神戸大は、株式会社サンテレビジョンと連携協定を締結し、7月2日にサンテレビ本社内で締結式が行われた。地域再生や防災・減災などをテーマに連携、協力していく。神戸大がテレビ局と連携協定を締結するのは今回が初めて。<塚本光>
(画像:締結式での藤澤学長とサンテレビの沼田社長。7月2日、神戸市中央区東川崎町1のサンテレビ本社で。)
神戸大は、7月2日サンテレビと連携協定を締結し、サンテレビ本社内で、締結式を行った。サンテレビ沼田伸彦社長と神戸大の藤澤正人学長を含む10人が出席し、協定書へのサインと、連携についての意見交換を行なった。
神戸大がテレビ局と連携協定を締結するのは、今回のサンテレビとの協定が初。この協定によって、地域再生や防災・減災などをテーマに連携、協力していく。
協定のきっかけは、スパコンを活用した災害シミュレーションを行っている神戸大学高等研究院未来世紀アライアンス長で、都市安全研究センターの飯塚敦教授が、2018年に「防災・減災から安全・安心の未来都市への研究にともに協力していきましょう」と提案したことだ。
協定に先駆けて進められてきたのが、神戸大学附属図書館「震災文庫」での阪神・淡路大震災発災当日の映像アーカイブのデジタル公開(震災文庫デジタルアーカイブ公開動画「阪神・淡路大震災」<1995年6月29日制作 19分06秒>へのリンクhttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/directory/eqb/video/suntv/10245870.mp4)。
サンテレビの震災取材映像をネット上の「震災文庫」で公開し、学生の防災学習や教員の震災研究、神戸大が進める都市レジリエンスの研究に活用できるようになった。さらに映像によって、後世に震災を伝えていくことも大きな目的だ。
2カ月に1度、サンテレビと神戸大大学院人文学研究科のチームが会議を開き、どの映像を公開できるかどうか議論を重ねている。現在も議論を継続中で、順次公開する映像を増やしていく予定だという。
神戸大学地域連携推進室長の田中丸浩哉教授は、「サンテレビ側としても、神戸大側にしても、メリットがあり、お互いが協力して、市民に接すれば、より良い(シナジー効果が得られる)のではないかと思う」とニュースネットの取材に答えた。
サンテレビの梶浦正憲取締役は、今後について、「市民講座や市民向け事業で協力したり、地域社会のための番組制作・放送による情報発信をいっしょに充実・強化したりできるのではないか」と期待を込めて語った。
神戸大はこれまでに、兵庫県や神戸市、阪神高速などの自治体や企業、理化学研究所のスーパーコンピューター富岳などの設備活用で連携協定を結んできた。メディア企業との締結は神戸新聞との協定があるが、テレビ局とは初めて。
連携協定締結式は、本来の予定よりコロナの影響で遅れ、サンテレビが神戸駅前の新社屋に移ったこのタイミングで行われた。
協定式後にはサンテレビのニュース・情報番組「キャッチ+」に藤澤学長が生出演し、今回の連携協定のことや、コロナ禍における大学生の現状や職域接種、手術支援ロボットの開発など、神戸大の取り組みについて話した。
(画像下:サンテレビの情報番組『キャッチ+』に生出演した学長。7月2日17時30分過ぎ)
今回の締結の今後について、神戸大学地域連携推進室長の田中丸浩哉教授は、「サンテレビは兼ねてからの蓄積が充分ある。もっとアーカイブが充実したりと言うことが考えられると思います。サンテレビ側としても、神戸大側にしても、メリットがあり、お互いが協力して、市民に接すれば、より良いのではないかと思います。」とニュースネットの取材に答えた。
また、学生に向けては、「地域連携推進室にいて、学生との関わりが多い。丹波篠山に行ったりもする。そんなに学生は地元志向ではなくて、地域活性とかは好まれないのかなと思った時期もあるけど、篠山の活動を見ていると、熱心。農業とは違うけど、震災を忘れないとか、高齢化していってるけど大丈夫なのか、とか学生が協力できるテーマが多い。震災から時間経っているとはいえ、知ってほしい。」と語っている。
サンテレビの梶浦正憲取締役は、今後について、「テレビなどの媒体を通しての動画配信の拡大(市民講座や市民向け事業の協働)や、地域社会のための番組制作・放送による情報発信の充実・強化。各種文化事業に対する協働、協賛を検討しています。まだ具体的に何を進めていくのかは決まっていませんが、今後双方協力し具体的連携について検討を進めたいと考えます。協定に先駆けて進められてきたのが、神戸大学附属図書館「震災文庫」での阪神淡路大震災発災当日の映像アーカイブです。サンテレビの震災映像を提供し、大学生の防災学習や教員の震災研究、神戸大学が進める都市レジリエンスの研究に活用してもらうこと。アーカイブによって、後世に震災を伝えていくことが目的です。2カ月に1度、サンテレビと神戸大学大学院人文学研究科のチームが会議を開き、どの映像を公開できるかどうか議論を重ねています。現在も議論を継続中で、順次公開していく予定です。 」
