昨日現職の名古屋市職員達と麻雀をした。その話によると、今年の国勢調査では職員は調査票の点検をせずに、業者に委託になるとのことである。各世帯からの調査票は宛先が業者になっている封筒で直接業者に送られるとのことである。また彼の予想では市議会リコール署名も集まりそうにないから区役所がてんてこ舞いになることはないそうである。リコール署名の予想は市職員ではバイアスがかかっているので判断は保留した方がよいが、国勢調査票の民間委託には懸念がある。リバタリアンの僕には行政の民間委託事態には文句はないが、この調査票の民間業者への委託には懸念がある。
詳しく訊ねたわけではないから手当てしてあって杞憂かもしれないけど、当然増えると思われる調査票を提出しない世帯の扱いはどうなるのかな。旧来は地元の調査員が、担当地域の家屋の地図をつくり世帯と調査票に同じ通し番号を打つ。回収した調査票を区役所の指導員に渡すときは、地図と調査票の番号を照合して全部回収したか確認する。回収できなかった世帯は指導員がその世帯に行き不在の場合再度調査票と区役所あての郵便封筒を入れるのである。つまり区役所へ渡す予定日までに未提出世帯には調査員がなんども回収に出向いたうえに、さらに回収ができなかったら区役所の指導員が再度調査票と返信用の封筒を入れていたのである。業者郵送になると未提出の世帯は業者が回収に行くのかな?仮に1~2割(もっと多いかもしれない)未提出となると市内で膨大な数になる。業者でできないとしたら未回収の世帯のリストを区役所へ渡すのかな。たぶん僕の予想では、区役所でも再調査は無理なので、住民票から世帯員の人数等のデータを拾い仮の調査票を作って提出分の調査票と合わせることになるだろう。そうするとかりにその未提出の世帯がある共通な属性(たとえば無職)を持っていることが多いとするなら集計上にはそれが欠落するので統計上の歪みが大きくなるのではないのか。
10日の金曜日の『かっちりアカデミー!!』も見ていたら、円高の話が出てきた。円高が得か損かの話になって、勝間和代氏が「近視眼的にみれば円高もいいことがあるように見えるが長期でみれば円高は絶対よくない。輸出産業が悪くなる失業が増える」といえば、それに同調した森永卓郎氏が「円高は円の発行高が少ないから起こる。だから円安にするのは簡単、円をじゃばじゃば刷ればよい」という。また大衆扇動のトンデモ説である。為替の変動は各国の経常収支などが原因の通貨の需要と供給の取引による。だからリフレ派の言うような10年間一貫してドルに比べて増えていない通貨の供給量の差ではない。だってその10年の間に円安と円高を繰り返しているのだもの。
とは言え、隔世の感があるな。だって昔は、円安と円高については「円安と円高はそれぞれに長所と短所がある。しかしながら通貨が強いというのは国力の現れであるから円高というのは誇るべきものだ」というのが経済学の常識だったからだ。だから「円安の方が輸出に有利だからよい」といった学生がいたら、それこそ「近視眼」といわれたものだ。
ちなみに野口悠紀雄教授は「・・・95年以降、実際の為替レートは一貫して購買力平価より円安だったことがわかる。・・・・これによって、日本の輸出品の価格競争力は著しく向上したわけだ。02年ごろから日本の輸出を急増させた要因として・・・・しかし、現実に最も大きな影響を与えたのは、購買力平価に比べて現実の為替レートが大幅に円安になってしまったことなのである。・・・07年以降、乖離率は縮小した。しかし、09年1月でもまだ3割程度乖離している。したがって、円ドル・レートが今後3割ほど円高、つまり60円台後半になっても、不思議ではないのだ。」『日本を破滅から救うための経済学』(L.5p.232~L.7p.233)
詳しく訊ねたわけではないから手当てしてあって杞憂かもしれないけど、当然増えると思われる調査票を提出しない世帯の扱いはどうなるのかな。旧来は地元の調査員が、担当地域の家屋の地図をつくり世帯と調査票に同じ通し番号を打つ。回収した調査票を区役所の指導員に渡すときは、地図と調査票の番号を照合して全部回収したか確認する。回収できなかった世帯は指導員がその世帯に行き不在の場合再度調査票と区役所あての郵便封筒を入れるのである。つまり区役所へ渡す予定日までに未提出世帯には調査員がなんども回収に出向いたうえに、さらに回収ができなかったら区役所の指導員が再度調査票と返信用の封筒を入れていたのである。業者郵送になると未提出の世帯は業者が回収に行くのかな?仮に1~2割(もっと多いかもしれない)未提出となると市内で膨大な数になる。業者でできないとしたら未回収の世帯のリストを区役所へ渡すのかな。たぶん僕の予想では、区役所でも再調査は無理なので、住民票から世帯員の人数等のデータを拾い仮の調査票を作って提出分の調査票と合わせることになるだろう。そうするとかりにその未提出の世帯がある共通な属性(たとえば無職)を持っていることが多いとするなら集計上にはそれが欠落するので統計上の歪みが大きくなるのではないのか。
10日の金曜日の『かっちりアカデミー!!』も見ていたら、円高の話が出てきた。円高が得か損かの話になって、勝間和代氏が「近視眼的にみれば円高もいいことがあるように見えるが長期でみれば円高は絶対よくない。輸出産業が悪くなる失業が増える」といえば、それに同調した森永卓郎氏が「円高は円の発行高が少ないから起こる。だから円安にするのは簡単、円をじゃばじゃば刷ればよい」という。また大衆扇動のトンデモ説である。為替の変動は各国の経常収支などが原因の通貨の需要と供給の取引による。だからリフレ派の言うような10年間一貫してドルに比べて増えていない通貨の供給量の差ではない。だってその10年の間に円安と円高を繰り返しているのだもの。
とは言え、隔世の感があるな。だって昔は、円安と円高については「円安と円高はそれぞれに長所と短所がある。しかしながら通貨が強いというのは国力の現れであるから円高というのは誇るべきものだ」というのが経済学の常識だったからだ。だから「円安の方が輸出に有利だからよい」といった学生がいたら、それこそ「近視眼」といわれたものだ。
ちなみに野口悠紀雄教授は「・・・95年以降、実際の為替レートは一貫して購買力平価より円安だったことがわかる。・・・・これによって、日本の輸出品の価格競争力は著しく向上したわけだ。02年ごろから日本の輸出を急増させた要因として・・・・しかし、現実に最も大きな影響を与えたのは、購買力平価に比べて現実の為替レートが大幅に円安になってしまったことなのである。・・・07年以降、乖離率は縮小した。しかし、09年1月でもまだ3割程度乖離している。したがって、円ドル・レートが今後3割ほど円高、つまり60円台後半になっても、不思議ではないのだ。」『日本を破滅から救うための経済学』(L.5p.232~L.7p.233)