地上を旅する教会

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【すべての人に】マニラ 法王ミサに600万人 / スリランカの式典に100万人

2015-01-19 17:31:21 | 今日の御言葉



また、わたしたちが道に外れた
悪人どもから逃れられるように、
と祈ってください。

すべての人に、
信仰があるわけではないのです。

テサロニケの信徒への手紙二/ 03章 02節
(新約聖書 新共同訳)




もし、貧しい人びとが
飢え死にするとしたら、

それは神がその人たちを
愛していないからではなく、

あなたが、そして私が、
その人たちにパンを、服を、

そして愛を、思いやりを
あたえなかったからなのです。

マザーテレサ

(『あふれる愛』より)





▼フィリピンの首都マニラで、ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王が主宰する野外ミサに集まった人々(2015年1月18日撮影)。(c)AFP/GIUSEPPE CACACE



★ローマ法王が訪比 台風被災地訪問へ 
アジア最大のカトリック国

◆産経新聞 2015年1月15日 20:32



▲15日、フィリピンを訪問したローマ法王フランシスコ(AP)

 【シンガポール=吉村英輝】ローマ法王フランシスコは15日、スリランカ訪問を終え、アジア最大のカトリック国、フィリピンに到着した。同国の信者は国民の8割を占めるが若者のカトリック離れも指摘され、他のキリスト教派が伸長している。法王は台風の被災地も訪れ、人口増加と経済成長が続くフィリピンでの勢力基盤をテコ入れする。

 ローマ法王のフィリピン訪問は、1995年のヨハネ・パウロ2世以来、20年ぶり。18日に特別ミサが行われる首都マニラには、信者ら600万人が殺到すると予想される。警備などのため首都圏では法王が滞在する19日まで、5連休の措置がとられる。

 16世紀のスペイン統治開始以来カトリックが定着するフィリピンは、ブラジル、メキシコに次ぐ世界第3位、7421万人のカトリック信者を抱える(2010年国勢調査)。人口に占める割合も83%と高い。

 カトリック教会は政治力も強く、アキノ大統領は、カトリックが認めない避妊具の使用などを促進する人口抑制法を、2013年にやっと施行できたほどだ。

 一方、カトリック以外のキリスト教は10%ながら新たな信者の獲得に熱心だ。「福音派」は00年から10年で15%増の247万人、地元で誕生した「イグレシア・ニ・クリスト」も同じく28%増の225万人と信者を増やしている。これら新興の教派は、テレビやネットを駆使した布教活動などで若者らを引きつけ、地方でも勢力を広げている。

 法王は17日、2013年に死者・行方不明者計約7300人を出した台風30号の被災地、中部レイテ島のタクロバンを訪問し、家族愛や気候変動問題に言及する見通しだ。昨夏の韓国訪問に続く今回の歴訪で、アジア重視の姿勢がさらに鮮明になった。

(産経新聞 2015年1月15日)



▲スリランカ・コロンボでの列聖式に到着し、集まった信者らに手を振るローマ・カトリック教会のフランシスコ法王(2015年1月14日撮影)。(c)AFP/LAKRUWAN WANNIARACHCHI


★ローマ法王がアジア歴訪、
スリランカの式典に100万人

◆AFPBB 2015年01月15日 08:26
(コロンボ/スリランカ)
http://www.afpbb.com/articles/-/3036544?pid=15075262%20AFPBB%20News


【1月15日 AFP】
ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王は13日、スリランカに到着し、アジア歴訪を開始した。翌14日には同国の主要都市コロンボで、17世紀の宣教師ジョセフ・ワーズを同国初の聖人とする列聖式を主宰。地元警察によると、同市の公開儀式としては過去最多の推定100万人が参列した。

 ワーズは、オランダの植民地だった当時のスリランカで、カトリック聖職者の島への立ち入りが禁じられていた中、物乞いに扮して村から村へと宣教活動を行った人物。スリランカ訪問の主な目的を内戦後の国民の和解としている法王は、コロンボでの説教で、困窮した人たちにその人の信仰にかかわらず助けの手を差しのべたワーズは「和平のため宗教的な分断を超えることの重要さ」を示したと語った。

 スリランカの人口2000万人余りの大半は仏教徒で、カトリック教徒はわずか6%だが、カトリック教会は少数派タミル人と多数派シンハリ人の双方に信者を持っていることから、人々を統合させる力を持っているとみられている。

