余白のメモ

詩と短歌と好きな本
指の上で四季はほほえむ

あの日の少年

2021-07-05 23:26:06 | 水声の詩
すれ違うあの時代の
面影が少年によって蘇る
雨の降る街
太陽の注ぐ光の眩しさ
動物の鳴きまねをしていた
鳥の飛ぶ翼に憧れていた
子供の無邪気
笑顔によってほころんでくる
陽気
睫毛から零れる透明な滴
今なら信じていた
真っ白な大地に描いた足跡
少年が笑顔ですり抜けていく
いつか見ていた場面が
空の彼方に雲を作った
白い雲とそこから垂れる蜘蛛の糸
生きていく意味に迷った日々に
少年が隣で遊んでいる

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 天使の歌声 | トップ | シャララ »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

水声の詩」カテゴリの最新記事