日本の女には、二通りしかない
ような気がする。ギャルかおば
さんか。あるいはミスかお母ちゃんか。
結婚する前は確かにお嬢さんだった
のに、二、三年もすると名実ともに
お母ちゃんになってしまっている
女性があまりに多い。
「女」がいないのだ。
コケティッシュな女はうんざりする
ほどいる。しかし媚びとセクシーさ
とは雲泥の差だ。
媚びというのは、表面にとってつけた
ひだひだ飾りだ。セクシーさは、内側
から匂いたつものだ。媚びはベトベト
していて不潔だが、セクシーさは、
軽やかで清潔だ。
媚びようと思えば媚びれるが、セクシ
ーにしようとしてもそうはいかない。
それはとってつけたように身につくも
のでも、テクニックでもないからだ。
仕事をしている女の人たちが、男たち
に混じってきちんとやっていこうと
したら、媚びは厳禁だ。「女を売らない
こと」だ。
「女」だということで世間が許して
しまうことに対して、甘えないこと
だ。
「女」を武器にせず、「仕事」の内容
を武器にするべきだ。
けれども「女」を捨ててしまっても
いけない。「女を捨てず」にがんばる
べきだ。
「女」を放棄したおばさんたちは、も
うおばさんですらない。おじさんだ。
男のおじさんたちより更に恥を知らな
い最悪のおじさんになり下がる。
なんでそう簡単に「女」を捨ててしま
えるのだろう?「女」で居続けること
は、こんなに素敵なのに。こんなに
ドキドキすることなのに。
鏡に映る自分の姿を眺めて、これは
もう男に見せられない躰だと「女」
を捨ててしまった例を知っているが、
なんてもったいない。
肉体が恥ずかしかったらダイエット
でも運動でもすれば良いのだ。あっさ
りとあきらめるのは、きっと怠慢で
ある証拠だ。
「女」を売らず「女」を捨てず、女で
あり続けることを楽しんでもらいたい。