「北の山・じろう」日記

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フィンランドのNATO加盟のメリットとデメリット<2024.4.23

2024-04-23 20:55:17 | ヨーロッパ

ロシア、NATOとの大規模紛争に備えてフィンランド国境の軍備を増強
Russia Preparing for Large-Scale Conflict With NATO: ISW
2024年4月22日(月)17時17分
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2024/04/nato-80.php

ロシアのウクライナ侵攻をきっかけにフィンランド国内では一気にNATO加盟に賛成する国民が増えてフィンランドはNATO加盟に踏み切りました。
これには二通りの意味があります。
従来のNATO加盟国には、ロシアに対する北の抑えが強化された大きなメリットがあります。

しかし、フィンランドにとっては違います。
ロシアと戦争になる場合は、NATOからの全面支援と派兵が得られるから、戦争をする上では圧倒的な有利を得ました。

代償は、ロシアの仮想敵国になったことです。今後、フィンランドがNATOに加盟している限り永遠に続きます。
当然ながらロシアは、フィンランド国境はこれまでがら空き状態でしたが、防衛体制を構築し強化します。
フィンランドの方もそれに対してこれまで以上にフィンランド軍の強化が必要です。少ない常備軍では足りないでしょう。常備軍を増やし、臨戦態勢の部隊を維持しなければ、なりません。

フィンランドが中立政策を取っていれば、これらの状況が生まれることは、ありませんでした。フィンランドはロシアにとってこれまでは友人でも敵でもない単なる隣人でした。ロシアはフィンランドに対して警戒感は持っていなかったと思います。

こうなってみると、果たしてフィンランドのNATO加盟がフィンランドにとって良い選択肢であったのかは、かなり疑問があります。
一時のヒステリックな国民の反応を利用してNATO加盟を決めてしまったフィンランド政府は、従来の賢さを失っていたと言えます。
冷静に考えるべきでしたね❓

しかもフィンランドにとって不幸なことにこの時の首相がサンナ・マリン首相でした。当時35・36歳の若い首相です。当然政治的な経験と言う意味では未熟です。ベテランの政治家であれば、違う判断をしたかもしれません。

私個人の考えは、フィンランドの失ったものは大きいと思います。メリットとデメリットを比較するなら、時間がたつほどにデメリットが増えていくと思います。

そもそも、それまで緊張関係がなかった隣国との緊張関係を自分の行動で生み出すことは、安全保障の観点からは愚かなことであると思います。
隣国との緊張関係を生み出さない(防ぐ)事が最善の安全保障だと思います。

これは、日本にも言えることです。
どこかの国の尻馬に乗って、わざわざ隣国との緊張関係を高めることは、愚の骨頂と言うべきことです。

フィンランドの例を見れば、分かるでしょう❓
今回、増やさなければならない軍事費の増額は永遠に続きます。そしてロシアとの軍事衝突のリスクも常にあります。

自国にとっての最大の安全保障は、近隣諸国との摩擦や緊張関係を生み出さないことです。
以前は、日本の政治家はそうしていました。
それを変えてしまったのは、小泉純一郎です。
今、欧米でウクライナ紛争を煽り立てている政治家と全く同じです。

もう一度、よく考えるべきでしょうね❓
ウクライナ紛争は、ヨーロッパの田舎の戦争であり日本には無関係です。
そもそも関与するべきではありませんし、ロシアとの関係を悪化させる必要も全くありません。
ロシアを敵国扱いして日本が得られるものは、何もありません。

ロシアが勝とうとウクライナが勝とうと、日本にはどうでも良いことです。
そんな事に首を突っ込む日本政府は、愚かだと思います。それを批判しない国民も同じです。


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