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ワクチン異物混入で「使用見合わせ」 神戸大納入の180バイアルも該当

2021-08-26 20:56:22 | ニュース
 モデルナ製ワクチンに異物混入が見られたと報道されているなかで、神戸大に納入された180バイアルも「使用見合わせ」のロットに該当していることがわかった。8月20日〜25日に接種を受けた1793人余 に使用された。大学は、1本ずつ目視でダブルチェックして異物混入が無いことを確認したうえで使用しているとしているが、「体調不良等あれば医療機関受診を」と呼びかけている。

(画像下:神戸大サイト「「新型コロナワクチン職域接種」の被接種者の皆様へ」のスクリーンショット)


異物の混入が確認されたのはロット番号「3004667」 神戸大納入は「3004734」

 モデルナ社製の新型コロナウイルスワクチンの一部に異物が混入した問題で、神戸大は8月26日、神戸大の職域接種で使用したワクチンに、武田薬品工業が使用を見合わせるよう通知したロットに含まれる、ロット番号「3004734」があったと発表した。8月上旬に計180バイアルが納入され、8月20日〜25日に1793人余りに使用されていることが判明したという。

 厚生労働省によると、今回使用を見合わせたワクチンのうち実際に異物の混入が確認されたのは、ロット番号が「3004667」のワクチン。これらのワクチンが製造されたスペインの工場で同じ時期と工程で製造されたのが「3004734」と「3004956」のロット番号のワクチンで、いずれも現時点で報告はないものの、異物が混入した疑いが否定できないとして同様に使用を見合わせていると、NHKニュースは報じている。(「モデルナワクチン 異物混入は粒子状の金属か 厚労省が特定急ぐ」https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210826/k10013224361000.html?utm_int=all_side_ranking-social_002

スペインの工場で同じ時期と工程で製造されたロットを「使用見合わせ」に

 厚生労働省は、「対象ロットにおいて本件に関連して発生したとみられる安全性上の懸念に関する報告は受けていません」としている。
 また神戸大は、「本学職域接種の際には、接種前のワクチン充填の作業で、複数の医療職員が各バイアルおよび注射器内のワクチンを1本ずつ目視でダブルチェックしており、異物の混入が無いことを確認したうえで使用している」と強調している。
 しかし、神戸大サイトでは「ご自身の手元にある予防接種済証又は新型コロナウイルス接種記録書に貼付けられているロットシールでロット番号をご確認のうえ、当該ロット番号のワクチンを接種した方で体調不良等がありましたら、医療機関を受診してください」と告知している。。

東京と埼玉、茨城、愛知、岐阜の接種会場のうち8か所で見つかった異物混入

 各メディアの報道によると、8月16日以降、東京都と埼玉県、茨城県、愛知県、岐阜県にあるモデルナのワクチンの接種会場のうち8か所で、未使用の容器の一部に異物が混入しているのが見つかったというもの。
 厚生労働省によりますと、見つかった異物は粒子状で金属製と見られるという。
 厚労省は、同じ工場で製造されたワクチンを配送した全国863の接種会場に、使用を見合わせるよう8月26日午前から連絡を取っているという。
 NHKニュースは、「接種スケジュールへの影響を最小限にするため、厚労省は代替品を送るなどして対応する方針だ」と伝えている。

「使用見合わせ」モデルナワクチン 全国58大学で接種や接種予定 文科省

 8月26日21時すぎ、NHKニュースW E Bは、文部科学省調べとして、全国58大学の86の会場で厚生労働省が使用の見合わせを決めたロット番号のワクチンをすでに接種したり、接種を予定したりしていた、と伝えた。同省は大学での接種に遅れが出ないよう、代わりのワクチンを用意するため、厚生労働省などと協議している。


▼神戸大サイト「神戸大学「新型コロナワクチン職域接種」の被接種者の皆様へ」=https://www.kobe-u.ac.jp/NEWS/info/2021_08_26_02.html

 神戸大の公式サイト通知文は次の通り。

○     ○    ○

神戸大学「新型コロナワクチン職域接種」の被接種者の皆様へ

2021年8月26日

新型コロナウイルス対策本部会議担当理事・副学長木戸良明
教育担当理事・副学長 大村直人


本日、関東地方の複数の大規模接種会場において、供給されたモデルナ製「新型コロナワクチン」の一部に異物が混入していたと報道されました。
その後、厚労省及び武田薬品工業から下記の発表がなされました。

厚労省「新型コロナウイルスワクチンの一部ロットの使用見合わせについて」https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_20693.html

武田薬品工業「COVID-19ワクチンモデルナ筋注の一部製品の使用見合わせのお知らせ」
https://www.takeda.com/ja-jp/announcements/2021/covid-19vaccine-suspension-of-use/

異物混入が確認された当該ワクチンのロット番号が発表され、本学での職域接種で使用したワクチンと照合したところ、(ロット3004734)の当該ワクチンが本学にも8月上旬に計180バイアルが納入され、8月20日〜25日の本学職域接種において1,793名余りに使用されていることが判明しました。
なお、本学職域接種の際には、接種前のワクチン充填の作業で、複数の医療職員が各バイアルおよび注射器内のワクチンを1本ずつ目視でダブルチェックしており、異物の混入が無いことを確認したうえで使用しております。また、当該ワクチンは本日以降の接種では使用しておりません。
厚労省および武田薬品の発表では、現在までに当該ロット番号のワクチン接種に関連して発生したとみられる安全衛生上の懸念に関する報告はないということです。
そこで、8月20日〜25日の期間中に本学において職域接種を受けた方は、ご自身の手元にある予防接種済証又は新型コロナウイルス接種記録書に貼付けられているロットシールでロット番号をご確認のうえ、当該ロット番号のワクチンを接種した方で体調不良等がありましたら、医療機関を受診してください。
今後新たな情報が得られましたら、随時、情報提供をいたします。

(画像下:神戸大サイト「「新型コロナワクチン職域接種」の被接種者の皆様へ」の部分スクリーンショット)