了
(画像:締結式での藤澤学長とサンテレビの沼田社長。7月2日、神戸市中央区東川崎町1のサンテレビ本社で。)
神戸大は、7月2日サンテレビと連携協定を締結し、サンテレビ本社内で、締結式を行った。サンテレビ沼田伸彦社長と神戸大の藤澤正人学長を含む10人が出席し、協定書へのサインと、連携についての意見交換を行なった。
神戸大がテレビ局と連携協定を締結するのは、今回のサンテレビとの協定が初。この協定によって、地域再生や防災・減災などをテーマに連携、協力していく。
協定のきっかけは、スパコンを活用した災害シミュレーションを行っている神戸大学高等研究院未来世紀アライアンス長で、都市安全研究センターの飯塚敦教授が、2018年に「防災・減災から安全・安心の未来都市への研究にともに協力していきましょう」と提案したことだ。
協定に先駆けて進められてきたのが、神戸大学附属図書館「震災文庫」での阪神・淡路大震災発災当日の映像アーカイブのデジタル公開(震災文庫デジタルアーカイブ公開動画「阪神・淡路大震災」<1995年6月29日制作 19分06秒>へのリンクhttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/directory/eqb/video/suntv/10245870.mp4)。
サンテレビの震災取材映像をネット上の「震災文庫」で公開し、学生の防災学習や教員の震災研究、神戸大が進める都市レジリエンスの研究に活用できるようになった。さらに映像によって、後世に震災を伝えていくことも大きな目的だ。
2カ月に1度、サンテレビと神戸大大学院人文学研究科のチームが会議を開き、どの映像を公開できるかどうか議論を重ねている。現在も議論を継続中で、順次公開する映像を増やしていく予定だという。
神戸大学地域連携推進室長の田中丸浩哉教授は、「サンテレビ側としても、神戸大側にしても、メリットがあり、お互いが協力して、市民に接すれば、より良い(シナジー効果が得られる)のではないかと思う」とニュースネットの取材に答えた。
サンテレビの梶浦正憲取締役は、今後について、「市民講座や市民向け事業で協力したり、地域社会のための番組制作・放送による情報発信をいっしょに充実・強化したりできるのではないか」と期待を込めて語った。
神戸大はこれまでに、兵庫県や神戸市、阪神高速などの自治体や企業、理化学研究所のスーパーコンピューター富岳などの設備活用で連携協定を結んできた。メディア企業との締結は神戸新聞との協定があるが、テレビ局とは初めて。
連携協定締結式は、本来の予定よりコロナの影響で遅れ、サンテレビが神戸駅前の新社屋に移ったこのタイミングで行われた。
協定式後にはサンテレビのニュース・情報番組「キャッチ+」に藤澤学長が生出演し、今回の連携協定のことや、コロナ禍における大学生の現状や職域接種、手術支援ロボットの開発など、神戸大の取り組みについて話した。
(画像下:サンテレビの情報番組『キャッチ+』に生出演した学長。7月2日17時30分過ぎ)
今回の締結の今後について、神戸大学地域連携推進室長の田中丸浩哉教授は、「サンテレビは兼ねてからの蓄積が充分ある。もっとアーカイブが充実したりと言うことが考えられると思います。サンテレビ側としても、神戸大側にしても、メリットがあり、お互いが協力して、市民に接すれば、より良いのではないかと思います。」とニュースネットの取材に答えた。
また、学生に向けては、「地域連携推進室にいて、学生との関わりが多い。丹波篠山に行ったりもする。そんなに学生は地元志向ではなくて、地域活性とかは好まれないのかなと思った時期もあるけど、篠山の活動を見ていると、熱心。農業とは違うけど、震災を忘れないとか、高齢化していってるけど大丈夫なのか、とか学生が協力できるテーマが多い。震災から時間経っているとはいえ、知ってほしい。」と語っている。
サンテレビの梶浦正憲取締役は、今後について、「テレビなどの媒体を通しての動画配信の拡大(市民講座や市民向け事業の協働)や、地域社会のための番組制作・放送による情報発信の充実・強化。各種文化事業に対する協働、協賛を検討しています。まだ具体的に何を進めていくのかは決まっていませんが、今後双方協力し具体的連携について検討を進めたいと考えます。協定に先駆けて進められてきたのが、神戸大学附属図書館「震災文庫」での阪神淡路大震災発災当日の映像アーカイブです。サンテレビの震災映像を提供し、大学生の防災学習や教員の震災研究、神戸大学が進める都市レジリエンスの研究に活用してもらうこと。アーカイブによって、後世に震災を伝えていくことが目的です。2カ月に1度、サンテレビと神戸大学大学院人文学研究科のチームが会議を開き、どの映像を公開できるかどうか議論を重ねています。現在も議論を継続中で、順次公開していく予定です。 」
了