暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

憧れ

2018年07月21日 | 古民家

 「銀幕のスター」・・・昭和の芸能に生きる方々をそう呼んでいたような気がします・・・。

高嶺の花・・・会える事のない夢の中の人・・・そんな時代がありましたが・・・

今では隣のお姉さん・・・隣にいるアイドル・・・身近なスターとして売り出しています・・・。

神様的な存在として一番有名なのが「天皇」です・・・・・。

肯定はしませんが・・・先の大戦では多くの方がお国の為・・・天皇万歳と尊い命を落として逝きました・・・。

憧れや・・・尊敬の念でその人を目標にする事はあります・・・。

芸能でも・・・スポーツでも・・・政治でも・・・

暮らしの中でも・・・夢見る住まい方があります・・・。

古民家の暮らしにあこがれる人は多いと思いますが・・・

実際その暮らしを体験すると、その大変さに気づいて・・・元の便利な暮らしに戻る人も多くて・・・

同じように・・・農業・林業を夢見て実際就労してみると・・・

休み無く、作物や森に向き合わなければいけない現実を突きつけられて挫折してしまうのでしょう・・・。

芸能の世界と同じように、見た目の派手さに勘違いする場合もあって・・・

最近はスポーツ選手もそんな位置づけにいます・・・。

憧れは、いろんな部分を見極める能力を無くしてしまう気がします・・・。

流行に流されたり・・・廻りの意見に影響されたり・・・

憧れで終わる事が幸せなのか・・・身近になる事が幸せなのか・・・?

「知らぬが仏」・・・それも少し寂しい気もしますけど・・・・

 

 

 

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広がる

2018年07月20日 | 古民家

 機関車・電車・新幹線・・・・遠くに移動する術がどんどん進歩してきました。

徒歩しか移動手段がない時代・・・人の行動範囲はすごく狭かったのかと思いました・・・

「飛騨の匠」と言う大工の技は、飛騨の地域だけで伝えられてきた訳ではありません・・・

東北は秋田から九州は熊本まで・・・その技術は伝わり・・・継承されて来たそうです・・・。

多くの職人は、都に召抱えられえて造営に関わり・・・

その後、その土地に残って多くの建物を残していきました・・・。

日本酒の「杜氏」と言うお酒を造る職人さんは各地でその技術に特色があります・・・。

「南部杜氏」(岩手)・「越後杜氏」(新潟)・「丹波杜氏」(兵庫)が有名どころです・・・。

使われるお米や水・・・天候もかなり違いますね・・・気温に湿度・・・

地域ごとの酒造りが長い年月を掛けて歴史を積み重ねて来ました・・・。

巧みの技のように、技術の交流がどこまであったかは解りませんが・・・

日本酒の技術は今でも若い世代に受け継がれて世界にまで羽ばたいています・・・。

同じように・・・古民家も長い歴史があります・・・。伝統的な工法が各地で発展して来ました・・・。

でも、今ではその技術が次の世代に受け継がれなくなっている気がします・・・。

本当は日本独自の技術ですが・・・良い技術はその場所で育てるだけでなく・・・

もっと広い範囲で考えても良いのかもしれません・・・(寂しい気もしますが)

大きく羽ばたく、日本の伝統・・・少しづつ世界に向かっている技術もあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

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長屋

2018年07月19日 | 古民家

 コーポラティブハウス・・・シェアハウス・・・かっこよく言ってますが・・・

共同住宅・・・集合住宅・・・古い言い方では・・長屋・・・でしょうか・・?

江戸の町が百万都市・・・そう言われただけあって町の数も多くて・・・

大江戸八百八町とも言われていたのですが・・・それは実際の町の数では無くて・・・

多くの町が存在しています・・・と言うのを、そんな風に解りやすく表現していたようです・・・。

1745年(延享)頃には1678町もあって・・・実際は倍近くの成長ぶりです・・・。

京都や大阪に対抗して100万都市にしようとして・・・1700年頃(元禄)には100万人になったそうです・・・。

賃貸物件が多かった裏町の長屋・・・

士農工商などの格差があった社会では、借家の長屋住まいが多く・・・

狭い1間をコンパクトに工夫して生活をしていました・・・。

100万もの人がいれば、生活に必要な物資が関東近郊だけで足りていたのか不思議なくらいですが・・・

それだけ流通も盛んで・・・活気のある町だったと思います・・・。

江戸時代以降多くの文化が日本に入ってきて・・・

和洋折衷の一風変わった異色で奇抜な建物・・・財閥など、一部の方々の贅沢な住まいが今日に残っています・・・。

装飾や素材などは工夫を凝らした造りになっていますが・・・

大きなお寺やお城が、権力の象徴として競って建築していた頃に伐採された貴重な銘木は・・・

その頃に建てられた古民家に残されています・・・・。

文化として残す建物・・・貴重な財産として有効に使わせて頂く資産・・・どちらも大切に引き継いで行きたいです。

 

 

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境界

2018年07月18日 | 古民家

 人が立ち入ってはいけない場所があります・・・・

迷信や神話・・・言い伝えなどで・・・この線から中に立ち入ると良くない事が起こる・・・。

そんな話は日本の各地から聞こえて来ます・・・。

庭園や・・・茶の湯の世界でも・・・「関守石」と言って・・・

門から庭を通り・・・茶室に至るまでの道のり・・・

途中・・・立ち入ってほしくない場所の入り口に、棕櫚縄で石を十字に編んだ「関守石」を置きます・・・。

威圧する事無く、やんわりと注意を促す・・・もてなしの心があるように思います・・・。

多くは結界のように、ここからは神様の領域として境界を示す事が多いように思いますが・・・

男尊女卑の時代・・・(今でも風習として残ってはいますが)・・・女人禁制・・・

富士山などの山・・・酒蔵・・・最近話題になった相撲(土俵)・・・

神様を祭るような所に、女性は入らせないような風習はとても多いようですが・・・

出産や月のものを、汚れとして扱われた時代の名残もあったり・・・いろんな説があります・・・。

自然のものを八百万神(やおろずのかみ)として崇めてきた歴史があるだけあって・・・

そんな場所には、しめ縄をよく見かけます・・・。

それが、神の領域と現世を分ける境界としていたのと・・・不浄のものが入らないようにする役目もしていたそうです・・・。

しめ縄の由来は、天照大神が天岩戸に、もう一度入ってしまわない為の結界だったようです・・・。

開放的な住まいの造りが多い日本の建物ですが・・・

その意味は、高温多湿の気候に会うように造り上げられてきた歴史があります・・・

自然に逆らわない暮らし・・・自然と共存する住まい方・・・

力でねじ伏せるような暮らしをしないように・・・環境に合わせた場所で・・・

気候に合うように工夫した造りで、暮らし向きが出来上がっていました・・・。

境界は、そんな自然の脅威を神の怒りと考えられていた迷信もありますが・・・

自然をうやまうと言う考え方が・・・心豊かで穏やかな暮らしが出来る事だと、教えてもらっていたのでしょう・・・。

抗わず・・・自然体で・・・禅の考え方に通じるのかもしれませんね。

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移築

2018年07月17日 | 古民家

 新築するにはどれくらいの費用がかかるのでしょう・・・・?

建売であれば、2千万台で土地から建物まで購入できます・・・。

土地を購入して・・・自分の好きな間取りで建てるとなれば・・・・建築地でかなりの差が出ます・・・。

100坪が500万円の場所もあれば・・・1億や2億の場所もありますし・・・

建物の間取りや、広さ・・・使う素材によっても大きく費用は変わってきます・・・。(当たり前ですね)

何世代も住み継がれた住まいは、手直しの費用がそれなりに必要ですが・・・

土地を探したり・・・建物を一から建てるのでは無いので・・・何十年もローンを組む必要はありません・・・。

でも・・・多くの人が敬遠する理由・・・同居・・・

お見合い後の新婚生活が・・・有無を言わさず同居になる、少し前の世代の暮らし方は・・・

気分的に・・・恐竜か・・!と言うくらい前の時代の話で・・・ありえな話になっています・・・。

空き家のお話をしましたが・・・経済成長期時代の廉価な住まいを中古で購入と思っても・・・

耐震に対する不安・・・設備の粗悪な部分での不安などで、あまりおススメ出来ません・・・。

基準法が改正された後でも・・・悪質業者の手抜き施工・・・

施工精度に施工技術が伴わない技術不足・・・などで、空き家活用が難しいと言われる一因でもあります・・・。

移築は、江戸時代からも、その後も、さまざまな地域で行われてきました・・・。

運搬技術が牛や馬・・・人力しかない時代でも、頻繁に行われていたようです・・・。

それは、資源を有効活用するのもそうですが・・・

中古の材を使って建てるので、その方が安かった・・・そちらのほうが強かったのでは無いかと思います・・・。

木組みで建てられた住まいは、解体するにも・・・組み立てるにも・・・それが前提に造られています・・。

移築する事を想定していない現代の建物は、移築する=新築以上に手間と費用が掛かります・・・。

(そもそも・・・高気密工断熱を移築する事はかなり難しいです・・・曳屋するのはなんとか出来そうですね・・・。)

人件費が一番高いと言われる昨今では・・・木組みの住まいでも、少し費用は割高になります・・・。

それでも、二度と手に入らないような素材を使って造る住まい・・・

その後も、何世代も住み継がれるように移築しておけば・・・その時代ごと痛んだ部分を交換しながら・・・

半永久的に住み継ぐことが出来るのでは・・・そう思います・・・。

30年~50年もすると見る影もなくなるような住まい方では無く・・・

風格すら漂う・・・味のある住まい・・・先を見据えた「移築」そんな考えた方・・いかがでしょう・・・?

 

 

 

 

 

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