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日高町で土のうステーション設置進む 〈2017年12月14日〉

2017年12月14日 08時30分00秒 | 記事

池田公民館に設置された土のうステーション


 近年、全国的に突発的な豪雨災害が増えている中で、日高町で、住民が活用できる土のうステーションが増えつつある。スムーズな災害時の対応につなげたい考えで平成28年に初めて町内2区に1カ所ずつ設けたが、今年度は他の3区でも採用。すぐに使えることから、万が一の備えに設置要望が増えているようで、町は他の区でも必要であればと呼びかけた。

 行政機関の対応とあわせて、町民一人ひとりや地域が一体となった自助・共助による自発的な防災力が必要となるため、降雨時の浸水に備えて迅速な対応がとれるよう28年6月に萩原住民公園と中志賀の町立武道館駐車場に1カ所ずつ設置。管内では美浜町のように役場敷地内で備えて申請すれば貸し出しているケースはあるが、地域の公共施設や集会所などで自由に持ち出せるステーションとして整備している自治体はなかった。
 これまでの活用をみると、家屋への台風襲来などで浸水が懸念される場合にあらかじめ設置しているのが主で、畑が一部崩れた際など応急処置的に使うケースも見られた。有効活用されていることから、町が昨年12月の区長会でも呼びかけたところ「近年は突発的な豪雨が多いことから、必要になる」「備えておくことで何かと使えて良い」などと要望が高く、池田区、荊木区、小浦区が申請。設置には県の防災施策に対する補助事業「わかやま防災力パワーアップ補助金」(2分の1補助)を活用しており、10月頃から設置しはじめ、11月中で3区とも整備を終えた。
 ステーションは幅1メートル20センチ、奥行き80センチ、高さ1メートルの専用の籠を用意。日高町のものと分かるように表示し、白いカバーをかぶせており、池田区では池田公民館に2カ所、荊木区は荊木公民館に2カ所、小浦区は小浦公民館と海岸沿い集落入り口付近の2カ所に設けた。災害が発生する前に、あらかじめ土のうに土を入れて置いておくことで、住民自身ですぐに持ち出せ、10キロの土のうで多くて100袋程度を入れておける。
 今月開いた区長会でも設置を呼びかけ、費用は補助金を活用して町が負担するほか、常時設備を利用できるよう維持管理は自主防災会がするとともに周知することなど設置条件を説明。補助金の関係上、採択されない場合もあるが、申請については来年2月28日までに町役場総務政策課(電話63・2051)へ連絡することとした。
 町は「災害時に町職員の対応も限られる場合があり、官民一体となって防災力を高めることが大切。台風が来る前など事前に備えることで防災意識も高まる。地区の要望を聞きながら、今後も増設を考えたい」としている。


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