ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート

「神話探偵団~スサノオ・大国主を捜そう!」を、「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」に変更します。雛元昌弘

「縄文ノート37 『神』についての考察」の紹介

2021-01-05 12:04:11 | 日本文明
 はてなブログに「縄文ノート37 『神』についての考察(Ⅲ縄文宗教論17)」をアップしました。https://hinafkin.hatenablog.com/
 大野晋さんとは縁があり、松本清張の推理小説『砂の器』にも出て来る出雲弁と東北弁が似ていることや、「タミル語起源説」について熱く語っておられたことが印象深く残っています。
 「霊(ひ)信仰」からスサノオ・大国主建国論、さらには邪馬台国論に進み、さらに縄文論から日本語・日本列島人起源論が気になり、当時買っていた『日本語とタミル語』を探し出して読み直したところ、私の「霊(ひ)・霊継(ひつぎ)宗教説」や「ヒョウタン・ウリ・イネ等の海の道東進説」「主語・目的語・動詞言語族の海の道東進説」「カタツムリ・性器方言北上・東進説」などが大野説と合致することが明らかとなりました。さらに照葉樹林文化説や稲作起源論を含めて、Y染色体DNAによる日本人起源説によって裏付けられることが明らかとなりました。
 ウィキペディアは「国語学者大野晋は、日本語の原型がドラヴィダ語族の言語の影響を大きく受けて形成されたとする説を唱えている。ただし、この説には系統論の立場に立つ言語学者からの批判も多く、この説を支持するドラヴィダ語研究者は少ない」としていますが、そもそも翻訳輸入の国語学者の「系統論」は支配民族言語の系統分析には役にたっても、タミル(ドラヴィダ)語のような被支配民族言語と日本語のような独立民族言語に比較には何の役にも立ちません。日本語といっても倭音倭語を比較する必要があり、呉音漢語・漢音漢語の借用語で比較したのでは意味がないのと同じです。
 大野氏はタミル(ドラヴィダ)語と倭音倭語の比較において、支配言語の影響を受けやすい基本語や借用語ではなく、「希少性・伝承性」のある宗教用語や農業・食生活用語を比較しており、つまみ食いの「語呂合わせ」を行っているのではありません。次々回、「資料25 『霊(ひ)』とタミル語『pee(ぴー)』とタイ『ピー信仰』」でも大野説の復権を図りたいと思います。
 スサノオ・大国主建国論においても、縄文時代からの継承として宗教・言語・稲作・交易・生活文化など、世界史の中での海人族の文明として考えていく必要があると考えます。 雛元昌弘 

        
<「Ⅲ 縄文宗教論」の構成>
 2 大阪万博の「太陽の塔」「お祭り広場」と縄文
 7 縄文の「女神信仰」考
 8 「神籬・神殿・神塔・楼観」考
 9 霊(ひ)継ぎ宗教(金精・山神・地母神・神使文化)について
 12 蓼科山を神那霊山(神奈火山)とする天神信仰について
 15 火焔型土器から「龍紋土器」 へ
 17 「神」についての考察
 24 「トカゲ蛇神楽」が示す龍蛇神信仰とヤマタノオロチ王の正体
 25 「霊(ひ)」とタミル語「pee(ぴー)」とタイ「ピー信仰」
 26 信州の神奈備山(神那霊山)と「霊(ひ)」信仰

□参考□
<本>
 ・『スサノオ・大国主の日国(ひなこく)―霊(ひ)の国の古代史―』(日向勤ペンネーム)
 ・『邪馬台国探偵団~卑弥呼の墓を掘ろう~』(アマゾンキンドル本)
<雑誌掲載文>
 2017冬「ヒョウタンが教える古代アジア”海洋民族像”」(『季刊 日本主義』40号)
 2018夏「言語構造から見た日本民族の起源」(『季刊 日本主義』42号
 2018冬「海洋交易の民として東アジアに向き合う」(『季刊日本主義』44号)
<ブログ>
  ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート https://blog.goo.ne.jp/konanhina
  ヒナフキンの縄文ノート   https://hinafkin.hatenablog.com/
  帆人の古代史メモ      http://blog.livedoor.jp/hohito/
  邪馬台国探偵団    http://yamataikokutanteidan.seesaa.net/
  霊(ひ)の国の古事記論    http://hinakoku.blog100.fc2.com/

