3月11日(金)午後3時前、そいつがうなり出し、カウントダウンを始めました。そのとき、最初に思ったことは「今日、防災訓練なんてあったっけ?」ということです。カエサルだけじゃなくて、みんなそうだったみたいです。つまり、我々は正しかったのですね。訓練なんかじゃなかったわけです。
カウントダウンが終わると同時に、揺れ始めました。「ほほう、来たね。」と思いました。こういうとき、宮城県沖地震の経験者であるカエサルは、あのときと比べてしまうのですよ。あのときと比べるとたいしたことないな・・・なんて思ったりするわけです。でも、このときはそういきませんでした。震度とか、マグニチュードとか、そういうことはよくわからないけど、明らかにあのときに匹敵するレベル。しかも、長いです。カエサルは廊下にいて、執務室へカメラを取りに行こうと思ったのだけど、とても歩けるような状況ではありません。
写真は、揺れが治まった後の執務室です。酷いと言えば酷い状況だけど、本棚とかが倒れたりはしていません。すべて固定していましたからね。建物としては「一部破損」という状況です。
うちのスタッフ、動きが速いです。カエサルがのんびりと写真を撮っている間にテキパキと動き回り、着々と準備をこなしていきます。凄いですね。
正直なところ、そんなもんまで準備してどーすんだよ・・・なんて思ってました。もちろん、準備するだけはしておかねばならないし、使わずに無駄な労力になってしまえば、それが最高だということはわかっているのですよ。カエサルだって、働いたのですよ。
そうした仕事の合間に写真を撮っていたのか、写真を撮っている合間に手伝っただけなのか・・・というと、そのへんは何とも言えないところですけどね(笑)
やっぱり、こいつは防災訓練の主役という気がします。もちろん、本番でも主役です。主役のくせに、何度もチェックしてもらっているはずなのに、本番になると働かなかったりするやつもいます。役立たず。こいつ、カエサルみたいなやつだな・・・なんて思っちゃいましたよ(笑)
機械の調子もさることながら、問題は、扱う人間ですよね。熟練している人なんて1人もいないし、みんながシロートです。使ったことのある人、使い方を見ていた人、見たこともない人。まあ、3種類くらいに分けてもいいでしょうかね。ここだけの話ですけど・・・みたいな話もあるわけですけど、ここでは書きません。うちのスタッフは優秀だし、チームワークも最高ですね。他人事みたいに書いちゃうわけですけど、マジ、感心しました。
この後、この写真のジェットヒーターも投光器も使えなくなったんで、別なやつと入れ替えました。まあ、そんなもんですね。いざというときのための準備をするなら、1つだけではダメです。
まあ、ここまでですね。
ここまでは、防災訓練気分だったわけです。地震がきたことだし、いい機会だから、フルに準備してみようよ・・・みたいな感じでいました。カエサルは、そうでした。他のスタッフは、どうだったのかな。人によって温度差はあったと思うんですけどね。
もちろんラジオはつけていたし、いろんな情報は入ってきていたわけです。でも、それをじっくりと聞いていた人なんかいなかったと思います。みんな、あっちに行ったり、こっちに来たり、せわしなく動き回っていましたからね。ラジオを携帯していた人でも、動き回りながら聞いていたことになるし、いろんな人の話を聞いたり、いろんな人に話をしたり・・・という中で聞いていたわけなので、とてもじゃないけど、じっくりと聞くなんてことはできなかったと思います。
今回は人手に余裕があったと思うので、「何もせずに、ラジオを聞く係」みたいなのがあってもよかったかな。そういうのをつくっておかないと、みんながパタパタと動いている中でただラジオを聞いている・・・なんてことは、できるもんじゃありません。このことは、こういうときのための計画・準備として、是非ともアドバイスしておきたいな。
テレビをつけた後は、避難されている皆さんが「何もせずに、テレビを見ている係」になってくれました。写真ばかり撮っていたようなカエサルでも、テレビを見るような余裕はなかったんですけど、「テレビ係」の人の表情は雄弁でした。
基本的に、同じニュースの繰り返しでしたからね。ずっと見ていた人には退屈だったかもしれませんけど、作業の合間にテレビを見ることができた我々としては、時間差はあったわけですけど、今回の震災についての共通理解をすることができたような気がします。それまで、作業の合間に断片的な情報は入ってきていたわけですけど、それをみんなで話し合う時間なんてなかったわけです。
まあ、ずっとラジオを聞いていたり、ずっとテレビを見ていたりしていたとしても、この時点で震災の全貌を把握するなんて無理だったわけですけどね。でも、動き回っていた我々には、そうした限られた情報のほんの一部しかわからないままに作業を続けていたということになります。
でも、その「対岸」に自分の家があったり、自分の家族・友人・知人がいたりするということがわかってきました。
そんなもんなんですよ。そんな感じなんですよ。
