MAICOの 「 あ ら か る と 」

写真と文で綴る森羅万象と「逍遥の記(只管不歩)」など。

みいさんぽ-No55、「アレチウリ」の恐怖

2009年09月03日 | あらかると
9月に入り朝夕が涼しくなってきたので、みい散歩(フリーウォーキング)を開始した。今日で3日目になるが、夏の間はうだうだと過していたため筋力の低下は避けられず、2時間も歩くとへとへとになる。

ウオーキングAコースの川岸に、胡瓜のような葉をした植物が繁茂していた。どのような実が生るのか昨年から気になっていたが、さほど気に留めるほどではなかった。
しかし下の写真のように異常な繁殖をしており、しかも他の植物を飲み込んでしまっていて、生態系そのものが変わっているようにみえた。肥沃な土地の胡瓜畑よりも凄い密集状態である。
ネットで調べてみると「アレチウリ(荒れ地瓜)」と呼ばれる特定外来生物の一つであることがわかった。アレチウリが繁茂している箇所では他の植物は全く見られなかった。他の植物が伸びようとするとそれにアレチウリのツルが巻きついて枯死してしまうのだそうだ。


下の写真に写っている「ヤブガラシ(別名・貧乏葛)」は、藪を枯らしてしまうほどの繁殖力を持つために名づけられたと言う日本の在来植物だが、アレチウリはそれさえ飲み込んで繁茂するほどの旺盛さがあり、いずれこのヤブガラシ(赤い矢印の5枚葉と花)も枯れる運命にある。黄色の丸がアレチウリ。

上の写真はアレチウリの実。仙人掌のような鋭く硬い針で覆われていて動物には食べられることが無いし、一株で25000個以上の種を実らせるというとてつもない繁殖力を持っている。枯れても、その株は地下で生き続け翌春には再び芽を出すといい、根絶するためには数年を掛けなければならないといわれている。詳細はウィキペディアの「アレチウリ」を参照してください。

下の写真の赤い矢印の部分には、葦、柳、真菰などがあるが、それらに巻きついているのを見ると、いずれ枯死してしまう可能性が大きいのである。


ツルのように巻き付きながら高木をも覆い尽くして枯死させてしまう、成長・繁殖力が強いこと、根が残ると再生することから、「まわりの固有在来種が根こそぎ駆逐されてしまう恐れがある」として、2006年(平成18年)2月から駆除すべき「特定外来生物」に指定された

下の写真はまだアレチウリが生えていないすぐ隣の川岸の植物の状態で、様々な植物が生えている。セイタカアワダチソウなども見られるが、川岸の植生の許容範囲といえよう。


巻頭の写真は涼しくなってきたため川に戻ってきたボラの子や小魚を狙って、今日も姿を見せた翡翠。少しは人に慣れたようで10名近くの人が川魚を見つめ翡翠を見ていた。犬を連れた「朝散マダム」がその翡翠に気づき「わーっ可愛い、ほんとに可愛い」と言いながら通り過ぎて行った。
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