いっしょに、夜の新宿の街を
散歩した時、山崎さんは「心
にも、心臓みたいに、いくつ
かの部屋があったらいいね」
と言いましたね。
私もあの時、同じようなこと
を思っていました。ここは
マコトの部屋。
ここは山崎さんの部屋。心を
そういう風に
二つに分けることができた
なら、
私はふたりを均等に、同じ重さ
で、同じ深さで、愛することが
できるのかもしれません。
でも、それは不可能です。
心も躰も人生も魂も、人にはひと
つきりしか、与えられていない
ですものね。
本来ひとつであるべきものが、
分裂したところから、悩みや
葛藤が生まれます。マコトが
私に注いでくれるような
「ひとつきりの丸ごとの愛」を、
私も抱きたいと願っています。
それができるかどうか、わか
りません。
でも私はいつか、清らかで、純粋
で、透明で美しい心を持った
人間になれることを夢見て、
あるいはそういう世界を目指し
て進んでいきたいのです。
たとえ今は醜く、汚れた魂を
抱えていても。
一生を通して、たったひとりで
いい、その人のことを全面的に
受け入れ、死ぬまで無条件で
愛することができたなら、
それはなんて素晴らしいことだ
ろうと、私は思うのです。
散歩した時、山崎さんは「心
にも、心臓みたいに、いくつ
かの部屋があったらいいね」
と言いましたね。
私もあの時、同じようなこと
を思っていました。ここは
マコトの部屋。
ここは山崎さんの部屋。心を
そういう風に
二つに分けることができた
なら、
私はふたりを均等に、同じ重さ
で、同じ深さで、愛することが
できるのかもしれません。
でも、それは不可能です。
心も躰も人生も魂も、人にはひと
つきりしか、与えられていない
ですものね。
本来ひとつであるべきものが、
分裂したところから、悩みや
葛藤が生まれます。マコトが
私に注いでくれるような
「ひとつきりの丸ごとの愛」を、
私も抱きたいと願っています。
それができるかどうか、わか
りません。
でも私はいつか、清らかで、純粋
で、透明で美しい心を持った
人間になれることを夢見て、
あるいはそういう世界を目指し
て進んでいきたいのです。
たとえ今は醜く、汚れた魂を
抱えていても。
一生を通して、たったひとりで
いい、その人のことを全面的に
受け入れ、死ぬまで無条件で
愛することができたなら、
それはなんて素晴らしいことだ
ろうと、私は思うのです。