20年来野付半島に通っていますが、こんな事故は初めてです。オスジカが
自分の角にオスジカの頭部を載せ歩くシーン。びっくりです。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ 耐えるのみ ★
海岸に1頭のオスジカがポツリ。周りには仲間がおらず、遠くから異様に見え
ました。近寄って行くと角に何かが絡みついています。
定置網用に使われるロープが角に絡みつきぐるぐる巻きになっていることがあ
リました。2例は確認していました。またロープかなと思いましたが、一応確
認のために近寄ってみました。
始めは警戒して逃げようとしました。時間をかけゆっくりと接近しました。双
眼鏡で確認すると角が絡んでいます。さらにじっくり見るとシカの頭部が残っ
ています。
頭を支える頸椎が外れ、丸々頭が付いています。下顎の皮が剥け落ち、死後2
週間くらいは立っているように見えました。
今時期、若いボス候補のオスは角合わせを活発に行います。遊びの要素が強い
のですが、大きなメスの群れを率いるトップになる作業です。
オスだけの群れの中で良く見られます。激しい取っ組み合いではありませんが、
力はけっこう入ります。三又四尖の角を持つオスジカは四歳以上。体重は100
キロを超えます。
角合わせで絡みますが、普段は絡み合いとれないことはありません。観ていて
迫力はありますが、楽しい行動です。
どんな絡み方をして抜けなくなったか、写真からひも解くしかありません。
とれなくなって相手のシカが衰弱し、死ぬまでの苦しみを想像するだけで涙が
出ます。
死闘です。どうやって死んだあと頭が外れたか。100キロ以上の死体を引きづり、
生き延びたこのシカの生命力に驚きます。
良く生き延びたものです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます