今日は、熱く語っていいですか?
野球の話です。熱いです。長いです。うざいです。
興味の無い方はスルーをお願いします。
土橋さんのファンになって、もう10年以上になります。
スワローズが気になり始めたのは、野村元監督(現楽天監督)が、ラジオか何かで
「ウチの4番はバントが上手いで」
と自慢していたのを聞いたときからだったと思います。
それが、古田さんでした。
夜、ラジオで実況中継を聞くときも、スワローズの試合を意識するようになりました。
そうすると、気が付いたのが
本来ならセカンドらしいのに、シュートが故障したらショートを、センターが怪我したらセンターを守る、といった具合にいいように使いまわされている、
器用貧乏な不憫な選手の存在。それが土橋さんでした。
守備も打撃も華やかなものは無いですが、地道で堅実。
日本一になったときに、野村監督が、「影のMVP]と言わしめたのが、土橋さんです。
でも、テレビなどで大きく取り上げられることも無く、かなり野球に詳しい人で無いと、名前すら知らない人も多いくらい。
「土橋さん?ああ、野球解説者の…」
「いや、現役の」
こんな会話をよくやり取りしたものでした。
(ああ、でももうこんな会話も出来なくなるのねえ。引退だもん
)
目立たず、地味で、目も引かず、でも地道に頑張っている選手。
どうして応援せずにいられましょう。
球場でも、のったんのったんと歩く姿で、
遠目でも見分けが付くようになってしまいました。
なのに、ずいぶん長いこと顔も知らなかったんですよ。ある時、つい2,3メートルそばをプライベートタイムの土橋さんが通ったらしいんですが、全く気が付きませんでした。顔を覚えるのが得意な友人が教えてくれた時には、通り過ぎてしまっていました…。よくよく選手年鑑を見ると、全然おしゃれじゃない眼鏡がよくお似合いの、すてきな方ではありませんか。
(眼鏡に弱い
)
滅多にないヒーローインタビューで声を聞くと、渋い実にいい声。(
このへん、ミーハー)
「土橋さん、カッコいい
」と言う度に、姉には、
「日本語の使い方が間違ってる」と指摘されましたが、
応援し続けている間に、私にとっては、(ノムさんのボヤキにもめげず)明るいスワローズのチームカラーもさりながら、土橋さんの存在が、スワローズファンである大きな要因となっていたのでした。
優勝を祝する旅行先にまでバットを持って行って、素振りをしていたとか。試合前の入念なストレッチにも、怪我を抱えながら真摯に野球に取り組む姿勢が伝わってきました。
今回の引退試合では、こんなエピソードが。
古田選手兼監督は
「(土橋選手と山部投手)2人ともチームで華々しいというんじゃゃなかったけど、みんなで繋がっていくところで頑張った人たちだった。そういう人だから最後まで遠慮がちで、土橋はヒットが出るまで代えないつもりだったけど、一打席で代わると言い出した。(スワローズHPより)
想像だけですが、こんな引退試合なんて華々しい場は自分には似合わないから、第一打席は凡退だし、とっとと引っ込もう、なんて考えたのかも。そう思うと、何だか私のイメージする土橋さんそのもので、HP読みながら泣き笑いしてしまいました。
こないだ、録画していた試合の引退セレモニー、やっと見ることができました。
(実はこの試合を録画するためだけに、スカパーの16日お試し視聴を契約しました。以来、他の番組、一本も見ていません。もったいない…?)
見たら泣きそうな気がして、覚悟をするのに時間が要ったんです。
見たらやっぱり泣いてしまいました。
土橋さんと宮本さんとの息のあった二遊間のプレー、大好きでした。
宮本さんてば、引退試合では絶対土橋さんを泣かせようと企んでいたそうなんです。
ところが、土橋さんより先に宮本さんがウルウルとなっているではありませんか。
宮本さんの
ブログでも「目だけで合図できる方」と書いておられる通り、気持ちの通じ合ったプレーを何度も見せてくれました。試合前の練習で、和やかな雰囲気でキャッチボールしているのを見るのも大好きでした。
その向こうでは、渡会君が目を真っ赤にしていて。
ずっと淡々とした態度だった土橋さんが、胴上げされる間、片手で顔を押さえていました。それを見て、また涙。
最後にグラウンドを一周。なんと、二人とも三塁側まで手を振りながら歩いていっていました。三塁側にはジャイアンツファンの人も意外と残っていて、声を掛けてくれていました。
「スワローズで一番嫌いな選手(手ごわい、と言う意味で)」と言うジャイアンツファンの方も、色んな思いがあり、それに答える二人の姿にまたまた涙。
20年間、お疲れ様でした。
そしてありがとうございました。
今後は2軍コーチとして、後進の指導にあたられるとのこと。
今度は、戸田や西都に会いに行きます。