▼日本で唯一の「私立」ハンセン病院である
神山(こうやま)復生病院 (静岡県)
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わたしは言った。
「庭に水を注ぎ、/花壇を潤そう。」
すると直ちに水路は川となり、
川は海に変わった。
シラ書〔集会の書〕/ 24章 31節
旧約聖書続編 新共同訳
多くの人は病んでいます。
自分がまったく愛されていない
関心をもってもらえない
いなくてもいい人間なのだと・・・・・・。
人間にとって
いちばんひどい病気は
だれからも必要とされていないと
感じることです。
マザーテレサ
(『マザーテレサ愛のことば』より)
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▲国立療養所東北新生園の霊安堂で
花束を供えられる天皇、皇后両陛下
=22日午後、宮城県登米市
★両陛下きょうから宮城ご訪問
ハンセン病ご慰問半世紀 全療養所入所者とご面会
■産経新聞 2014年7月22日(火)7時55分配信
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▲両陛下きょうから宮城ご訪問
ハンセン病ご慰問半世紀 全療養所入所者とご面会
天皇、皇后両陛下のハンセン病療養所
ご訪問・ご面会(写真:産経新聞)
天皇、皇后両陛下は22~24日の日程で宮城県を訪問し、初日の22日、国立ハンセン病療養所「東北新生(しんせい)園」を訪ねられる。皇太子同妃時代に初めてハンセン病療養所を訪ねられてから約半世紀。今回のご訪問で、全国に14カ所(国立13、私立1)ある全療養所の入所者との面会を果たされることになる。
宮城訪問は東日本大震災の被災地の復興状況ご視察が主目的だが、宮内庁の風岡典之長官は「まだ訪れていない療養所を訪問したいという強いお気持ちがあり、実現した」と話す。
初のご訪問は46年前の昭和43年、奄美和光園(鹿児島県)。病だけでなく、国の長年の強制隔離政策のもとで偏見と差別にも苦しんだ人々に、温かく接してこられた。入所者には家族とも縁を絶たれたり、改名を迫られたりした人もいる。完治しても入所を続けざるを得ず、療養所内に納骨される人が今もいるという。
両陛下は皇居・御所に関係者を招いて説明も聞かれた。平成16年、皇后さまに高齢化する入所者の現状を話した当時の邑久(おく)光明園(岡山県)園長、牧野正直さん(71)は「『陛下は(同園に)行きたいと常々おっしゃっています』と話してくださった」と振り返る。
実際に両陛下は翌年の岡山訪問時に足を運び、入所者の手を握りながら話をされた。「つらい思いをした入所者に、同じ高さの目線で向き合ってくださった」。牧野さんは語る。
香川県の大島青松園(せいしょうえん)は、直接のご訪問が唯一かなわなかった。離島で大型船が接岸できないためだが、側近によると、両陛下は「どうしてもだめなのか」と、何度もお尋ねになったという。
代わりに平成16年10月の同県入りの際、高松市内に出向いた入所者と懇談の場を持たれた。その2日後には、通常の航路を離れて島に近寄った船から、浜辺に並んだ入所者らに手を振って応えられた。
初のご訪問となる東北新生園だが、皇后さまは8年前、御所で横田隆園長に「どうすれば新生園のみなさんのお役に立てるでしょうか」と尋ねられていたという。
両陛下は今回、入所者と懇談するとともに、園内の霊安堂へ供花される。
(2014年7月22日(火)7時55分配信)
★ハンセン病療養所「長生きしたかいが」
両陛下、全施設の入所者とご面会
■産経新聞2014年7月23日12時49分
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▲国立ハンセン病療養所「東北新生園」の入所者と
懇談される天皇陛下
=22日午後2時14分、
宮城県登米市(代表撮影)(産経新聞)
国立ハンセン病療養所の東北新生園(宮城県登米市)を22日訪ねた天皇、皇后両陛下は入所者代表14人と懇談された。強制隔離政策による病気への誤った認識から差別と偏見に苦しんだ入所者を、長年気にかけてこられた両陛下。皇太子同妃時代から46年かけ、全14カ所(国立13、私立1)の療養所の入所者と面会を果たされた節目となった。
