ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート

「神話探偵団~スサノオ・大国主を捜そう!」を、「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」に変更します。雛元昌弘

47 津島神社が示すスサノオのルーツ

2009-06-06 10:58:46 | 歴史小説
津島神社


●カントク 21:59
原点の津島神社にもっとこだわるべきじゃな。
スサノオを祀る熊野神社や八坂神社、氷川神社ではなく、なぜ、津島神社なのかな。

●ボク 22:01
神社の伝承によれば、対馬からスサノオの魂を招いた、とされています。津島=対馬だと思いますよ。

●ヒナ 22:03 
巍志倭人伝は、対馬国の人々は、船に乗って「南北に市糴(してき:買い入れ)する」と伝えていますから、津島に拠点を築いたのは、対馬からきた通商部族であったと思われます。

●マル 22:05  
信長は津島で「楽市楽座」を始めて天下統一に向けた財力を蓄えています。この津島が、対馬からきた通商部族の海部(あま)氏の拠点であった、というのは、面白いわよね。

●ヒメ 22:07
「日本の商業都市のルーツは、対馬をルーツとする海部氏の津島であった」、というのはゾクゾクしてくるわよね。魏志倭人伝と信長の時代が繋がっているってね。

●カントク 22:09
「天族」は稲作を普及させた農耕部族とみているようじゃが、天族は絹や真珠と銅や鉄を交易した通商部族であった。鉄を流通とともに、稲作の生産が飛躍的に増大したんじゃ。

●ヒナ 22:11
古田武彦氏は、伊邪那岐神と伊邪那美神が生んだ、津島や壱岐島、隠岐島、女島(天一根、知訶島、兩兒島、大倭豊秋津島の別名に「天」がついていることから、天(海、海部、海人)族の本拠地は、対馬・壱岐・沖の島の海域ではないか、とみています。
もっとも、高天原は地上の物語ではなく、8世紀に創作された天上の架空物語というのが定説で、古田説は異端扱いですけど。

●ヒメ 22:15
ちょっと、それは頷けないわよね。私なんか、架空の小説を書いているけど、現実の事件や人物をよく使うわよ。現実の事件をもとに、天上の物語を創作したとみるべきよね。
非現実的な天上の話だから全くの架空の物語、というのは、創作活動への誤解ね。

●カントク 22:18
ヒナちゃん、正統も異端もないぞ、真実の前にはな。今日の正統派は、明日の異端派じゃ。コペルニクス的転換は無数にあるぞ。

●ヒナ 22:19
実は、私もその通りと思っています。
日向氏は、出雲大社の正面に祀られた天之御中主(あめのみなかぬし)神を始めとする「別天つ神」は、「天(海部、海士)」の「津」島から別れてきた神ではないか、と書いています。

●カントク 22:22
天皇の即位儀式を「天津日嗣(ひつぎ)高御座(たかみくら)之業」というのは、「天」の「津」の祖先の「霊(ひ=魂)を「継ぐ」という意味じゃ。まさに、「天族のツールは津島(対馬)にあり」を裏付けておる。

●マル 22:25
愛知県の海部(あま)氏の住む中心地に、対馬からスサノオの魂を招いた津島神社がある、ということは、対馬・壱岐・沖の島のコピーそのものよね。

●ヒメ 22:27
嵯峨天皇から日本総社と認められた津島神社は、天族の古代史解明の鍵、ということになるわよね。

●ホビット 22:28 
日本神話を、「国津神」=「出雲族」、「天津神」=「天族」=「天皇家」の物語と思っていたけど、誤解だったんですね。

●ヒナ 22:30   
「別天つ神」5柱のうちの天之御中主神と天之常立神、スサノオの6代目の大国主の父の天之冬衣神、大国主の9代目の天日腹大科度美神には「天」が名前についています。出雲の神々もまた、天族であったと思われます。


●カントク 22:28
スサノオ一族のルーツは対馬にあり、スサノオは新羅~対馬~(宗像)~出雲を行来して交易しておった。そして、出雲を支配下に置いていたヤマタノオロチ王を倒し、出雲の王となったんじゃ。

●ホビット 22:30
そうすると、「高天原」神話のモデルとなったのは対馬ですか?

(ネタモトは日向勤氏の『スサノオ・大国主の日国―霊の国の古代史』(梓書院)です)

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