前回、
化忌星に関してお話をさせていただきました。
たわいのない内容だったかも知れませんね。
化忌星だけでは、
片手落ちになるのではないかと考えて、
他の三化星についても、お話をしておきたいと考えます。
まず、
化禄星というのがありますが、
これは、命宮に入った星が、禄に変わるというのです。
命宮とは、
自分自身を意味しますから、
その星が幸福と禄の作用をするというのですね。
福を招来するようになるというのです。
お金そのものを招来するだけでなく、
福徳をも生み出すようになるという。
生年干から導き出される化禄星は、
生まれつきそういう作用を、
その星が持っているということで、
とても良い吉兆を持っています。
外から見ると、
そういう雰囲気を持っているのがわかりますから、
良い印象を他人からは受けとるのです。
さらに他の吉星と三合で出会うと、その効果は倍増します。
次に、
化権星は
力を持つというような意味になります。
一説には、
生殺与奪の権力なんて書いてあるのもありますが、
それはごく特別な場合によるのであって、
期待しすぎは落ち込む元ですから、
そういう解釈はしない方がよいと思います。
これも、その主星が権威とかの力を備えるようになるという。
例えば、
頑張って、主星が働きを増していくことで、
人生における一分野のオーソリティとなるとか、
仕事の立場において、
大きな力を得るようになるとか。
これもどういう分野で力を持つようになるのか、
化権星がついている主星を見ることでわかります。
次に、化科星です。
これは芸術的な分野、技芸的な分野において伸びる星です。
また、文章的なもの、知識の面において、
伸びるというような意味合いもあるように思えます。
これも良い星です。
人生においてよい働きをするわけです。
これらを知ることで、
自分自身にどのような長所を潜在的に備えているのか、
が分かるのです。
そうすると、
大学の受験において、また社会に出るときにおいて、
どの方面に自分は適性があるのか、
それが事前に分かりますよね。
まあ、ある人は、
「魂の設計図」なんていうように、
この運命盤を表現しています。
では、
そういう吉化星を持っていない人はどうなるの?
というと、
心配いりません、
星の分配は誰もが平等なんですから。
ですが結局、
どんなに良い星が巡ってきても、
その星がうんと働き輝くのは、
その人が持っている《徳》なんですよね。
徳は人生を運んでいく上での大きなエネルギーです。
その人の持っている才能や長所を輝かせ、
大きく押し出す《力》の元なんですね。
そこに多くの人は気が付いていない。
良い星さえあれば、良い格を持っていれば、
運が良いなあ!なんて、
もうそれだけで、
大いなる成功を得られると考える。
そうじゃないんですね、
良い格を備えていても、
良い星を持っていても、
運の悪い人は、この世に捨てるほどいます。
そして、
持っている良い才能や力を生かすことができないで、
この世を嘆いて終わるのですね。
そういう人が大半なんです。
それはその人に不徳があるからです。
不徳は良い能力や運を消してしまうのです。
良い才能を発揮できないように邪魔が入るのです。
だから、
私たちは何よりも徳を積むことを優先するのですね。
徳を身に付ければ、
黙っていても、人が引き立ててくれる。
反対に徳が少なければ、
成功したとしても、それこそ小さな成功です。
その程度の成功は、成功とは言えないね、
と、人から笑われるでしょう。
だから、
人生の成功は徳次第なんです。
地獄の沙汰だって、
徳次第でどうにでもなるんですよ。
そう徳次第なんです。
だから私は徳を積むことに頑張りましょう。