余白のメモ

詩と短歌と好きな本
指の上で四季はほほえむ

連想

2020-06-17 22:22:00 | 天秤の詩
風そよぐ
初夏の頃
爆破した
心の片隅が
それと同時に
空腹もおきなかった
寝転がる
芝生の上
蝶が舞う
蜜の雰囲気を嗅ぐ
曖昧模糊の世の中で
風うたう
六月
君がいる
君がいる
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時々涙

2020-06-17 22:15:34 | 天秤の詩
僕はとても泣きたくなった
とてもとても泣きたくなった
カラッポの響く脳が
みじんこに乾いて
波紋のように広がった
涙の連鎖
鎖は手を縛り
脚を重たくさせ
首を締め上げる
腕に傷
こんな傷痕では
泣く要因になりはしない
涙のでない乾いた悲しさ
こんなつらい痛みは
時々やってくる
とてもとても風が恋しく
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あの日から

2020-06-17 10:38:40 | みじかいとき(短歌)
あの日から
ひかれたのかな
偶然の
四つ葉が水に
揺れるあの日で
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三ツ星

2020-06-17 10:32:25 | バラ色の獣の詩
呼んでいる
呼んでいる
自己完結しろと呼んでいる

夜の花
月夜の花
てらされている花を影で隠す

雨が降る
春の激しさ
破れた傘はきのう捨てた

タワーと太陽
太陽とタワーの変化
グラデーションが景色を染め上げ

ネオンのひかり
夜の街並
無為であることを忘れさせ

街路灯のない
まっくらの静けさ
月の光がこうこうとともす

天の川
またたく星
あの三ツ星までいってみよう

星をとろう
星を取ろう
あの三ツ星をとりにいこう
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タワー

2020-06-17 10:26:47 | バラ色の獣の詩
夜の出来事が静かに消える
常温の太陽は鍵を持て余し
きちんとセットされたルームが並ぶ
遠近感がきわまりなく
一から百を歪めていく
窓から覗く河童
緑色の皿がひかひかの河童がみたもの
望遠レンズの様子
ちかちか光が風で舞い
向こうの塔から女性の着替え
非常口の走る人影の
勢い込んで進行方向にすれば
回転数奇の虜となる
パブロフの犬が走り去る
鍵はどうやら落としてしまった
メビウスの輪が薬指にはまる
日が沈みかけるオレンジの時刻
眠り猫があくびをし
カラスの大群が固唾をのむ
ラビリンスはつくられる
ぐにゃりとまがった空間の
誰もが持つあやうさを
口をあけたあと食いしばり
太陽はまた沈みゆく
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