★早咲World-No.003
第10回大分合同豆棋士将棋大会中学生の部決勝 対間孝博戦
(昭和61年10月12日:大分文化会館)
▲早咲誠和(中学1年)
△間 孝博(中学1年)
▲7六歩 △3四歩
▲6六歩 △3二飛
▲7八銀 △3五歩
▲6七銀 △4二銀
▲7七角 △4四歩
▲8八飛(第1図)
△4三銀
▲2八銀 △6二玉
▲4八玉 △7二玉
▲3八玉 △8二玉(第2図)
▲8六歩 △7二銀(A)
▲5八金左 △7四歩(B)
▲6五歩 △5二金左
▲4八金上 △6二金寄
▲8五歩 △7三銀
▲9六歩 △9四歩
▲8六飛(C) △1四歩(D:第3図)
(A)当時に、相振りでの美濃囲い三間飛車を採用しているところは20年後の現
在の先取りともいえる感覚。
(B)この歩突きも当時では珍しく今では当然の手。この大会の後に姿をみなくな
ったものの、鋭い感性の持ち主といえる。
(C)じっと飛車を浮いたあたりに実戦経験が備わってきた感じが伺える。
(D)△7二金上がると締まるべき。
▲6六銀 △5四歩
▲7五歩 △同 歩
▲同 銀 △3一角(E)
▲6四歩 △7二金上
▲8四歩 △同 歩
▲6六角(F) △6四歩
▲8四銀 △同 銀(G)
▲同 角 △8三歩(第4図)
(E)角の活用で△5四歩からの継続手。
(F)先手は必死で駒の活用を図る。
(G)ここは△8三歩▲7三銀成△同金上で十分。
▲6二角成(H)△同 飛
▲6三歩 △同 飛
▲7四金 △6一飛
▲7七桂(I) △6五歩
▲6四歩 △同 角(J)
▲同 金 △7五角
▲8八飛(K) △6四角
▲9五歩(第5図)
(H)当然の角切り。▲7五角は△7四歩▲6六角△6五歩で後手有利。
(I)後手が駒得だが、玉が薄く、実戦的には先手ペースか。
(J)好手。急所の金を抜くのが大事。
(K)中途半端な手。引くなら▲8九飛。横なら▲2六飛。
△7六歩(L)
▲6五桂 △7七歩成
▲7三歩(M) △同 桂
▲同桂成 △同 角(N)
▲7四桂(O) △7一玉
▲5三角 △6二銀
▲4二角成 △8八と(P)
▲4三馬(第6図)
(L)端歩を手抜いて強い手。しかし桂に逃げられるのは微妙なところ。
(M)飛車取りにかまわずの勝負手。
(N)ここは味が一目良い同角が疑問手。冷静に△同金とすれば後手有利だった。
(O)この桂馬の王手で一気に勝負形に。
(P)苦しくても△5二金で粘るべき。
△7九飛
▲5二銀 △3一飛(Q)
▲6二桂成 △同 金
▲6三銀打(R)△8二玉
▲6二銀不成 △3六桂(S)
▲7三銀成 △同 玉
▲3六歩 △同 歩(第7図)
(Q)当時の観戦記にもあるように△7四飛成と粘るべき。
(R)こうなると先手の攻めは切れない。後はどちらの攻めが早いか競争だが,後
手陣に金気が少ないのが致命的。
(S)△同角として駒を補充してチャンスを待つべき。
▲5九桂(T) △4五桂
▲4六銀(U) △6四玉(V)
▲4二馬 △7四玉
▲6三角 △6五玉
▲3一馬 △7六玉
▲6七金打 △8七玉
▲9六角成(W:最終図)
まで、103手で早咲さんの勝ち
(T)後手の一気の玉頭攻撃で先手玉も薄くなり、△3七歩成の詰めろを防ぐ。
(U)玉頭だけに大切に受けることが大事。昔は受け将棋だったのか。
(V)早逃げだが、逆に先手の攻めに勢いがついた。
(W)最後は鉄壁のまま終了。この中学生大会優勝がこれから6年間、学生大会で
負けなしの記録を作ることとなる最初の大会となったことはこのとき知る由
もなかった。
(自戦解説:早咲誠和)
第10回大分合同豆棋士将棋大会中学生の部決勝 対間孝博戦
