古森病院@福岡市博多区 病院管理者のブログ

ベイサイドプレイス近隣にある長期滞在型病院です。投稿記事は管理者の独自見解であり、医療法人の見解ではありません。

院外での救命処置

2019-02-20 12:28:17 | 日記
古森病院@福岡市博多区です。

さて、当院職員の方々には医療法や介護保険法で定められた
法定の講習(医療安全とか院内感染とか)以外は
業務の必要性あるいは管理人の趣味により外部研修に色々行っていただいております。

その中で救命講習に関しては、
人工呼吸、胸骨圧迫(心臓マッサージ)の実技を行っていただかないと意味がないので
消防の普通救命講習を受けに行っていただいています。
看護師と介護職の方は認知症の勉強と共に必須の研修科目です。

外部研修を受けに行った方は 業務命令で病院は勤務扱いであることから
レポートを提出していただき、当該研修が勤務扱いで行かせる価値があったのか否かについても
検討する材料になっているのですが、

消防の救命講習に関しては、看護師はもちろん介護職にも好評なようで
院外で人が倒れていたら協力したい との感想を拝見します。

当院の一人の看護師が書いた研修レポートが管理人的にツボでしたので
本人の了承を得て ご紹介します。

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久しぶりの救命講習に行ってよかったと思いました。
病院で行うBLSとは違い、緊迫した中での心臓マッサージや声掛けの仕方も
若干変化してきているのがわかりました。心臓マッサージのテンポや押す深さ等
頭ではわかっていても、実際にやってみて自分が行っていた通りではなかったり
声掛けの仕方も段階に分けて行ったりと新しく学んだこともありました。
病院の中では器具や人手が足りているけど、道端や事故等で人が倒れているのを
発見した時の場合ではこんなにも違うことを改めて痛感しました。
今後 もし病院外でそのような場面に遭遇した場合 できる限りのことをしたいと
思いました。

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院外心肺停止に偶然遭遇することは 一生に一回あるかないかという頻度ですので
院内心肺停止になれている医療職には あまりピンと来ないのですが、

病院内であれば心肺停止に遭遇し「誰か来てください」と怒鳴ったら 
黒山の人だかりになるところ

病院外というか完全に外界なら(施設内なら施設職員が協力するでしょうけど)
「誰か来て!」と言ったところで、近寄ってくる人は少ないと思われます。
(むしろ関わりたくないということで 逃げられる可能性もあり)
学校の先生とか消防の人、医療介護関係の人がその場に偶然居あわせたら 
進んで協力してくれるかもしれませんが・・

とにかく119番通報を自分で行うか誰かに行ってもらい、
救急隊が来るまで 何とか胸骨圧迫をつなぐしかありません。
また院外では病院内と違って 自分の身の安全確保も重要です。また救急車の来る場所については
通報携帯のGPSで救急指令室のナビゲーションでの把握が可能かもしれませんが 天候にもよるでしょうし
携帯のGPSを通知しないように設定している人も居られるでしょうし、おおよその住所は伝えないといけません。

院内と院外では 天と地ほど救命処置のやり易さが異なるということに
気づいてくれた方がいたので 嬉しかったです。

今後も当院職員には受講を続けてもらいたいと思います。

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