古森病院@福岡市博多区 病院管理者のブログ

ベイサイドプレイス近隣にある長期滞在型病院です。投稿記事は管理者の独自見解であり、医療法人の見解ではありません。

多職種連携会議

2015-06-23 12:07:08 | 日記
古森病院@福岡市博多区です。

今日も業界向けの話です。

地域包括ケアと関係ない?当院ですが
先日、某団体主催の多職種連携の会議に行ってみました。

グループワークがあるというので
期待していったのですが、、、。

テーマが退院前カンファについての話で、予想通り
当院とは全く関係ない話題でした。

しかし、そこで予想以上に医師以外の職種の方々が
主治医がカンファに参加しないことへの不満が強いことを知りました。

主治医と言っても急性期病院の主治医のことで、
在宅の主治医の話ではありません。

しかも多職種連携の会議には、忙しい急性期病院の医師や看護師は誰も
参加していませんでした。
つまり言いっぱなしということです。
せめて、アンケートか何かで集計をとって、急性期病院に
送ればいいのでは?と思いました。

退院前カンファで病状説明が終わると、カンファの途中で急性期病院の関係者が
「じゃあ、ここから先は在宅の方々で・・」と言って、席を立つのも
「私たちは介護はかんけーないから」という感じで、せっかく呼ばれた
在宅関係の方々はむっとするようです。しかも「明日退院だから」と急に言われ、
関係職種の方々を急きょ集めるのも在宅側から視たら、本当に大変(当たりまえですが)です。

そもそも退院前カンファは、地域包括ケアのためというよりも
報酬ありきのカンファだから理想と違う状況になってしまうという面があり、誰が悪いという
問題でもありません。(しいて言えば、仕組みに問題がありますが、、、)

急性期職員を擁護すれば、入院期間の短縮のため、患者さんの病状と名前を把握するだけで
精いっぱい、どんな家庭環境で、どんな在宅生活を望んでいるかなど聞く暇もないというのが
現状だと思います。。重症患者も多く(重症患者でないと点数が取れないので)
医師も看護師も外来と病棟、検査、(外科なら)手術で1日があっという間に過ぎます。

そういう意味では急性期の職員と在宅の人たちが連携して、病状以外の情報で本人の願いに沿った
在宅生活を実現することは困難な状況と言えます。

また昔に比べれば、ずいぶん少なくなりましたが、
未だ勘違いちゃんの急性期病院の医師も健在なようです。
子供レベルの話もちょっと?!聞きました。

多職種連携の道のりは遠そうです。というか、いちいち関係者全員が病院に行かなくても
紹介状とか、何かわからないことがあれば、電話で聞けばいいようにして点数をつけたら
いいんじゃないかと思います。まあ、多職種が顔を合わせることに意義があるのかもしれませんが、
現状ではブーイングだらけのようです。

また在宅関係者は急性期病院の医者に理想的な幻想を抱きすぎのような気もします。
(先生の一言は重いって言われますが、そうかなあ・・・?)
もっとも医者だけ多忙を理由にカンファに来なくても、特別扱いみたいなことが嫌なのかもしれませんが・・。
会議をスカイプとかラインでもオッケーにしたら、ずいぶん楽でしょうね。

ちなみに私たちもたまに、急性期病院からの紹介患者様が入院されますが、
紹介元からの紹介状とわからないときは電話で十二分で
退院前カンファに参加しなくても(というか療養病床に行くときは開かれません(笑、診療報酬がないから)、
特に何も困ってはおりません。

以上、古森病院でした。
http://komori-hp.cloud-line.com/




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