(昭和61年10月12日:大分文化会館)
▲早咲誠和(中学1年)
△間 孝博(中学1年)
▲7六歩 △3四歩
▲6六歩 △3二飛
▲7八銀 △3五歩
▲6七銀 △4二銀
▲7七角 △4四歩
▲8八飛(第1図)
△4三銀
▲2八銀 △6二玉
▲4八玉 △7二玉
▲3八玉 △8二玉(第2図)
▲8六歩 △7二銀(A)
▲5八金左 △7四歩(B)
▲6五歩 △5二金左
▲4八金上 △6二金寄
▲8五歩 △7三銀
▲9六歩 △9四歩
▲8六飛(C) △1四歩(D:第3図)
(A)当時に、相振りでの美濃囲い三間飛車を採用しているところは20年後の現
在の先取りともいえる感覚。
(B)この歩突きも当時では珍しく今では当然の手。この大会の後に姿をみなくな
ったものの、鋭い感性の持ち主といえる。
(C)じっと飛車を浮いたあたりに実戦経験が備わってきた感じが伺える。
(D)△7二金上がると締まるべき。
▲6六銀 △5四歩
▲7五歩 △同 歩
▲同 銀 △3一角(E)
▲6四歩 △7二金上
▲8四歩 △同 歩
▲6六角(F) △6四歩
▲8四銀 △同 銀(G)
▲同 角 △8三歩(第4図)
(E)角の活用で△5四歩からの継続手。
(F)先手は必死で駒の活用を図る。
(G)ここは△8三歩▲7三銀成△同金上で十分。
▲6二角成(H)△同 飛
▲6三歩 △同 飛
▲7四金 △6一飛
▲7七桂(I) △6五歩
▲6四歩 △同 角(J)
▲同 金 △7五角
▲8八飛(K) △6四角
▲9五歩(第5図)
(H)当然の角切り。▲7五角は△7四歩▲6六角△6五歩で後手有利。
(I)後手が駒得だが、玉が薄く、実戦的には先手ペースか。
(J)好手。急所の金を抜くのが大事。
(K)中途半端な手。引くなら▲8九飛。横なら▲2六飛。
△7六歩(L)
▲6五桂 △7七歩成
▲7三歩(M) △同 桂
▲同桂成 △同 角(N)
▲7四桂(O) △7一玉
▲5三角 △6二銀
▲4二角成 △8八と(P)
▲4三馬(第6図)
(L)端歩を手抜いて強い手。しかし桂に逃げられるのは微妙なところ。
(M)飛車取りにかまわずの勝負手。
(N)ここは味が一目良い同角が疑問手。冷静に△同金とすれば後手有利だった。
(O)この桂馬の王手で一気に勝負形に。
(P)苦しくても△5二金で粘るべき。
△7九飛
▲5二銀 △3一飛(Q)
▲6二桂成 △同 金
▲6三銀打(R)△8二玉
▲6二銀不成 △3六桂(S)
▲7三銀成 △同 玉
▲3六歩 △同 歩(第7図)
(Q)当時の観戦記にもあるように△7四飛成と粘るべき。
(R)こうなると先手の攻めは切れない。後はどちらの攻めが早いか競争だが,後
手陣に金気が少ないのが致命的。
(S)△同角として駒を補充してチャンスを待つべき。
▲5九桂(T) △4五桂
▲4六銀(U) △6四玉(V)
▲4二馬 △7四玉
▲6三角 △6五玉
▲3一馬 △7六玉
▲6七金打 △8七玉
▲9六角成(W:最終図)
まで、103手で早咲さんの勝ち
(T)後手の一気の玉頭攻撃で先手玉も薄くなり、△3七歩成の詰めろを防ぐ。
(U)玉頭だけに大切に受けることが大事。昔は受け将棋だったのか。
(V)早逃げだが、逆に先手の攻めに勢いがついた。
(W)最後は鉄壁のまま終了。この中学生大会優勝がこれから6年間、学生大会で
負けなしの記録を作ることとなる最初の大会となったことはこのとき知る由
もなかった。
(自戦解説:早咲誠和)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます