花と山を友として

何よりも山の花が好き、山の景色が好き、山で出逢う動物が好き、そして山に登る人が好き。
写真と紀行文で綴る山親父日記

ヒカゲツツジ咲く古賀志山は謎道ばかり

2013年04月19日 | 登山
ここ数年、4月になると鹿沼の二股山に登って、日陰つつじと
イワウチワを見るのが恒例の様になっていた。
そして運が良ければ、早咲きのアカヤシオも見られるのだった。

ある時、山の上でお会いした年輩の方から、古賀志山にも
ヒカゲツツジとアカヤシオが有ると聞いた。
その事を花友にも伝えたが、たまたま花友が登ったときに
そのような花を見かけなかったと言うことで、古賀志山には
登る計画がなかった。

それでも花友は古賀志山の事を覚えていたらしく、今年に
なってヤマレコで古賀志山の山行記録を調べたらしい。
すると、ヒカゲツツジは有るわ、アカヤシオも有るわ、おまけに
カタクリの大群生も有るという花好きにはたまらない山である
ことも判ったという。
但し、クライマーの練習場にもなっている様な岩山で有るという

4月14日、珍しく前日からの好天が続き、宇都宮市の西北に
ある赤川ダムの近くから、ゴジラの背中のような岩山が見えた
「あれが古賀志山?」と聞くとそうだという。
アップダウンが続くのかと一瞬嫌気が差したが、今更引き返す
事も出来ない。

赤川ダムの駐車場は、森林公園の駐車場も兼ねているらしく
すでに7割ほどの車が止まっていた。
まずは、奥にある立派なトイレに寄って、登山の準備をした。
脇では、ロードレースか何かの自転車の競技が有るらしく
受付の机にヘルメット姿の人が群がっていた。


これはコースの脇に立っていた古賀志山の案内板なので公式の
登山道を示すものと思われる。
ところが、一歩山中に踏み込むと、至る所に踏み跡が続いて
どこがどこへ続いているのか、初めて古賀志山に来た人には判らない
迷路の様なコースが無数に有るのだった。

こちらが今回歩いたコース、公式登山道に出ている北登山道より
北側の尾根を歩く「中尾根コース」と呼ばれているルートだ
本来は、上流に有る「細野ダム」から登るらしいのだが、赤川ダムで
出会った地元の人らしい方から、釣り堀の前を行けば登山口に
行けると言われて、行ってみると道案内に富士見峠に至ると出ている

これは北登山道で道を間違えていると気づき、後からきた年配の
グループの方に訪ねると、「559メートル峰に行くなら右の尾根に
登って、中尾根コースを行けば良いから、そこの踏み跡から登れるよ」
と言って指さして教えてくれた。
確かに、右の尾根に向かって踏み跡が明瞭についている。
尾根につくとクサリ場が有るが、迂回路も有るという。
また、このまま北登山道を行っても、富士見峠から右に行けば559
メートル峰に行けるという。

お礼を言って、早速右の踏み跡に取り付いた。
新緑の山腹をジクザクに登って、巨大な岸壁を右に見ると、すぐに
尾根に出た。
久しぶりの登山で、汗がどっと出た。今日は気温も上がるという
ジャンパーを脱いでザックにしまい、コークを飲んだ。
目の前にはクサリの下がった岩がそびえている。
後から来た登山者に尋ねると、右から迂回するコースがあるという
右に少し下って、そこから左に回り込むように登っていくと
再び尾根のコースと合流するという。

Kさんはクサリ場を登り、私とIさんは迂回路を歩くことにした
迂回路をたどると、至る所にカタクリの残り花があった。
やがて左の岸壁を見上げると、地元の人たちが「サワテラシ」と
呼ぶというヒカゲツツジが咲いていた。
黄色いつつじの花が、暗い谷間を照らす一条の光のように見えた
のであろうか。
誠に黄色いつつじにふさわしい名前であると思った。

道はそこで二つに分かれ、一つはまっすぐ続いている。
もう一つは左に岩の間を登っていた。
Iさんが左のコースを登ったので、私も後に続いた。
(後で知ったのだが、迂回路はまっすぐで良かったのだ)
登り切ると、そこは尾根の上のコースだったが、岩場の続く
急登だった。
Kさんの名前を呼んでも返事がないので、先に行ったのだろうと
岩場を乗り越えて行き、やがて鞍部に下ると右の山腹から
Kさんが顔を出した。
あまり遅いので迂回路を探しに行って、戻ってきたという。
名前を呼ぶ声が聞こえたよと言っていた。
どうやら、あのまっすぐなコースを来れば、ここで合流する
らしい。
(Kさんは、他の登山者からここが合流点と聞いて、探しに
出たという。)
相変わらず健脚である。若さがうらやましい。

やがて再び岩場の続く登りになり、東国三つ葉躑躅の花が
時々顔を見せている。
後から追いついてきたグループによると、とにかく「尾根の
上を歩けば迷うことが無い初心者コースよ」とのたまうのだった
その尾根のピークでGPSをマークすると、そこが496メートル
のピークだった。

筆者注 この古賀志山は、大部分が私有地の為、コース案内板
等が立てられないのだそうである。
所有者の許可が得られないため、公式登山道以外の場所には
コース案内が無いので、みんな好き勝手に歩いて踏み跡が出来た
らしい。(だからと言って登山者が勝手に案内板を立てないようにね)

下山後、ダムで出会った人は、全コースを判るには3年かかると
笑っていた。
ヤマレコの山行記録でも、全容不明と書いている人もいるくらいだ。
たかだか600メートルにも満たない山ながら、クサリ場と崖が
あり、初めて登る人には要注意の山である。

長くなったので、コース案内はここまでで終わり
ヒカゲツツジとアカヤシオは、559メートル峰の北側の崖に多い
そこを登るコースも有るらしいが、下るのは非常に危険と思われる

559メートル峰から見る古賀志山


559メートル峰の北側の崖に咲く日陰ツツジ


同じく日陰ツツジとアカヤシオのコラボ


日陰ツツジ


日陰ツツジとアカヤシオ、木につかまって崖下をのぞくと
遙かに下までヒカゲツツジが続いていた。
ここの近くを登ってきた登山者に聞くと、ずうっとヒカゲツツジの
間を登ってきたという。


赤川ダムから登山口にかけて、エイザンスミレが無数に咲く

尚、今回は東稜展望台から直接下山するコースを下ったが
3段から4段ほどクサリ場が続くので、要注意だ。
特に1段目は、ほぼ垂直に近い岩場なので慎重に足場を確かめて
下ろう。
今回は、岩登りをしていた男性が先導してサポートしてくれた。
感謝!!
もっともそれはKさんが山ガールスタイルだったからで、mino さん
だけだったら、サポートしなかったかもって言う噂も オイッ(笑)


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参考資料として559メートル峰の展望図を載せます。


まずは何と言っても日光連山方面


真北方向は高原山が見える


北東方向は障害物が多くてほとんど見えないかも


南は古賀志山が真正面に見える、赤い腺は今回歩いたGPSの軌跡


559メートル峰から日光白根山と男体山
中央が男体山、その左の白い雪山が日光白根山


雲から顔を出しはじめた女峰山(中央)と左は小真名子山


登山コースの地図については
「 この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)
数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)、数値地図25000(地名・公共施設)
数値地図50mメッシュ(標高) 及び数値地図10mメッシュ(火山標高) を使用した。
(承認番号 平22業使、第446号) 」







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