春分の日頃になると、市内の小高い展望スポットで浅間山と夕日が演じる落日の舞台を、わたくしは観ることにしている。浅間山が遠く離れた位置にあるにもかかわらず、夕日で浮かび出るコニーデ型のシルエットが何ものにも代え難いほど美しいと思っているからだ。
アップした画像は18日に撮ったものである。このときは、浅間山のシルエットのみならず山頂付近に漂っていた雲が夕日で輝く光景が印象的であった。
このときは、あまりにも夕日が眩しく、我が肉眼では直視できなかった。
しかし、太陽の高度が低くなるにつれて、浅間山のシルエットが濃くなり、夕日は淡黄色を帯びた。
夕日をシテ(主役)とする演技に引き込まれて。夕日が霞のために肉眼で直視できる状態になってきたので、浅間山をワキにして、両者をクローズアップしてみた。
シテがまとっている衣裳の美しさも両者の演技に相応しいものであった。
シテが舞台から次第に遠ざかり行く、静寂な雰囲気のもとで。
その有様をワキが見送り、幕が下りる。
撮影: 9月18日午後5時過ぎ、桐生市菱町(白葉峠手前)にて。夕日と浅間山のシルエットをはっきりと撮るために、露出の異なる画像(RAW)3枚によるHDR(High Dynamic Range)合成法を用いた。ホワイトバランスは昼光色に設定した。
なお、20日と21日においては、夕日が浅間山の山頂に沈むと予想されている。しかし、当地において20日の天候は終日曇りであった。21日は夜まで雨天との予報が出されている。
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過去に撮った光景から。
2016年3月21日、夕日と浅間山のコラボ。ダイヤモンド浅間(浅間山)の直前にて。
このときは、花粉によると思われる光環(花粉光環)が特異的であった。