マンガ喫茶でマンガ週刊誌の「モーニング」を見ると、なんとあの「天才柳沢教授の生活」が載っていた。これから1月に1回載るらしい。柳沢教授は5時半に起きて、何年も寝ていたような気がするがいつものとおりの睡眠時間だ、とおっしゃる。そう何年も寝ていたのだよ。でも柳沢教授は5時起きだと思っていたけど5時半起き立ったのだね。
あとから起きた妻や娘から、テレビで流された彼女たちの星座や血液型の占い内容を聞かれた柳沢教授は淡々とそれを伝える。
おや柳沢教授は第1級の知識人なのに、親鸞上人が嘆くように「かなしきかなや 道俗の良時・吉日えらばしめ 天神・地祇をあがめつつ 卜占祭祀つとめとす」とは嘆かない。
また経済学者だったはずだが、占いなんて非科学的なものを信じるなんてとなじらない。
これでよいのである。柳沢教授は他人の行動を批判しない。もちろん柳沢教授は占いを精神分析やマルクス主義と同じように科学とは認めないはずだ(たぶん)。でも科学ではないゆえに人生にとって大切なものもあることは柳沢教授もポパー教授も知っている。
だが柳沢教授はここで考える。なぜ人は占いに惹かれるのか?占いは当たるものなのか?なかでも不思議なのは妻も娘も夕方には占いの内容も忘れてしまって、当たったかどうかの検証をしないことだ。
そこで柳沢教授は自分にかんする占いをあたるかどうか検証する。しかし占いの内容自体には柳沢教授野の理解しにくいものがあった。
「人の言葉に傷つく」という予言があった。しかし柳沢教授は人の言葉で何かを発見こそすれ傷ついたことなどなかったのだ。そう柳沢教授は自分自身が自分の主人公の自立した人間であり、裏表のない人間だ。必要な忠告は取り入れ、ためにする罵倒や的外れの批判は無視するだけである。
「年下の言うことを素直に聞くと幸福がくる」という予言があった。しかし柳沢教授は「幸福がくる」という意味がわからない。柳沢教授にとって全て自分の行動の結果であってくるものではないからだ。さすが柳沢教授だ。全てを自分が受けとめている。ただ僕の意見では、行動と幸福は別物だと思う。白取春彦さんが「頭がよくなる思考術」で書いているように、行動の結果得られるのは「満足」で「幸せ」は偶然にしかえられない。また王陽明は良知による行いが全てで結果は重要ではない。もちろん正しい結果を目指すことが良知に叶っていることはいうまでもないが。
とにかく柳沢教授は検証のため占いの指示に従って行動する。そして路上で今夜に日本が沈没すると言う占いを信じたヒロミツという娘の彼氏と出会ったのをきっかけに自分にとって最高の瞬間とは何だろうと考える。それは何かを発見したときだ。
その夜、柳沢教授は妻から星占いによると妻と教授の相性は1000組に1つのよい相性だとうれしそうに言われた。柳沢教授もそのとき最高にうれしさを感じた。そのとき柳沢教授は発見した、人類は数千年にわたって太陽や星に意味を持たせることによってこうしたうれしさを感じようとしてきたのだ。
あとから起きた妻や娘から、テレビで流された彼女たちの星座や血液型の占い内容を聞かれた柳沢教授は淡々とそれを伝える。
おや柳沢教授は第1級の知識人なのに、親鸞上人が嘆くように「かなしきかなや 道俗の良時・吉日えらばしめ 天神・地祇をあがめつつ 卜占祭祀つとめとす」とは嘆かない。
また経済学者だったはずだが、占いなんて非科学的なものを信じるなんてとなじらない。
これでよいのである。柳沢教授は他人の行動を批判しない。もちろん柳沢教授は占いを精神分析やマルクス主義と同じように科学とは認めないはずだ(たぶん)。でも科学ではないゆえに人生にとって大切なものもあることは柳沢教授もポパー教授も知っている。
だが柳沢教授はここで考える。なぜ人は占いに惹かれるのか?占いは当たるものなのか?なかでも不思議なのは妻も娘も夕方には占いの内容も忘れてしまって、当たったかどうかの検証をしないことだ。
そこで柳沢教授は自分にかんする占いをあたるかどうか検証する。しかし占いの内容自体には柳沢教授野の理解しにくいものがあった。
「人の言葉に傷つく」という予言があった。しかし柳沢教授は人の言葉で何かを発見こそすれ傷ついたことなどなかったのだ。そう柳沢教授は自分自身が自分の主人公の自立した人間であり、裏表のない人間だ。必要な忠告は取り入れ、ためにする罵倒や的外れの批判は無視するだけである。
「年下の言うことを素直に聞くと幸福がくる」という予言があった。しかし柳沢教授は「幸福がくる」という意味がわからない。柳沢教授にとって全て自分の行動の結果であってくるものではないからだ。さすが柳沢教授だ。全てを自分が受けとめている。ただ僕の意見では、行動と幸福は別物だと思う。白取春彦さんが「頭がよくなる思考術」で書いているように、行動の結果得られるのは「満足」で「幸せ」は偶然にしかえられない。また王陽明は良知による行いが全てで結果は重要ではない。もちろん正しい結果を目指すことが良知に叶っていることはいうまでもないが。
とにかく柳沢教授は検証のため占いの指示に従って行動する。そして路上で今夜に日本が沈没すると言う占いを信じたヒロミツという娘の彼氏と出会ったのをきっかけに自分にとって最高の瞬間とは何だろうと考える。それは何かを発見したときだ。
その夜、柳沢教授は妻から星占いによると妻と教授の相性は1000組に1つのよい相性だとうれしそうに言われた。柳沢教授もそのとき最高にうれしさを感じた。そのとき柳沢教授は発見した、人類は数千年にわたって太陽や星に意味を持たせることによってこうしたうれしさを感じようとしてきたのだ。