2021賀正 「霊(ひ=神=鬼)」の時代へ(漢倭歌)

2021-01-05 10:34:58 | 日本文明
2021賀正 「霊(ひ=神=鬼)」の時代へ(漢倭歌)
  悠久三万年  悠久なり三万の年
  我々何処来  我々は何処より来
  何処向未来  何処へ向かう未来
  風波鳥道聞  風波鳥に道を聞く
  
 今年はコロナと不整脈で静かな正月でした。年賀状も遅れてやっとこれからです。
 いつもの「漢倭歌」(漢詩ではなく、スサノオ・大国主王朝時代の倭音倭語時代の漢字用法の歌)です。
 昨年はエセ学者(計算屋)の偽シミュレーションに振り回された「全国一斉休校」「全面外出抑制」の誤った全体主義的方針が格差拡大・固定化を招くことを批判してコロナ対策に集中してFBに書き続けました。後半は、同調性の高い国民が陥るこの科学無視の行動パターンが大東亜戦争と同じであることに危機感を抱き、縄文1万数千年からのこの国の歴史解明に集中しました。
 縄文社会研究会の夏の八ヶ岳合宿もあり、縄文宗教・文化・社会・農耕論、日本列島人起源論(ドラえもん宣言)、日本語起源論、日本列島文明論について書き続けました。「スサノオ・大国主建国論」「邪馬壹国甘木高台説(筑紫大国主王朝説)」から遡り、霊(ひ)・霊継(ひつぎ)宗教論とY染色体DNA分析により、これまで異端視されてきた「日本人南方起源説」「照葉樹林文化説」「縄文農耕説」「日本語タミル語(ドラヴィダ語)起源説」の全面復活を果たすことができたと考えます。
 「少年老いてしまって学成り難し」で記憶力の衰えに苦労しながら、「連帯を求めて孤独を恐れず」でシコシコやっています。
 孫たちの間では「鬼滅の刃」が流行っていますが、「鬼」=「霊(ひ)」=祖先霊であり、「鬼道」の国としてはそもそも漢字用法が誤っていると考えますが、「宇宙戦艦ヤマト」や「ガンダム」などのように遠くの敵と戦うのではなく、同じような境遇から鬼になる身近な敵と戦うという設定は、まさに格差・いじめ・差別社会の反映と思い、不安を覚えています。
 なお朗報を1点。緊急事態宣言延長に反対する集会で講演して参加者と大いに飲んで帰り、10日間のホテル住まいのパソコン三昧ですっかり筋力が衰え、立ってパソコンを打つことができなくなっていたのですが、半年かけて両手各1㎏、両足各1.5㎏ウエイトの朝夜の犬散歩と30分ごとのスクワットにより、今は丸1日、立ってパソコンを打つことが平気になりました。
 2か月後には後期高齢者ですが、「筋力は10日で失われ、回復には数か月かかる」という生活不活発病説を実証することができました。筋肉量を増やして基礎体温を上げることは免疫力アップになりますので、外出を控えながらも筋力回復・維持は重要と考えます。
 なお、コロナ対策では、「3密」だけでなく「2接」(物から手、手から目鼻口)対策が重要であることはインフルエンザ研究でとっくに明らかにされており、スーパーや喫茶店(手づかみパン食等)、共用トイレなどが要注意です。
 2020年のコロナ死者3300人に対し、2019年の肺炎死亡者9万6千人ですから、どうかコロナ対策だけでなく健康全般にご留意してこの冬を乗り切っていただきたいと思います。雛元昌弘