「入所のころはいろいろ状況が厳しかったんじゃないですか」。陛下は、昭和14年の同園開設から75年にわたって暮らす、車いすの男性に語りかけられた。同園入所者87人の平均年齢は84歳になる。女性入所者には手を握って「お体のほうは?」と気遣われた。皇后さまも、目が不自由な女性の手を握って「美智子でございますよ。元気でいらしてくだすってね。ありがとう」と声をかけられた。女性は「長生きしたかいがありました」と涙した。
両陛下は昭和43年、奄美和光園(鹿児島県)を訪問以来、全国の療養所を回られた。皇室全体でも長らく支援に力を注がれてきた。
両陛下はこの日、新生園には「高松宮杯」と「寛仁(ともひと)親王妃杯」のゲートボール大会があり、震災直後に寛仁親王殿下が訪問され、次女の瑶子さまも来られていると説明を受けられた。かつては大正天皇の皇后、貞明皇后が「癩(らい)予防協会」の資金を下賜。高松宮が後継団体の総裁となり、高松宮妃は正しい理解を広めようと、高松宮記念ハンセン病資料館(現国立ハンセン病資料館)建設に尽力した。
ただ、国が明治40年に始めた隔離政策は、感染力が極めて低いと分かったのちも平成8年まで続いた。厚生労働省の第三者機関「ハンセン病問題検証会議」が17年にまとめた報告書では「患者は皇室の権威を借りて排除された事実も指摘しなければならない」とも記された。側近は「孤独を強いられた人がいる事実を両陛下は重く受け止められている」と話す。
両陛下は懇談前、園内の霊安堂に白菊を供花された。亡くなった入所者は815人。引き取る遺族もいるが、今も432柱が眠る。堂の前で出迎えた入所者自治会長、久保瑛二さん(81)は両陛下のお背中に「亡くなった人の霊が慰められた」と感じたという。「全部訪ねてくださったことに感激があります」と語った。
(2014年7月23日12時49分)
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★<ハンセン病>最寄り駅から無料見学バス
岡山・長島愛生園
■毎日新聞2014年7月19日(土)12:08
岡山県瀬戸内市邑久(おく)町虫明の国立ハンセン病療養所「長島愛生園」と、約25キロ離れた最寄りのJR赤穂線邑久駅を結ぶ無料見学バスが19日、運行を始めた。国が患者を強制隔離した歴史などを学ぼうと、愛生園には毎年約1万人が訪れるが、交通手段が少なく「訪問が難しい」との声があった。同園などは世界文化遺産登録を目指しており「活動を広く知ってもらうきっかけになれば」と期待している。
長島愛生園は瀬戸内海の島にあり、邑久長島大橋で本土とつながっている。だが、駅が遠いため交通手段は個人が自家用車、団体は貸し切りバスが中心。バスの定期運行は邑久駅発が朝夕の2便、園発が同3便しかない。
見学バスはハンセン病の啓発活動などをする公益財団法人「長濤(ちょうとう)会」(事務局・同園)が年200万円の予算で運営。毎週土曜に運行し、定員27人の申込制だ。19日は満席で午前9時半に邑久駅を出発。車内で啓発映像を見た後、同10時から学芸員らの解説を聞きながら、資料館「歴史館」や患者の懲罰のため使われた監房跡などを歩いて巡った。
見学バスを利用した岡山市東区の楠戸康子さん(72)は「療養所に来るのは初めて。園やハンセン病が紹介される機会は少なく、回復後も残る後遺症などは知らなかった」と話した。園の入所者自治会の中尾伸治会長(80)は「何度でもいらしてください」と呼びかけていた。
申し込みは直前の木曜午後2時まで。問い合わせは同園
(0869・25・0321)。【久木田照子】
(毎日新聞2014年7月19日(土)12:08)
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▲http://www.fukusei.jp/kaikan/
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▲井深八重(1897年-1989年 写真)
『会津が生んだ聖母 井深八重』
―ハンセン病患者に生涯を捧げた
星 倭文子 (著)
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