窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

四尖三又、エゾジカの角が大きくなりました。

2020-07-31 15:27:11 | エゾジカの四季

一本角から始まったエゾジカの角。耳の前の頭骨から芽角を出し、一又、二又、

三又と枝分かれして大きくなってきました。

おばんです。小太郎でごじゃります。

      ★ 四尖三又、エゾジカの角が大きくなりました ★

4歳以上になったオスの角は風格と威厳、強さのシンボルとして成長を加速させ

来ています。オスにとり角は自分の存在を他のオスと成熟したメスにアピール

する大切なシンボルです。

如何に角を大きく育て上げるか、自らの自覚なくして成り立ちません。意識する

ことは大切です。厳寒期に枯れ草をよく食べ、体力を温存、春の新芽が出ると

伴に栄養価の高い草をもりもり食べ出します。

この時季に勢いをつけることが大切です。消耗していた体に栄養価の高い新芽を

摂りこみ、基礎体力を充実させます。背骨の周りの筋肉が盛り上がり出し、肋骨

周りに脂肪がつきだします。

新しい毛が下から生えてきて冬毛が抜けます。ぼさぼさだった毛皮が色つやの

いい新毛に変わると、萎んでいた体に張りが出てきます。見る見る丸くなり、

大きくなります。

体作りが完成すると耳の前から新角が盛り上がってきます。体力つくりに励んだ

オスほど早く出てくるようです。角の成長にいち早く栄養を送り込めるからです。

プロ野球やサッカーなどシーズンを通して戦う競技に似ています。

秋の繁殖シーズンを迎えるまでに体と角が順調に成熟していることがオスの価値

を決めるのです。畏怖堂々たる存在感を作ることが多くのメスやオスを引きつけ

繫殖期に存在を示すのです。

ビロードのような艶々の皮は細く短かな毛がびっしり生え、ふくよかに見えます。

色は黒光りのする焦げ茶色と赤茶色があります。なぜ色が違うのかよく分かりま

せんが、どちらも見栄えのいい立派な角になっています。

皮が剥ければ角は同じに見えるかもしれませんが、ボスジカとして選ばれるのに

差が出るならば、メスにとりオスの選択を考慮しているのだと思います。

「オスの角色とメスの選択」、研究の課題として面白そうです。



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