ヒロの残日録 

日残リテ昏ルルニ未ダ遠シ

心を惹きつける、赤神諒『はぐれ鴉』を読了

2024年11月07日 | 日記
赤神諒の『はぐれ鴉』を読んだ。
著者の赤神諒さんは歴史小説の刊行が多いが、この本は豊後(大分県)の
竹田藩で起きた事件をドラマティックに描いた、時代ミステリー作品である。




 発行元、集英社の書籍紹介文から
寛文六年、豊後国・竹田藩で城代一族二十四人殺しという凄惨な事件が起きた。
一人逃げ延びた城代の次男・次郎丸は復讐のため、江戸で剣の腕を磨き、名を変え、
叔父で下手人である現城代・玉田巧佐衛門がいる竹田の地を十四年ぶりに踏んだ。
長い時を経て再会した巧佐衛門は、兇行を目の当たりにした当時の印象と違い、
みすぼらしい容姿で、高位にありながら地位や名誉に関心がない変わり者と周囲から
噂されていた。そして次郎丸は竹田小町と評判の巧佐衛門の娘・英里と出会い、
予期せず惹かれていく。
恋か復讐か、千々に乱れる心を抱きながらも、煮え滾る復讐心を支えに必ずや叔父を
討つと心に誓うのだが……。

剣劇あり、恋愛あり、謎解きありと大変おもしろく、後半で、はぐれ鴉の秘めた人生
が胸に迫った。



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