日本聴導犬・介助犬訓練士学院の学生ノート

(福)日本聴導犬協会付属・訓練士学校の学生によるブログです。

スタッフとなった私・奥嶋と、でんちゃん初めての介助犬デモンストレーション

2013-02-13 22:36:15 | 介助犬訓練

 みなさま、まだまだ寒さが厳しい2月です。いかがお過ごしでしょうか?

 協会のある長野県宮田村ではたまに、雪が降ったり、お日さまが出たり、天気も大忙しです。

 今回は、2月2日に卒業した「日本聴導犬協会付属 日本聴導犬・介助犬訓練士学院」第4期生の奥嶋がブログを書かせていただきます。

  協会では毎年2月に学院生の卒業式と入学式を同じ日に行います。先日の卒業式・入学式では私の家族が九州の大分県から長野県まで車で来て参加してくれました。森本学院長や有馬副学院長、訓練主任矢澤さん、ボランティアの方々、聴導犬ユーザーのお二方からお言葉をいただき、こんなに『人』に恵まれた環境で、学習ができましたことを大変嬉しく思いました。

 大変恐縮ですが、わたくし奥嶋は卒業後に日本聴導犬協会でスタッフとして働かせていただいております。卒業式では感動も嬉しさもありましたが、これから更に精進しなければならないと気が引き締まる思いもありました。

  そんな新人スタッフとして2月10日の日曜日には卒業後初のオープンデーがございました。

 そこで私は、介助犬候補犬ゴールデン・ドゥードゥルのでんちゃんの初のデモンストレーションを、スタッフとなって初のオープンディでさせていただきました。

 ペア共に「初」のデモンストレーションを、いらしていただいたみなさまの前でご披露させていただきました。毎朝のエクササイズや訓練で養ったでんちゃんの介助動作をみなさまにご披露できると『るんるん』して臨みました。

  しかし、いざ、みなさまの前に出たとたん、みなさまの前にはすでに協会の白猫たけちゃんがいました。でん君とは幼馴染で、かつケンカ仲間の協会の白猫たけちゃん。この3年間、協会犬のデモンストレーションを静かに応援してきたらしいのです。デモンストレーション中に、暴れて邪魔をするなんてことはなかったたけちゃんですが、 

 今回は、これまで勝てなかった大物でんちゃんの初デモンストレーションを知っていたようで、デモンストレーションが始まるや否や、1匹で暴れまわり始めました。

 初めは、デモンストレーションだからと我慢に我慢をしていたでんちゃんも、まだ1才半。雄たけびとグルグルと暴れまわるたけちゃんに気が散ってしまったのか、一瞬「何だよ!」とムカっとしていましたが、スプーンや携帯電話などをきちんと拾って車いすに座っている私の手まで持って来てくれました。10円玉も上手に拾い上げることができました。

 少し苦手だったのが靴下を脱がせる介助動作です。靴下はかかとから脱がせなくてはなりませんが、でんちゃんはつま先をつかんで脱がそうとします。まだまだ私も訓練が足りず、有馬会長のアドバイスをうけながら、でんちゃんにかかとから靴下を脱がせることができました。

 たけちゃんのまさかの妨害を受けまして、キレイとはあまり言えませんが、でんちゃんらしい一所懸命なデモンストレーションをご披露できたと思います。私も至らない点がございましたが、ご来場していただいた方々から温かい拍手をいただけることができました。

 みなさまの温かい拍手は、私そしてでんちゃんの自信へとつながりました。ありがとうございました。

  今後、でんちゃんも私・奥嶋も訓練を積んで、またみなさまの前できちんとした介助犬デモンストレーションができればいいなと思っております。

 日本聴導犬・介助犬訓練士学院第4期卒業生&

(福)日本聴導犬協会スタッフ

奥嶋 千夏

◎箱にすっぽり収まるでんちゃん

 

◎のびのびと寝ているでんちゃん