る

  ・・・ ということでしょうね。


そのあとさらに


「一朝(ちょう)の怒りに身を忘るるは

  これ小丈夫(チッポケな男)の所為にして

    世に馬鹿者といわれんのみ」


「おのれ是(正しい)にして

  人の非なるを知らば 争うところなかるべく

 彼が是にして我が非なるを悟らば

  負けて過ちを改むるにしかず」 ・・・



馬琴は謙虚に

  これらは「自分への戒め」である といっています。

このように自戒

  「おのれを責むる」ことのできるほどの人はまちがいなく

  ・・・ 「他人には寛(寛大)」を実行できているはずですね。



人間おたがい 心が狭いと

  人の世はギスギス トゲトゲした 生きにくい場所になり

  ・・・ 人をも 自分をも苦しめることになります。


「寛」(寛大)は もっとも大切な

  ・・・ 人徳のひとつである にちがいありません。








寛大 ・・・ 1.ふだんの心

2010-08-23 08:47:08 | Weblog
よく怒る人や不平屋サンが

  立腹の発作がおきそうになってから自制しようとしても

・・・ まず たいていは遅いとしたものでしょうね。


十か百を数えて

  かりに自制できたとしても ・・・ 胸のうちは苦しい。



けっきょく大切なのは ・・・ ふだんの心の姿 です。

気は長く 心は広く ・・・

  「人を容れる容積の大きい心(寛大なこころ)」を

        ・・・ つねに持っていることです。


腹の立たない自分をつくる ことでしょうね。





怒り ・・・ 損ばかり

2010-08-23 07:09:28 | Weblog
「腹へり男は腹立ち男」 ・・・
 
  たしかに 空腹のときは腹が立ちやすいものですが

しかし 空腹ぐらいの悪条件に流されるようでは

  ・・・ 自制力はとうてい 一人前にはほど遠いでしょうね。


「腹の立つようには家倉(いえくら)建たぬ」 ・・・

腹を立てることの容易さと

  マイ・ホームを建てることのむずかしさを対比させると同時に

怒りっぽい人は損ばかりするから

  家や倉を建てるまでにはなかなかゆけぬと

    ・・・ 暗にさとしているのでしょうね。



怒ることは健康にもよくありません。


血液が酸化し 血圧があがり 体内に毒が生じて

  ・・・ それが 肝臓の負担になります。


逆に 「肝臓の悪い人は怒りっぽい」わけで この観点からも

  ・・・ まさしく 「怒りは敵」 ですよ。




 

オコリンボさん ・・・ 瞬間湯沸かし器

2010-08-23 06:48:28 | Weblog
怒りは感情の爆発であり それゆえ 瞬間的におこりうるものです。


だから よく怒る人 いわゆるオコリンボさんに

  「瞬間湯沸かし器」というアダ名がつけられます。


「煙草一服のむ間」の自制ができないわけで ・・・

それゆえ 西欧の俚諺にも

「腹が立ったときには十数えよ。特別に腹が立つときには百数えよ」

  ・・・ と 説かれるわけです。


交通標語を借りていえば

  「腹立ち一秒 けが一生」 ということでしょうか。


「腹が立つことは明日いえ」 も同じ趣旨のことわざで

要は 一時的な感情の発作をおさえる

  ・・・ 自己支配を説いているわけですね。


「腹は立て損 喧嘩はし損」

  ・・・ 腹は立てても 人と争っても

        いかなる得もない 損をするだけ。


だから

「腹立てるより 義理立てよ」 ・・・ ということになるのですね。





腹を立てない

2010-08-23 05:56:47 | Weblog
  気は長く

  心は広く

  腹立てず

    自分は小さく

    他人は大きく


という古歌があります。


「忍耐と寛容」を要約して 一首にまとめたような作です。


下の句は 「下座」の心を説いており

  「おのれを責めて 人を責めるな」にも通じています。

謙虚の徳 「人を立てる」ことの必要を 説いているわけです。


この五項目は たがいに関連しあっており

  せんじつめれば ひとつのことであるともいえます。

だから たとえば「腹を立てない」のひとつが実行できるなら

  ほかのすべてもまた ・・・ ということになりますね。


たしかに 怒ることの少なさが

  忍耐力の豊かさのバロメーターでありうるようです。

「腹の大きい」人ほど 「腹を立てる」ことが少ないのです。



怒ることによって 自分も相手も

  ・・・ いかなる得もありません。


怒る人の一時的な発散の快感のあとに

  ・・・ 大きな損害のツケがまわってきます。


自分に害をなし 自分を滅ぼすことさえあります。

  ・・・ 自分にとっての大敵なのです。