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県下最大規模の日高川町防災センター来春3月完成へ外観工事完了 〈2017年12月15日〉

2017年12月15日 08時30分00秒 | 記事

来年3月の本体完成に向けて外観工事が完了した防災センター


 日高川町が、湯浅御坊道路に隣接した小熊公園に建設中の防災センターは、来春3月末の完成に向けて外観工事がほぼ完了した。現在は内装工事が中心に行われており、年明けから本格的な仕上げの工程に入る。同センターは、約1500平方メートルの敷地に、鉄骨平屋地下1階建てを建設する県下でも最大規模の防災施設。3月末には本体が完成し、4月から駐車場などの周辺整備を行い、平成31年春に竣工する。本体建設費は約5億5000万円。

 日高川町防災センターは、湯浅御坊道路沿いの高台にある小熊公園の約1500平方メートルの敷地に、斜面を利用して地下1階を設けた鉄骨平屋を計画。国の社会資本整備総合交付金事業を活用して平成27年度に設計委託費を計上し、平成28年度の当初予算に本体建築費などを予算化して今年1月18日に着工。まもなく1年を迎え、建物本体の外観工事がほぼ完了した。
 湯浅御坊道路の側道に面した施設西側に玄関を設け、1階正面に通常時に防災研修を行う広いスペース(約800平方メートル)を確保。地震や津波などの仕組みを映し出すスクリーンを設けた「防災シアター」を設置するほか、山間部の多い同町で多発する土砂災害に備え、雨が降ってから山などが崩れる仕組みを学ぶ模型などの展示コーナー、映像に炎を映し出し、ゲーム感覚で消火活動や水圧をシュミレーション体験できる設備なども整える。これらを活用し、平成23年の台風12号災害や東日本大震災の教訓を踏まえ、近い将来発生が予想される南海トラフ巨大地震などを想定して町民の防災意識向上を図る。
 災害時には、1階の防災展示スペースなど全体を避難場所として活用し、近隣住民など約500人が一時避難ができる。施設南側のベランダ部分には、釜戸として利用できるベンチを設置するほか、斜面を利用した地下部分には備蓄倉庫が設けられている。湯浅御坊道路(緊急輸送道路)に隣接した立地条件を生かし、大地震などの大規模災害時には、救援物資の集積や搬送など後方支援の拠点として、高速道路と同施設を直結できる緊急ゲートの設置などを含めて広域的な活用も見込まれる。
 施工は三洋建設(株)、設計監理は岡本設計事務所。


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