紺青小鉢

ミニマムな和の空間で、日本の伝統文化を再発見

聖なる空間の表現

2015年03月10日 | 美術館・博物館
昨年の「ウフィツィ美術館」展を見た影響もあるんでしょうが、ここ最近はイタリアの文化や芸術に惹かれることが多いです。バロック美術の代表格とされるグエルチーノ。早割チケットを買うまではその名を知りませんで…。
上野の国立西洋美術館で開催中の「グエルチーノ」展。絵画数は思いのほか少ないんですが、先日の「ルーブル美術館」展に比べると、絵は大きくて見応えがあります。ルーブルは主に風俗画中心の展示だったので、そんなに大きな絵はなかったような...。一方バロック美術は躍動感の表現や明暗の対比がはっきりしているので、大きな画布であればそれだけ印象が強くなるのかもしれません。
薄暗い展示室に浮かび上がる白くなめらかな肌。その肉体に纏う紅 (くれない) の衣。ラピスラズリの劇的なほど美しく深い青。繊細な手には温もりを感じさせ、ちょい伸びた足の爪まで描き込むグエルチーノ。いつまでも見ていたいその描写力。
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