窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

エゾジカのオスの群れが干潟に出てきます。

2020-08-06 16:16:29 | エゾジカの四季

エゾジカのオスたちが夕方になると干潟の草地に出てきます。50頭以上の大きな

群れです。1歳を超えた子供のオスから四尖三又の角を持つ成人オスまで、幅広い

年齢層からなる集団です。

おばんです。小太郎でごじゃります。

 

       ★ エゾジカのオスの群れが干潟に出てきます ★

オスジカはメスジカと違い、1年中群れで生活します。ボスジカを中心に様々な

年代のオスが共同生活をしています。親離れが早い1歳過ぎの新米は年代の近い

オスに寄り添い、おどおどした素振りで行動を伴にしています。

その周りにはしっかりとした体形になってきた3、4歳の若きシカがいます。

さらに体格がガッチリとし、四尖三又の角が外側に広がり、畏怖堂々の風格を

したオスが数頭います。

これだけのオス群れの行動を年間を通し、調査をした論文はまだ出ていないよう

です。

若いシカが先になり、ぬかるんだ泥干潟に出ていきます。以前は潮が上がって

こず、硬く締まっていた干潟草原はここ10年、潮位が上がり水分をしっかり貯

め、泥の干潟になってきました。群れはその中を通り、草が生えるところまで

進んでいきます。

砂地の上にできた泥炭なので脚が膝あたりまでしか沈みません。ゆっくり一列

縦隊になり進んでいくさまは深い雪の中を進むのに似ています。

慌てると脚が泥にとられ、骨折する可能性があるのでよけい慎重です。

干潟の植物は塩分を含み、植物だけで生きるシカには自然に摂れるので役立ち

ます。

暗くなってきた干潟に同化して、つい見逃してしまいます。天敵がいなくなっ

てもオオカミがいた時代の警戒心がしっかり残っているようです。



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