goo blog サービス終了のお知らせ 

「北の山・じろう」時事日記

内容は主に海外時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

ポクロウシク包囲作戦、トレツクの市街戦、チャシブ・ヤール<ウクライナ紛争2025・01・06

2025-01-13 16:44:07 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

航空万能論 2025・01・06
『ロシア軍がトレツクしない大部分を占領、ポクロウシクの裂け目も拡大』
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/russian-forces-occupy-most-of-tretsk-city-center-pokrovsk-rift-widens/
(1)チャシブ・ヤール
チャシブ・ヤールやトレツクにはロシア軍は、兵力を増強していません。現地のロシア軍部隊が地味にコツコツ削っています。チャシブ・ヤールの市街地のうち面積の広い北側の市街地は、ロシア軍が目見当で半分占領して攻撃中です。次に書くトレツクが陥落したら、ここも少し兵力を増強して攻め始めるのではないか・と思います。トレツク(南)からコンスタンチノフカを攻めるのが主要攻撃路で、チャシブ・ヤール方面(東)から攻めるのが副攻撃路です。まだトレツクからコンスタンチノフカに攻め上がるには時間が必要です。それに合わせて、と言うことだろうと思います。

(2)トレツク 略図の1枚目
去年の9月から市街戦が続いてきたトレツクですが、ウクライナ軍は交代がありませんので疲労と部隊の消耗が激しいと思います。大分、押されて完全に支配しているのは、北側市街地の北のはずれの方が少しだけになりました。黄色で示されたルートT-0516が補給路ですから、市街地の補給路の入り口近くまでロシア軍が接近しては、補給が苦しくなります。略図を見ると市内のT-0516のわきにスーパーマーケットがあります。この付近までロシア軍が制圧しています。その先道路左側に高さ70Mのテリコン(ぼた山)が、あります。ここをロシア軍が制圧すると残りのウクライナ軍支配地での抗戦は難しくなると思います。激戦むなしく撤退になりそうです。増援もほとんどありませんでしたから、それもやむを得ないところです。ウクライナ軍の勇気を示した戦場です。

(3)ポクロウシク方面
ここは、戦域が驚くほどに拡大しました。略図2枚でないと入りきりません。略図の2枚目に右端オチェレテイネが、あります。記憶のいい人は覚えているでしょう。
何月でしたかね、ロシア軍のオチェレテイネ奇襲攻撃の成功から、一気に戦局が動き始めました。
それから10か月後の今は、ロシア軍はドネツク州西の州境まで10km弱まで進撃しました。
ポクロウシク南のシフチェンコからは、西にロシア軍が進撃中で1本目の鉄道路線まで、あとわずか迄迫りました。
ここが西の包囲を形成する起点です。

ついに東の包囲を形成する動きが始まりました。
オチェレテイネ制圧後、ロシア軍は周辺を制圧していきましたが、北西方向に関しては、「ノヴォオレクサンドリヴカ」まで制圧してこの方向には、それ以上進撃せず西への進撃を優先しました。
とうとう、更に北西にある「ヴォズドヴィジェンカ」を制圧しました。現在、その東の方に占領地を広げています。西にも行っていますね。この付近を面的に制圧しようという動きです。目的は、更に北西方向にあるドネツク州の物流大動脈のルートT-0504の遮断です。
ここを遮断するとポクロウシク~コンスタンチノフカの物流が完全に止まります。
それと同時に西と併せて、大きくポクロウシクとデイミトロフを包囲することになります。両方合わせると市街地がかなり広いですから攻防戦は激戦になると思います。
直接の攻撃は、後回しにして周辺の拠点をじっくりと制圧して、西の補給路を遮断して三方向の包囲を完成させるのが第1目標でしょう。補給を遮断して弱らせながら、周辺からジリジリと迫っていくと思います。最後は、全方向からの総攻撃でしょうね。
分かっていてもウクライナ軍は待つことしか出来ません。増援部隊は送られてこず、予備部隊は無意味なクルスク作戦に全部投入されています。ドネツク州のウクライナ軍の将兵は、虚しいでしょうね。何のために戦っているのか、意義が分からなくなっていると思います。

今のペースだと3か月以内にポクロウシクの総攻撃が始まると思います。

(4)略図の3枚目のクラホベ方面は市街地は、完全にロシア軍が制圧しました。南の方に開いている地域は、今となっては草刈り場で終わったエリアです。
次の戦場は、西にあるルートN-15沿いのウクラリー、コンスタンテイノボリ、そしてその北のアンドリイフカです。アンドリイフカが最大の市街地面積を持っていますから、ここが最後の抵抗拠点だろうと思います。ここが陥落すると西は州境の向こうまで拠点らしい拠点は、ないと思います。
北上すれば、ポクロウシクまで拠点はありません。途中の集落は簡単に踏みつぶされるでしょう。それほど時間がかからずポクロウシクの南のドネツク州は、ロシア軍が制圧する事になると思います。
この地図の左の道路を南西方向に下ったすぐ先が、ヴェリカ・ノボルシカです。

去年の今頃を思い返すと信じられないほどにロシア軍が進撃しました。
それを可能にしたのは、無意味で無謀なクルスク侵攻作戦です。
しかも、まだやっています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
※だから、ロシア軍にとってはウクライナ軍が、クルスク侵攻作戦を継続してくれることは「大助かり」なのです。
口の悪い人が、言っていました・・・
「ウクライナ軍ホイホイ」(ゴキブリ・ホイホイ)
ほんと、それと同じです。

世間では、正反対のことを聞きませんか❓
ゴキブリ・ホイホイに引っかかるウクライナ軍を誉めても仕方ないと思いますが❓

 

※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑦
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。