いることの重しさえ
なければ、「どんなに楽に
なれるのだろうか」
「どんな自由が持っている
のだろうか」
やじろべいは、そんな思いを
日に日に暮らせるように
なっていた。
そして、ある晴れた日、彼は
決心したのだ。
鳥のように自由に飛び
回ることを夢見て、その
両手に持った重しを
ついに放すことにした。
「うわぁ~、なんだこの
軽さ」と、感動した瞬間、
彼は、パタンと倒れ込んで
しまった。
どんなに頑張っても、あがいても
もう立つことはできなかった。
そのとき彼は、ふと気づいたのだ。
「あの重しがあったからこそ、
地面にきちんと足をつけられた
んだ」と・・・・
背負いながら、楽しみながら、
今日も愛する人のために励む。