扇と鶴 2009-02-07 | 日常、思うこと こんな夢を見た。 坐して、何事かを待っている。 座敷には塵ひとつ舞っていないが、 何だか乳緑の薄い靄が立ち込めているようだ。 光はぼんやり温く、眠い。 畳の余白に、庭の南天の樹翳があやされるように 揺れている。 白障子の丸い嵌め硝子の底には碧空が映じている。 香を焚いてある。 仄かに、藺草の匂いが忍び込んでいる。 やがて、三尺四方の紫紺の大布が畳の上へ広げられると、 わたしは持 . . . 本文を読む