海に気あらしが湧きあがる朝は、原野の森や谷筋にも似たような朝もやが湧き
起こります。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ 朝もやが立つ季節 ★
大陸から降りて来た寒気が原野をなでていく朝、小川が流れる森の谷筋に沿って
湧いてくる蒸気が白く輝きます。
蒸気に朝陽が当たると黄金色に輝き、森や牧草地が豹変します。紅葉に匹敵する
美しさです。逆光で見る原野は日本画の濃淡の世界に変わります。
靄にあたる光が強く、弱く当たることによる美しさを描き上げます。
海に気あらしが湧きあがる朝は、原野の森や谷筋にも似たような朝もやが湧き
起こります。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ 朝もやが立つ季節 ★
大陸から降りて来た寒気が原野をなでていく朝、小川が流れる森の谷筋に沿って
湧いてくる蒸気が白く輝きます。
蒸気に朝陽が当たると黄金色に輝き、森や牧草地が豹変します。紅葉に匹敵する
美しさです。逆光で見る原野は日本画の濃淡の世界に変わります。
靄にあたる光が強く、弱く当たることによる美しさを描き上げます。
草原や森林からエゾジカの雄たけびが轟く季節になりました。早朝、日の出前
にミューューューアーアーアーと空気を震わせる轟きが耳を突き刺してきます。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ 雄たけびの季節、エゾジカ ★
いよいよ始まりました、エゾジカの雄たけびが。春にもっこりとした角芽が出て
きて、少しずつ成長し、1本から枝角が出てきて、さらに成長し、また枝角が
出て、さらに成長し、また枝角が出て、四尖三股の大きな成人ジカの角になり
ました。
10月になり、角を覆って成長を助けていたビロードの皮が剥がれ、中から骨の
ような硬い、鋭い、見事な角になっていました。
頭上で左右に広がった角を持った筋肉隆々のオス。雌のケツを追い回す光景が
あちこちで見ることができます。
子持ちのメスの群れを追いかけ、一緒に行動を伴にしています。一生懸命に口説
く努力をしています。受け入れてもらうには涙ぐましい努力をこれからしないと
いけません。
また、メスたちの群れも移動が活発になっています。橋の上から川面を見ていると
子供を連れたメスたちが、次々に川を泳いで渡って行きます。
このような光景は今の時季がもっともよく見ることができます。
まだメスの群れとオスの群れが合流した大きな群れにはなっていませんが、もう
すぐ大ボスが率いる集団が出てきます。
10月も半ば、さすがに寒さが厳しくなってきました。この寒気に押されるよう
に北で繁殖していたカモメ類が南下してきました。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ ユリカモメや他のカモメが増えてきた ★
来るときは先触れがあって、そのあと1週間ほどで急に増えてきます。風蓮湖
でユリカモメの小さな群れを見つけてから1週間、河口の突堤に行ってみると
白い塊を見つけました。
ほぼ真っ白なカモメたちが集まっています。近寄るとユリカモメがほとんど、
中にシロカモメ、カモメ、ワシカモメ、すっかり少なくなったウミネコが少し
混じっています。
本格的なカモメのいる世界、シーズンに入ります。このカモメたちは根室海峡に
残り越冬する個体がいますが、ほとんどはもっと南の方へ移動して行くカモメ類
です。
でも、しばらくは根室海峡に滞在し、栄養と体力をつけて移動して行きます。
ユリカモメは今が見ごろ。すっかり冬羽に変わり、美しい姿になっています。
他の大型カモメに比べると、河口付近の海岸線で集まっています。小魚の群れを
狙い、川や河口周辺の海岸を行ったり来たり、飛びまわりながら生活しています。
10月5日の早朝に3羽のオオハクチョウが斜里岳の方から飛んでくるのを初めて
見ました。今季の渡り、初認でした。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ オオハクチョウがようやく渡ってきました ★
それから3日おきに風蓮湖と野付半島に見に行きました。が、確認できず、うず
うずしていました。
16日、早朝、大陸からの高気圧がすっぽり根室地方を覆うのを確かめ、見に行き
ました。5時20分は水平線の東の空が明るくなり始めています。
すでに亜種ヒシクイのお目覚めの声が葦の間に間から聴こえてきています。す
でにお目覚めです。そしてタンチョウの雄たけびとエゾジカの雄たけびが割る
ように入ってきます。なんと厳かな夜明けを知らせる声々でしょうか。
その中からオオハクチョウの声が少ないけれど入っていました。英名のWhooper
とは、whoopするもの、つまり大声で叫ぶものとの意味です。トランペットコ
ールと言われるほどよく響き、よく透る声です。
群れの到着のようです。双眼鏡で確かめると水面にハクチョウのシルエットが
見えました。すると暗い中を6羽のオオハクチョウの一団が飛んでいきました。
5か月ぶりの再会です。見送るのも毎回、ほっとしますが、迎えるときは何とも
言えないほど心が躍るような、安心するような気持ちになります。
次の群れが来るのを期待して待っても、飛び立ってくる気配がありません。
水面をなめるように見回しても数は多くなさそうです。
6時を過ぎ、15分になって次の群れが飛び立ってきました。9羽の群れです。
湖面から上昇し、高度を上げてきます。亜種ヒシクイと比べるとずいぶん大きい
と思います。体重が10キロ近くあるわけで、大型旅客機の貫録です。やはり迫力
があります。
朝陽を背中に受け、どんどん近寄って来ます。ヒシクイに比べスタイル良く、
洗練されています。なんと美しい鳥なんだと、つい叫んでしまいます。
今年も冬中、愉しませてもらうよ。
デントコーンの刈入れがほぼ終わりました。カムチャッカ半島周辺から渡ってくる
亜種ヒシクイの数が増えているような感触を覚えます。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ 亜種ヒシクイ、朝の飛び立ち ★
野付半島と風蓮湖の雁の様子を見るために毎週、通い続けています。早朝に起
きて出かけるのが最近、苦にならなくなりました。
雁の朝の飛び立ちは活気があり、迫力があり、朝の空の色と彼らのエネルギー
を身を持って感じることができるからです。
すでに本州に渡って行っている個体もいますが、中継地の当地で11月まで過ご
す個体が多くいます。牧草やデントコーンを食べにねぐらの葦原から飛び立ち、
日中を過ごすのが日課になっています。
最近は、渡って来た9月の時に比べると飛び立ちが遅くなってきています。なぜ
かは分かりませんが、一斉に飛び立って行くことはなくなりました。
日の出前から飛び立つ個体は少なくなり、お日様が顔を出してから飛び立って
行く群れが増えました。オオハクチョウがまだ来ていないせいで、ゆっくりし
ているのかもしれません。
飛び立って行く群れは明るくなっているせいで、しっかり羽の色あいまで見る
ことができます。以前は河口の両側に迫る林沿いに飛び立って行きましたが、
最近は川に沿って飛んでいく群れが増えました。
おかげで真上を飛んでいく群れを撮影することができます。亜種ヒシクイの中
にマガンが混じっていることがありますし、マガンだけの群れもいます。
東の水平線から射しこむ光に羽や胴体が照らされ、美しいく、たくましい姿を
森に消えて聴くまで見送ることができます。
しばらく迫力ある群れの飛び立ちを愉しみます。