生まれながらにして二つの言語環境があったら、なんて世界が広がるのでしょう!日本語オンリーの私などは単純にそう思ってしまうのですが、そうでもないようです。
もし、二つの言語がかなり高いレベルで、本当の意味でバイリンガルといえる人がいたとしたら、おそらく一つの言語で暮らす私たちの二倍の努力をしているはずです。そうれなければ、第一言語はかなりレベルが高いが、第二言語はそこそこだ、もしくは、両方とも中途半端という状況になるでしょう。
第一言語はかなりのレベルで、第二言語は日常会話くらいかなあならば、物を考える抽象的思考を第一言語で行えばよいので、問題はないのですが、両方とも中途半端な場合、言語で物を深く考えることができないという状態に陥り、大変なようなのです。
「私は14歳までしかロシアにいなかったから、ロシア語はそのレベルでストップ。高等なロシア語を話すことはできないの」
と話してくれたのはヘブライ語で大学教育を受けている女性。こんな高等なことを言われても、私にはちんぷんかんぷんなのですが、
「ロシア語の翻訳ならできるようになると思う。でも、ロシア語で詩は書けないわ。同時にヘブライ語でも詩を書くのは無理ね」
噛み砕いてこう表現してくれました。な~るほど~。
言語の世界は奥深いなあ。彼女はそのほか、英語やスウェーデン語なんかもできます。
父親と母親の母語が違う家庭に育った子や海外生活経験者はバイリンガルになるのが当然という周囲の思い込みがありますが、確かに英語とドイツ語とかだったら、いけるでしょうが、日本語の場合、どの言語ともあまり近しくないですし、漢字という困難も待ち受けており、なかなか…。
言語能力に長けていない理系っぽい男子の母の場合、
「うちの子はもう英語オンリーでいくわ~(英語圏で今後生活をしていく場合)」
と腹を括ってしまった方がよかったりするケースもあります。
周辺にいる私たちとしては、どちらの言語も中途半端で苦しむお子さんを増やさないためにも、多言語環境のお子さんや親御さんに無用のプレッシャーを与えてはいけないのですね。
以前、お話しした「帰国子女の頭の中」の彼は、中学受験で日本語をかなり徹底的に勉強したそうで、日本語オンリーの平均値よりもずっとずっと高い日本語力があり、そうなると、過去に別の言語を学んだことが、彼の中に豊かに広がり、日本語表現力が素晴らしくなり…。第一の言語が確固たるようになることで、フランス語をやり直したら、より上達するというしくみのようです。
そういった多言語の人々の頭の中は、本当に美しいのでしょうね。例えば、石という言葉が、ストーンだったり、ピエトラだったりするので、様々に石の語感が膨らむのでしょうね。
もし、二つの言語がかなり高いレベルで、本当の意味でバイリンガルといえる人がいたとしたら、おそらく一つの言語で暮らす私たちの二倍の努力をしているはずです。そうれなければ、第一言語はかなりレベルが高いが、第二言語はそこそこだ、もしくは、両方とも中途半端という状況になるでしょう。
第一言語はかなりのレベルで、第二言語は日常会話くらいかなあならば、物を考える抽象的思考を第一言語で行えばよいので、問題はないのですが、両方とも中途半端な場合、言語で物を深く考えることができないという状態に陥り、大変なようなのです。
「私は14歳までしかロシアにいなかったから、ロシア語はそのレベルでストップ。高等なロシア語を話すことはできないの」
と話してくれたのはヘブライ語で大学教育を受けている女性。こんな高等なことを言われても、私にはちんぷんかんぷんなのですが、
「ロシア語の翻訳ならできるようになると思う。でも、ロシア語で詩は書けないわ。同時にヘブライ語でも詩を書くのは無理ね」
噛み砕いてこう表現してくれました。な~るほど~。
言語の世界は奥深いなあ。彼女はそのほか、英語やスウェーデン語なんかもできます。
父親と母親の母語が違う家庭に育った子や海外生活経験者はバイリンガルになるのが当然という周囲の思い込みがありますが、確かに英語とドイツ語とかだったら、いけるでしょうが、日本語の場合、どの言語ともあまり近しくないですし、漢字という困難も待ち受けており、なかなか…。
言語能力に長けていない理系っぽい男子の母の場合、
「うちの子はもう英語オンリーでいくわ~(英語圏で今後生活をしていく場合)」
と腹を括ってしまった方がよかったりするケースもあります。
周辺にいる私たちとしては、どちらの言語も中途半端で苦しむお子さんを増やさないためにも、多言語環境のお子さんや親御さんに無用のプレッシャーを与えてはいけないのですね。
以前、お話しした「帰国子女の頭の中」の彼は、中学受験で日本語をかなり徹底的に勉強したそうで、日本語オンリーの平均値よりもずっとずっと高い日本語力があり、そうなると、過去に別の言語を学んだことが、彼の中に豊かに広がり、日本語表現力が素晴らしくなり…。第一の言語が確固たるようになることで、フランス語をやり直したら、より上達するというしくみのようです。
そういった多言語の人々の頭の中は、本当に美しいのでしょうね。例えば、石という言葉が、ストーンだったり、ピエトラだったりするので、様々に石の語感が膨らむのでしょうね。