寝静まる
その時までを
たおやかに
優しさにくるまれ
演舞を
そしてまた
ひかれてしまう
謎々は
誰も知らない
教えもられない
倦怠なのか、好きなのか
私はあなたとセックスをしている
はきすてられたその言葉は
一人の領域を広がらせる
なんてここは何もないの
肉体は両方とも背中で
私の背後にあなた
花壇の花びらをとる少年
おいてけぼりの少女
いっしまとわぬ
足開く
乳白色灯
差し伸べた優しさ
好きなのはあなたよと
はなれるのは倦怠か
つながれるのは迷い包む温かさ
一緒にいこ
そこまでいこ
ね、いこ
隣の部屋に何かいる
世にも奇天烈な鳴き声がする
扉の音じゃあない
ない
あれは動物、それとも鳥か、
はたまた唐突か
奥深くに潜むのは
そういう類いのものじゃなく
美しき孤独の生業
孤高は飛んで遥か遠く
芥子粒ほどの爽快さ
一つの存在はみるものも危うく
頼りなく
姿形の存在意義は手の平で包めてしまう
奇声はユメユメ夜に来る
たまに真昼にもやって来る
震えているのはなぜだろう
おいしいご飯はどこだろう
どこかで手をつなげた
寄り添えられた
流るる血潮の帰る場所
涙でにじんで見えなくなる
うれしさみしの尊さよ
気品に濡れる花いちりん
赤い月のウサギ
目覚めた直後のうるけた時間
窓から射し込む日光の時間
たとえば花が花でいられる
もしもは
犬を抱いている
離れた肉体と裏腹に
心はあなたに吸い寄せられる
明るい色彩なの?バラ色は
まるでここは空気の固まり
つなげた手は音がなっていた
けれど今はきこえない
たくしあげる糸は頼りないし
結局どことつながっているのかも
全然わからない
今日隣に座っていた子は
ノートにびっしり文章を書いていた
一文字一文字拾い上げるよう
黙読していた
確かにそれは文章だった
日記なのか小説なのか
または詩なのか
記憶はむちゃくちゃ鼓動をふるわせる
動揺の一歩先へ
つんとすました世界があり
優しさに包まれた世界があり
世界は砂で出来ている
砂に埋もれて眠くなる
無垢に流した喘ぎは
自身の周りに柵をつくる
バベルの塔か
タナトス、ヒュプノス、レーテー、
あの人を掬い上げなくちゃ
あの日、あの時の忘却の
目覚めのキスを救わなくては
小声で友よ