 法王はスリランカの次に、アジア一のカトリック教徒人口を持つフィリピンを15日から訪問する予定。

(c)AFP/Jean-Louis DE LA VAISSIERE, Claire COZENS



▲スリランカ・コロンボで、列聖式を前に病気の子どもにキスをするローマ・カトリック教会のフランシスコ法王(2015年1月14日撮影



★教皇、スリランカでヨセフ・ヴァズの列聖式

バチカン放送局2015年1月14日




▲教皇フランシスコ、スリランカ・コロンボでヨセフ・ヴァズの列聖式 - AFP


教皇フランシスコは、14日、訪問先のスリランカで列聖式を行われた。

コロンボ滞在2日目、教皇はスリランカでの最初の宗教行事として、インド洋に面した緑地帯、ゴール・フェイス・グリーンでミサを捧げられ、この中で同国の宣教に尽くしたヨセフ・ヴァズを列聖された。

ヨセフ(ジョセフ)・ヴァズ(1651-1711)は、当時ポルトガル領であったゴア(インド)の、ポルトガル系の家庭に生まれた。

1676年、ゴアで司祭に叙階され、後にフィリッポ・ネリのオラトリオ会に入会。当時、オランダの支配下にあったセイロン島(現在のスリランカ)で、カトリックの司祭たちが追放され、司祭が数十年間いないことを聞いたヴァズ神父は、セイロン島に潜入し、物乞い等に変装しながら、各地に潜伏していたカトリック信徒たちを探し出した。

病気や、逮捕、投獄など幾多の困難を乗り越えて、ヴァズ神父は宣教を続け、オラトリオ会の仲間たちの協力を得て、シンハラ語でキリスト教書籍を翻訳したほか、信徒の共同体に礼拝堂を作り、カテキスタや信徒の育成を行なった。

また、病者の世話をし、疫病の蔓延を防ぐための指導と支援を行い、現地の仏教徒たちとも地道に信頼関係を築いた。福音宣教にすべてを捧げ、疲労で動けなくなったヴァズ神父は、1711年、セイロン島のキャンディで、59歳で帰天した。

ヴァズ神父は、1995年、教皇ヨハネ・パウロ2世によって列福された。

この日、教皇フランシスコによってとり行われたミサには、およそ50万人の信徒らが参加、スリランカにおける偉大な宣教者の列聖を祝った。

教皇はミサの説教で、ヴァズ神父の宣教者としての素晴らしさは、その言葉と生き方そのものを通して人々を信仰へと導いたことにあるとしながら、聖ヨセフ・ヴァズに、スリランカの人々に対する神の愛と優しさの体現を見ることができると話された。

また、ヴァズ神父から、わたしたちは聖性に生き、和解の福音のメッセージを証しすることへの励ましを得るとも教皇は述べられた。

教皇は聖ヨセフ・ヴァズを模範また師と仰ぐべきこととして、3つの点を挙げられた。

一つは、イエス・キリストがいかなる場所でも知られ愛されるようにと、辺境に赴き、福音のためにあらゆる苦労をしのびながら、神の教会のために尽くす、ヴァズ神父の模範的な司祭としての姿。

次に、ヴァズ神父自身が神への愛に心を完全に開いているがために、平和への奉仕のために宗教の違いを乗り越え、助けを必要とするすべての人々と神の愛を分かち合うことができたこと。

そして、カトリック信者だけでなくすべての人々に福音的な愛徳をもって接し、多宗教という環境の中で、尊重と献身、忍耐と謙遜をもって福音の真理と素晴らしさを伝えた、聖ヨセフ・ヴァズの熱心で勇気ある宣教者としてのあり方、を示された。

聖ヨセフ・ヴァズの模範に倣い、信仰に強められ、この国の社会により平和と正義と和解がもたらされるよう貢献して欲しいと、教皇はスリランカのキリスト教徒に願われた。


(バチカン放送局2015年1月14日)



▼16日、フィリピンの首都マニラの大聖堂でフランシスコ・ローマ法王が執り行ったミサの最中、スマートフォンを掲げる神父。法王の姿を収めようと厳粛な場で思わずパチリ。 【AFP=時事】(2015-01-18)