古森病院@福岡市博多区です。
開業医(町医者)はいろんな病気を見る機会があります。
管理人は泌尿器科医でも婦人科医でもありませんが、
何人か性交渉感染症の加療を行った経験があります。
男性は性交渉感染症罹患のことを告げても驚く方は少ないですが
女性は「現時点で 一人しか性交渉をしたことがない」と驚かれる方が少なくありません。
管理人世代だと
昔 AC(公共広告機構)が流したCMをご存知の方もおられると思います。
カレシの元カノの元カレを知っていますか?
https://www.youtube.com/watch?v=o1sjR1TtmA8
上記の広告は AIDSの検査を受けましょう。血液製剤投与の経験がなくても
「たった一人であっても」性交渉の経験があれば(お互いが生涯一人だけのパートナーでなければ)
他人事ではありませんよ。
というお話で、非常に的を射たコピーだといつも感心しておりますが
上記のコピーについては AIDSに限らず、
性交渉感染症すべてについて
当てはまることです。
性交渉感染症の中には クラミジア、ヒトパピローマウイルスなどのように発癌や
妊孕性に大きく関わる病原体も少なくありません。
また昨今は性風俗もプロアマ問わず、参入者が増えているようです。
(援助交際、パパ活などの耳障りのよい?言葉を用いているものの 要は対価をもらって性交渉を行う形態)
その際 いわゆる経膣の性交渉さえしなければ性交渉感染症と無縁ということではありません。
咽頭・直腸クラミジア
咽頭・直腸パピローマウイルス
の罹患は男女ともに増えてきており、口腔や肛門など粘膜を介した性交渉の
形態でも 当然ながら感染する可能性は高いです。
https://www.kyorin-pharm.co.jp/prodinfo/useful/doctorsalon/upload_docs/130757-1-42.pdf
(ドクターサロン 57巻7月号 咽頭クラミジア)
http://jssti.umin.jp/pdf/guideline2008/01-3.pdf
(日本性感染症会誌 VOL19 2008 直腸クラミジア )
https://ganjoho.jp/public/cancer/mesopharynx/treatment.html
(国立がん研究センター 中咽頭癌とヒトパピローマウイルス)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/gee/53/8/53_8_2025/_pdf
(日本消化器内視鏡学会誌 VOL53 2011 肛門菅尖圭コンジローマとパピローマウイルス(HIV合併))
http://www.shikoku-cc.go.jp/hospital/medical/class/urology/cancer/penis/
(四国がんセンター泌尿器科 陰茎癌)
ヒトパピローマウイルスは発癌性を持つタイプがあるので、
子宮頸癌はもちろん、咽頭癌や肛門部、陰茎の癌を引き起こすことがあります。
現在公費では 女性のみがパピローマウイルスの予防接種の対象になっていますが
当然 男性も自身の咽頭や肛門、陰茎に癌を引き起こす可能性がありますし、
女性男性問わず 感染させるあるいは感染させられることも考慮すれば
両性ともに接種したほうが良いです。
以前風疹も何故か女性のみの接種となっておりましたが、集団免疫の考え方から言えば
当然男性も打つべきであったのに、ずいぶん遅れて乳幼児接種メニューに組み込まれ
受けそびれた世代に関しては
今回 世論に押されて ようやく当該世代の男性が公費接種の対象となったわけですが
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20181211-OYTET50036/
ヒトパピローマウイルスについても集団免疫として
当然思春期男児もワクチンを打つべきであるのに
予算がないせいでしょうけど、未だその話題になっていません。。。
ほんっとうに 遅いですよね・・・
最近 このような本が発売されました。
お母さん! 学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ! 単行本(ソフトカバー) – 2018/12/18
のじま なみ (著), おぐら なおみ (イラスト)
https://www.amazon.co.jp/%E3%81%8A%E6%AF%8D%E3%81%95%E3%82%93-%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E3%81%A7%E3%81%AF%E9%98%B2%E7%8A%AF%E3%82%82SEX%E3%82%82%E9%81%BF%E5%A6%8A%E3%82%82%E6%95%99%E3%81%88%E3%81%A6%E3%81%8F%E3%82%8C%E3%81%BE%E3%81%9B%E3%82%93%E3%82%88-%E3%81%AE%E3%81%98%E3%81%BE-%E3%81%AA%E3%81%BF/dp/4777822141
国に任せてはおけないので、こういう本を大人が予め読んで子供に伝えることが 大事なのかもしれませんね。
管理人は自宅本棚に子供向けの性教育の本を複数置いていますが 良く読んでいます。自分で教えなくても良いので
助かります・・・。
http://komori-hp.cloud-line.com/
追記 性交渉感染症は性交渉を行うカップルのいずれも病原体を持っていなければ 当然ながら感染しません。
性交渉感染症の病原体は体内でないと増殖できないので 外部環境から自然に感染することはあり得ません。
性交渉感染症の予防にはコンドームということが強調されますが、初めての性交渉でない場合
性交渉の前にお互いに性交渉感染症のメディカルスクリーニングをしておくことも重要なことです。
興味のある方は 近隣の医師に聞かれてみてはいかがでしょうか。
開業医(町医者)はいろんな病気を見る機会があります。
管理人は泌尿器科医でも婦人科医でもありませんが、
何人か性交渉感染症の加療を行った経験があります。
男性は性交渉感染症罹患のことを告げても驚く方は少ないですが
女性は「現時点で 一人しか性交渉をしたことがない」と驚かれる方が少なくありません。
管理人世代だと
昔 AC(公共広告機構)が流したCMをご存知の方もおられると思います。
カレシの元カノの元カレを知っていますか?