こんな震災の最中に、こんなおちゃらけた記事を書いていいのかという思いはあるわけです。でも、書いておくべきだろうと思ったわけです。あのとき、このとき、カエサルはこんなことを感じました、考えました。それは、不謹慎かもしれないけど、実際、そういうことを感じてしまったし考えてしまったわけだから、書いておくことに意味はあるだろうと思ったわけです。
ネットがつながって、ブログを更新できるようになったら、バリバリに書きまくるぞ・・・なんて思ってました。記事の構成とか、いろいろと考えたりしながら、真っ暗な夜を過ごしました。でも、電気が来て、ネットにつながっても、書けませんでしたね。今だって、忸怩忸怩忸怩たる思いを抱えながら書いています。
さっきの写真にもありましたけど、非常食は準備していたんですよ。試食をしたこともあります。「ふふーん」なんて思って、「そんなものを買う金があるなら・・・」なんて思ってました。
非常食とは言っても、そのまま食べられるわけではありません。そのへんのところをカエサルはよく知らないのだけど、このときが本当に最初の1回目ですからね。マニュアルを見ながら、あれやこれやの準備です。
でも、2日目の夜ともなると、実に鮮やかでしたよ。凄いと思いました。何が凄いのかと言うと、中心になっているスタッフ(若い人が多い)が、その周辺のスタッフ(年長者が多い)に指示を出せるようになっているのです。これは、素晴らしかったね。こんなスタッフと一緒に働くことができて、本当に幸せだと思いました。
この時点で、この場では、水もあるし、食料もあるし、電気も、暖房もあるし、毛布とかもそれなりにあるし、ものすごく恵まれた環境にあるということはわかっていました。そして、その恵まれた環境を喜んではいられないということもわかっていました。でも、一段落です。
この後、カエサルは帰宅しました。ここに、職場にいる方が生活環境は整っているということはわかっていたんですけどね。自宅の様子を見てみたかったし、それに、やっぱり、人に気兼ねせずに眠りたかったという気持ちもありました。
自宅、懐中電灯もロウソクもなかったのですよ。あったんですけど、それがわかったのは翌朝で。まあ、職場にある懐中電灯とかを借りていくことくらいはできたんだけど、自宅にもあるはずなのに職場のものを借りていっちゃまずいかなという気持ちがあって、要するに、遠慮していたのかな。真っ暗な夜を経験してみたいという気持ちもありました・・・っていうか、それでもいいな・・・とは思っていました。特に理由なんかありません。よくわかりません。そんなもんですよ。そんなもんでした。
まあ、そんなこんなで、忸怩忸怩たる気持ちのまま、この記事をUPしちゃうことにします。
食料品やその他の防災グッズが,学校に装備されているとは,宮城県沖地震の経験が活かされていますね。
幸いなことに、そうした計画の大半は使わずに済みました。
でも、カエサルはちょっと違うと思ってます。「できる人が、できることを、できる範囲で」と、こっちの方がいいんじゃないかな。
「買いだめ」とかしている人たちのことが話題になってるじゃないですか。気持ちはわかるのですよ。でも、そういうのを控えるくらいのこと、できるんじゃないかな。無理にとは言わないけど、できる範囲で協力して欲しいな・・・と思ったりしているわけです。
ライフラインの復旧とか、要望したい気持ちはあるんですけどね。そういうのは、後回しでいいよ。まずは、孤立している人たちを救出して欲しいし、避難所生活をしている人たちの支援をして欲しいです。
水道やガスはまだまだとは言え、電気はきているし、自宅で生活できる者がわがままなんか言いません。それが、今のカエサルにできることかな。
住むところが何とかなっいて,電気が来ていれば,贅沢は言えません。(水と食料が本当に入らなければ別ですが…。)
#当地も断水中ですが,店の前の行列はなくなり,売れ残りの品物も出てきました。…ガソリンの供給は,厳しいままです。
風呂嫌いのカエサルとしては、平気なんですけどね。むしろ歓迎すべき状況と言ってもいいくらいですけど、そうした話はこっちに置いておいて(笑)
今、宮城県では、全県民の1割にあたる人々が避難所生活をしているわけです。水や食料が不足しているところも多いと聞いています。自宅で生活できる者が、風呂に入りたいとか、そんなわがままは言えませんよね。
家人は友人からもらった整理券でシャワーの列に並んできましたが,行列嫌いの私としては自宅の生活用水貯蔵庫(風呂:残り湯)で,洗面器2杯分のお湯で4日ぶりの洗髪を挙行しました。
さて,告白(懺悔)です。昨日は,ごく近くの方から井戸水を分けてもらうことが出来ました。これもうまく購入できたバケツ3個で,少し大量の水が確保できたので,2日しかたっていないのに,また贅沢にも洗面器4杯分も使って,すすぎをしっかり行ってしまいました。
ちょっと調子に乗ってしまいましたが,避難所生活をされている方々の暮らしが少しでも改善されることを祈っています。甲子園とまではいきませんが,明るい話題の提供とご笑読戴ければ幸いです。
職場では、水が出るようになっているんですけどね(笑)
#私も,洗い忘れていることが多いです。