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ドラマ『国民の僕』シーズン1

2022年06月22日 23時00分00秒 | 映画関係

[ドラマ紹介]

  
ウクライナのゼレンスキー大統領
俳優時代に出演して大統領役を演じ、
実際に大統領になってしまった、というドラマ
「国民の僕」がNetflixで配信中
2015・2017・2019年の放送で、
シーズン3まである。
2016年には、映画化作品も公開。

30代の歴史教師であるヴァシリー・ペトロヴィチ・ゴロボロドコは、
ウクライナ政治の批判をしていたところを生徒に撮影されて
Youtube 上にアップロードされてしまう。
この投稿が一夜にしてバズってしまい、
生徒たちは、本人が知らないうちに
ウクライナの大統領選に立候補するための
クラウドファンディングを立ち上げてしまう。
多くの支援者を得たゴロボロドコは
本当にウクライナの新大統領に当選してしまう。

大統領府を訪れたヴァシリーは、
美容係など、全く不要な職員が雇われていることに驚愕する。
大統領特権を排し、官邸ではなく自宅に住み、
公用車として配置されたリムジンを断ってバスで通勤、
大臣たちが、わずかな距離をパトカーの先導で
会議に向かう悪癖も非難し、やめさせてしまう。
政府が特権と賄賂と脱税の汚職まみれであることに怒り、
改革を始める。
また、閣僚を公募するなど、反発を買いながらも、
政府の中に蔓延する腐敗を撲滅しようとする。
縁故採用も自ら廃止。
行政支出の削減と税制改革を進める中、
オルガリヒは陰謀を図り、
大統領とその周辺に賄賂を送り、
その証拠映像をマスコミに流すが、
大統領側は、その賄賂を、職員の給与未払い分に充ててしまう。
しかし、汚職体質は、そう簡単に治ることはなく、
道路整備の予算も、
上から下に通過すると、中抜けされて実際の現場には届かない。
そして、公開討論番組の中で、
諸悪の根源である首相の汚職を暴き、逮捕させてしまう。

というのがシーズン1の内容。
政治の素人が、
まともな感覚で、悪習を排除し、
国民のための政治をしようと奮闘する様が心地よい。

シーズン2では、改革に失敗したヴァシリーは大統領を辞任してしまうが
再起を図って色々な政策を打ち出す。
シーズン3は、20年後の話になり、
ヴァシリーは獄中におり、新大統領は
南アフリカから石炭を買う中、壮大な詐欺行為を働いている・・・

23話構成で、
シーズン1の合計時間は9時間37分。
30分番組なので、1回はすぐ終わる。

大統領役を演じていたゼレンスキー氏は
2019年、自分の出演したテレビドラマにちなんで
「国民の僕」と命名した政党を結成。
国民の間ではドラマで描かれた主人公と
ゼレンスキーを重ね合わせ、
大統領選挙への出馬を期待する動きが起きた。
2019年の大統領選には
過去最大となる44名もの候補者が乱立し、
有力候補は現大統領と元首相だった。
ゼレンスキーは「作品の続き」をイメージした宣伝を開始し、
選挙活動面では政治集会や討論会などは挑まず、
原作の展開と同じくインターネット上での呼びかけを集中的に行った。
選挙は勝利し、
2019年5月20日、大統領に就任。
同年7月に行われた最高議会選挙では、
「国民の僕」党は、424議席中240議席以上を占める圧勝をした。
ウクライナの議会選史上、
初めて単独過半数を大きく上回る勝利で、
現有議席ゼロから一気に第1党になった。

彼をコメディアン上がりと揶揄する向きもあるが、
正確には、俳優出身
元俳優が大統領になって悪いわけはなく、
西部劇の三流役者と言われていた人が
アメリカ大統領になった例もある。

ゼレンスキーの政治運動は
公正で自由主義的な社会を目指すことで、
内政面では最優先に「反汚職」を掲げ、
税金の浪費を止めることを公約している。
具体的には議員の免責特権廃止、
選挙制度や裁判制度の改革、
国民投票による直接民主主義の導入などを掲げている。
経済政策でも企業の脱税や賄賂を取り締まり、
社会正義を回復させることが
経済成長や国外からの投資に繋がると主張している。

しかし、ウクライナが抱える
経済、汚職、紛争といった難問を解決できず
当初7割台だった支持率は下落した。
2021年10月には支持率25%まで後退した。

しかし、ロシアのウクライナ侵攻の際は、
国外に逃亡せずに国内に留まり、
大統領府の外で撮影したビデオ演説を公開。
「われわれはここにいる。国を守る」と述べ、
あくまで首都にとどまり、
ロシア軍と戦い続けると強調した。
支持率は急上昇。
世論調査では、91%が大統領の行動を支持すると回答した。

ウクライナ情勢、
世界はテレビドラマと同様に、
正義が行われるのを期待している。

 



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