https://www.youtube.com/watch?v=o1sjR1TtmA8
上記の広告は AIDSの検査を受けましょう。血液製剤投与の経験がなくても
「たった一人であっても」性交渉の経験があれば(お互いが生涯一人だけのパートナーでなければ)
他人事ではありませんよ。
というお話で、非常に的を射たコピーだといつも感心しておりますが
上記のコピーについては AIDSに限らず、
性交渉感染症すべてについて
当てはまることです。
性交渉感染症の中には クラミジア、ヒトパピローマウイルスなどのように発癌や
妊孕性に大きく関わる病原体も少なくありません。
また昨今は性風俗もプロアマ問わず、参入者が増えているようです。
(援助交際、パパ活などの耳障りのよい?言葉を用いているものの 要は対価をもらって性交渉を行う形態)
その際 いわゆる経膣の性交渉さえしなければ性交渉感染症と無縁ということではありません。
咽頭・直腸クラミジア
咽頭・直腸パピローマウイルス
の罹患は男女ともに増えてきており、口腔や肛門など粘膜を介した性交渉の
形態でも 当然ながら感染する可能性は高いです。
https://www.kyorin-pharm.co.jp/prodinfo/useful/doctorsalon/upload_docs/130757-1-42.pdf
(ドクターサロン 57巻7月号 咽頭クラミジア)
http://jssti.umin.jp/pdf/guideline2008/01-3.pdf
(日本性感染症会誌 VOL19 2008 直腸クラミジア )
https://ganjoho.jp/public/cancer/mesopharynx/treatment.html
(国立がん研究センター 中咽頭癌とヒトパピローマウイルス)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/gee/53/8/53_8_2025/_pdf
(日本消化器内視鏡学会誌 VOL53 2011 肛門菅尖圭コンジローマとパピローマウイルス(HIV合併))
http://www.shikoku-cc.go.jp/hospital/medical/class/urology/cancer/penis/
(四国がんセンター泌尿器科 陰茎癌)
ヒトパピローマウイルスは発癌性を持つタイプがあるので、
子宮頸癌はもちろん、咽頭癌や肛門部、陰茎の癌を引き起こすことがあります。
現在公費では 女性のみがパピローマウイルスの予防接種の対象になっていますが
当然 男性も自身の咽頭や肛門、陰茎に癌を引き起こす可能性がありますし、
女性男性問わず 感染させるあるいは感染させられることも考慮すれば
両性ともに接種したほうが良いです。
以前風疹も何故か女性のみの接種となっておりましたが、集団免疫の考え方から言えば
当然男性も打つべきであったのに、ずいぶん遅れて乳幼児接種メニューに組み込まれ
受けそびれた世代に関しては
今回 世論に押されて ようやく当該世代の男性が公費接種の対象となったわけですが
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20181211-OYTET50036/
ヒトパピローマウイルスについても集団免疫として
当然思春期男児もワクチンを打つべきであるのに
予算がないせいでしょうけど、未だその話題になっていません。。。
ほんっとうに 遅いですよね・・・
最近 このような本が発売されました。
お母さん! 学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ! 単行本(ソフトカバー) – 2018/12/18
のじま なみ (著), おぐら なおみ (イラスト)
https://www.amazon.co.jp/%E3%81%8A%E6%AF%8D%E3%81%95%E3%82%93-%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E3%81%A7%E3%81%AF%E9%98%B2%E7%8A%AF%E3%82%82SEX%E3%82%82%E9%81%BF%E5%A6%8A%E3%82%82%E6%95%99%E3%81%88%E3%81%A6%E3%81%8F%E3%82%8C%E3%81%BE%E3%81%9B%E3%82%93%E3%82%88-%E3%81%AE%E3%81%98%E3%81%BE-%E3%81%AA%E3%81%BF/dp/4777822141
国に任せてはおけないので、こういう本を大人が予め読んで子供に伝えることが 大事なのかもしれませんね。
管理人は自宅本棚に子供向けの性教育の本を複数置いていますが 良く読んでいます。自分で教えなくても良いので
助かります・・・。
http://komori-hp.cloud-line.com/
追記 性交渉感染症は性交渉を行うカップルのいずれも病原体を持っていなければ 当然ながら感染しません。
性交渉感染症の病原体は体内でないと増殖できないので 外部環境から自然に感染することはあり得ません。
性交渉感染症の予防にはコンドームということが強調されますが、初めての性交渉でない場合
性交渉の前にお互いに性交渉感染症のメディカルスクリーニングをしておくことも重要なことです。
興味のある方は 近隣の医師に聞かれてみてはいかがでしょうか。